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健康を大切にしたい方へ贈るひとりごと

看護師の夜勤過労死も!2交代制勤務に病院は笑い、看護師は燃え尽きる

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労働基準法には触れないものの、連続16時間の勤務には、看護師の健康面、精神面の問題だけでなく、医療ミスが起きやすいなどの問題も山積みの2交代制。

2交代も3交代も様々な問題を抱えていますが、看護師の仕事が「24時間休みなし」である以上夜勤をなくすわけにはいきません。

連休が取れるから、などの理由で2交代を望む看護師もいますが、3交代でも工夫次第では改善できることも多い。実は、2交代は経営者にとって、大きな経営上のメリットがあるのです。

 


2交代を選ぶ理由を看護師、経営者それぞれの立場でみると、看護師の夜勤に関わる問題の闇が見えてくる。

2交代制を選ぶ理由

看護師のメリット
・2連休が取りやすい
・夜の人数が3交代より手厚いケースが多い
・深夜の通勤をしなくて済む
・子供を姑などに預ける回数が少なくなり、気兼ねしなくて済む

経営上のメリット
・準夜勤分の残業手当がカットされる
・交代する看護師のタクシー代負担軽減

 

看護師のメリット

2交代なら一気に夜勤をこなして、ゆっくり休める。という思いが働きます。人員配置が手厚い、通勤の負担が軽減される、子供を預ける回数が減る。と言ったこともメリットとして感じること。

 

休みが連続して取りやすい

2交代の場合、夜勤回数は4回程度。夜勤明けの次の日は休みなので、連休感覚となりゆっくり休める期待感があります。

3交代では夜勤回数も多く、キツイ「日勤・深夜」というシフトが組み込まれることが多い。朝8時ころからの日勤でよる7時ころまで残業。深夜の勤務に備え一旦帰宅しても休めるのは2,3時間です。帰宅せずに病院で時間まで休憩する場合もありますが、ゆっくりは出来ません。

3交代は、事実上は十分な休息も取れず24時間連続労働、と言ってもよい過酷な勤務です。

 

子供の預け先

小さい子供がいる場合、どこに預けるかも問題。公立保育所は、延長が有っても午後7時まで、民間で24時間預けられる保育所もありますが、どの地域にもあるとは限りませんし、保育料もかかる。

院内保育所が設置して有れば、利用できますが、子供にとってもリズムを崩す長時間保育となります。

自分の親や姑に預けるにしても、月に7回も8回もでは気兼ねしてしまいますが、2交代で4回ほどなら多少は頼みやすくもなる。

 

経営上のメリットは夜勤に関わるコスト削減

経営側からの「2交代にすれば2人夜勤を3人夜勤にする」という提案を受け入れ、2交代制に移行した、某国立病院(300床以上)では、1年間で約5000万円ものコスト削減に成功しました。

 

準夜勤の残業代カット

これは一つの例ですが、準夜勤の残業手当がカットされるだけでも、経営上には大きなメリットが生まれます。人件費を抑えたい病院側が、2交代を導入したいのには、コスト削減になるという事情もある。

  • 一ヶ月平均の超過勤務時間、1病棟あたり
  • 3交代 580時間 → 2交代 211時間

 

深夜、休日の割増分のカット

看護師は恒常的に残業が多く、病院は日勤、準夜勤、深夜勤、それぞれの時間外手当を支払わなければいけません。特に準夜勤の超過勤務は、深夜帯なので、5割の割増賃金、休日の準夜勤は6割と病院の負担が多い。

 

2交代制にすると、準夜勤、深夜勤がセットになり、準夜勤分の残業手当がカットとなります。また、深夜に交代する看護師の通勤に利用する、タクシー代などの負担も軽減されるためです。

 

人件費の削減→コストダウン

3交代から2交代にした場合の人件費を比較すると、一人あたり約2万円の削減。(都内、20代後半、独身、役職なしの場合)

3交代で月8回、2交代で4回、それぞれ時間外が1時間ずつとして試算すると、2交代の場合は割増賃金の時間帯からはずれれるために、約18,000円のコストダウンとなる。

 

 

2交代の問題点

2交代を導入している都内市立病院では、

・看護師の平均年齢は若い
・平均在職年数は短い
離職率が高い

という傾向があり、毎年100名以上の規模で看護師が入れ替わっている現状がありました。これは2交代制は一見休みが取りやすい、と言ったメリットもあるが、連続16時間勤務は、若くて独身のうちは良いかもしれないが、長い目で見ると続かない、ということにほかなりません。

 

職場流産の危険性

特に妊婦に取って、夜勤そのものが妊娠異常につながる危険性があるのに、2交代では16時間という長時間の夜勤になるので、大変危険です。現に職場流産をする看護師が多いのは2交代の病院です。

看護師自身の希望が多い2交代?

2交代を導入する際、「看護師の希望が多いから」が理由としてあげられ

ることも多いのですが…

3交代の「日勤・深夜」は日勤終了後、普段は眠らない時間に寝ようと思ってもなかなか眠れない、ちょうど午後7時ころは「睡眠禁止帯」なので十分眠れません。

疲労が取れないまま深夜勤に入るので、3交代より2交代が良い、と思う傾向があります。

看護師の23人に1人が過労死に繋がる過酷な勤務状況

日本看護協会が実施した2008年時間外勤務、夜勤、交替制勤務等緊急実態調査によると、看護職の現在の夜勤形態は以下のようでした。

 

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①職場に夜勤はない2.5%
②現在は夜勤をしていない10.8%
③三交代・変則三交代37.3%
④二交代・変則二交代28.5%
⑤当直制4.6%
⑥管理夜勤・管理当直5.3%
⑦その他の夜勤0.6%
⑧呼び出し待機2.9%
⑨その他3.9%
⑩無回答3.7%


この内交代制勤務(③、④)で夜勤をしている看護職のうち、4.3%が月に60時間を超える時間外勤務をしています。これは大阪高裁が認定した過労死につながる、過酷な勤務状況に相当します。

 


まとめ

2交代が良いのか、3交代が良いのか。それぞれの看護師の事情や病院側の取り組みによって、違いがあります。単純にどちらが良い、とは言えません。

しかし、夜勤が心身ともに看護師のストレスとなり、子供も巻き込む大きな問題をはらんでいるのは否めません。

看護師にとっても、病院にとっても、夜勤問題の改善で、働きやすい労働環境を作ることが、看護師不足の解消、ベテラン看護師の活躍につながり、より良い医療を患者さんに届けられる。ひいては病院経営にもプラスとなることは間違いありません。

 

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