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健康を大切にしたい方へ贈るひとりごと

突然死を回避する!血管年齢を老化させない強い血管を作るかぎ

脳卒中や心筋梗塞など自覚症状が殆ど無く、ある日突然襲われる深刻な病気は、血管の老化が原因となって起こります。

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働き盛りを突然襲う症状を予防するには、血管の老化の進行を防ぎ、血管年齢と実年齢の差を出来るだけなくすことが大切。

実年齢と、血管年齢が大きく異なる、血管の老化のメカニズムを知り、血管の老化を予防する、強い血管の作り方3つのポイント。強い血管を作り出すためのカギは、内皮細胞にあります。

血管を強くする内皮細胞を元気にするケア3つのポイント

血管を強くして老化を予防するには、血管の老化が進んでもろく、弱くなった内皮細胞をケアして、若返らせることです。

 

それには、内皮細胞の負担を減らし、良い刺激を与えることが重要。そのために重要な血管のケア3つのポイントです。

  • 内皮細胞を傷つける要因を減らす
  • 血圧を上げる要因を減らす
  • 血管内を血液がさらさら流れる環境を作る

 

血管の老化を予防し、血管年齢を若返らせる方法

血管の老化のスピードがますます早まっている背景には、生活習慣の乱れ、過度のストレスなどがあります。

 

前回の記事で勿体を付けてしまいましたが、血管の老化を防ぐには、生活習慣病などの予防と同様、

 

過食や運動不足、睡眠不足、ストレスと言った生活習慣を見直すこと

 

と、極めて当たり前の方法を行うことです。期待はずれでしたでしょうか。では、とっておきの予防法をお伝えします。それは、

 

内皮細胞のケアで血管を強くする

 

ことです。

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内皮細胞を傷つける要因を減らす

LDLコレステロールと血糖は、血液ドロドロの要因となり、内皮細胞を痛めます。それをより活性化させるのが、活性酸素がもたらす「酸化ストレス」。

 

LDLコレステロール、血糖そのものでなく、活性酸素の攻撃を受けて、酸化LDLコレステロールとAGEという悪玉度をました物質に変質し、内皮細胞を傷めつけるのです。

  • 原因: タバコ、ストレス、食品添加物、過度の飲酒など
  • 対処: 抗酸化成分の多い食品を摂る、禁煙、ストレスの軽減など(活性酸素を減らしたり無害化する)

 

血圧を上げる要因を減らす

血圧が高いと、血管に負担をかけ、内皮細胞を傷つけて機能を低下させます。

  • 原因: 塩分の摂り過ぎ、肥満など
  • 対処: 減塩、肥満を解消・予防する食生活の見直しなど(内皮細胞の活力を取り戻す、血管を拡張させて血圧を下げる、血栓を防ぐ機能を活性化させる)

 

血管内を血液がさらさら流れる環境を作る

血管内を血液がスムーズに流れていると、内皮細胞に良い刺激がかかり、NO(一酸化窒素)が活性化、血管を拡張したり、血栓を防ぎます。

  • 原因: 脂質と糖質の摂り過ぎ(食べ過ぎと栄養バランスの偏り)
  • 対処: 食習慣の改善、適度な運動(血液の流れが理想的な状態になる)

内皮細胞のケアが血管を強くする

※血管の内部構造は後述していますので、参照してください。

 

スキンケアに関心がある方は、皮膚の構造を知識として知っている方もいらっしゃると思いますが、血管の最も内側にあり、血液と接触する内皮細胞は、体の表面にある皮膚と似た働きを持っています。

 

つまり、

  • バリア機能:血管を守る(血液中の悪い成分が血管壁内に進入するのを防ぐ)
  • 活性化機能:血管の拡張を促す(内皮細胞が生み出した物質、NO(一酸化窒素)が血管壁に良い刺激を与える)

を持っていて、細胞の生まれ変わり、新陳代謝(ターンオーバー)で若返りをしています。

 

周期は約1000日です。古くなった内皮細胞は約3年かけて新しい細胞に生まれ変わります。

 

プラークとLDLコレステロール

顔のトラブルがスキンケアで改善されるように、血管ケアを行うことで内皮細胞も良い変化が起こります。

 

内皮細胞のケアで元気に生まれ変わって、血管壁の強いバリア機能が回復すると、プラークを作っているLDLコレステロールなどの悪者が、血管内壁に入り込みにくくなります。

 

動脈硬化の初期段階くらいまでなら、プラークが「退縮」して小さくなっていきます。

 

 

内皮細胞の若返り

内皮細胞が強いバリア機能を回復すれば、血管内部の傷が修復され、血管も強くよみがえります。

 

プラークが退縮しなくても、その表面を内皮細胞のバリアが覆うので、プラークがはがれにくくなり、血流に乗って移動して血管を詰まらせる、脳卒中や心筋梗塞のリスクもかなり軽減します。

 

 

加速する血管の老化

血管の収縮や拡張を調整する内皮細胞(血管の一番内側、内幕にある組織)が、血液中の余分なコレステロールや活性酸素によって傷つくことで、血管の老化が始まります。

 

正しい生活習慣で健康的に暮らしていれば、血管は年令に応じて自然にゆっくりと老化していきます。加齢による自然な老化で血管病が起こりやすくなるのは、70代後半から80歳位にかけてとなります。

 

しかし、40代、50代で突然死が起こるケースが増えてきました。20代でも血液年齢が50代、と言うことも起こっています。

 

車を運転中に突然症状が出たら…交通事故の中には、こうした突然死や急な発症が原因の物も、少なくないと言われています。

 

 

血管年齢をチェック

血管の老化を予防するには、自分の血管の状態を知り、必要なケアをする必要があります。まずは、今の血管年齢と実年齢にどのくらい違いがあるのかチェックしてみましょう。

 

従来の血糖値やコレステロール値、血圧などの検査では、血液の健康度は解りますが、血管の詳しい状態を知ることはできません。

 

血管の健康度を直接かつ詳細に測定できる検査方法、それを可能にする医療機器の開発と普及で、動脈硬化などから起こる怖い血管病を防ぐ、治療と予防が行えるようになってきました。

 

 

血管年齢を知るのに有効な検査

  • PWV(脈波伝播速度)検査
  • CAVI(心臓足首血管指数)検査(動脈の硬さ)
  • FMD(血流依存性血管拡張反応)検査
  • ABI(足関節上腕血圧比)検査(動脈の詰まり)
  • 頸動脈エコー検査

などがあります。

 

血管の老化の検査は5分位で終わり、すぐに結果が出る簡単なもので、検査に必要な装置がある医療機関を受診します。

 

PWV(脈波伝播速度)検査の一つ、CAVI(血圧脈波検査装置)を導入して血管年齢を測定している医療機関も増えています。

 

まず、簡単なセルフチェックで日常習慣に問題がないか確認してみましょう。セルフチェックはあくまでも参考程度にします。問題がなかったから、と安心しては行けません。

 

 

血管の病気を総合的に診察するバスキュラー・ラボ

気になる判定となったら、医療機関を受診し、血管年齢を検査してください。最近は血管病を総合的に診察する血管検査室(バスキュラー・ラボ)、を開設する病院やクリニックも増えています。

 

検査で血管の健康度を正確に診断し、動脈硬化などが誘引する、怖い血管病の予防と治療を行う目的です。

 

 

セルフチェックの例

□ 早食い、満腹になるまで食べる         

□ 肉屋揚げ物が好き

□ 野菜をあまり食べない

□ 魚をあまり食べない

□ 外食や市販の惣菜、弁当が多い

□ 単品料理(丼もの、カレーなど)が多い

□ ファストフード、加工食品が多い

□ ラーメンをよく食べ、汁まで飲み干す

□ 飲酒(毎日)

□ 運動はほとんどしない

□ あまり歩かない、近い場所でも車を使う

□ 以前より明らかに太った

□ いつも忙しい

□ 寝不足が続く

□ イライラすることが多い

□ ストレスが多い

□ 無趣味

以上は1点

以下は2点

  • 血圧が高い
  • 血糖値が高い
  • LDLコレステロール値が高い
  • 家族に脳卒中や心筋梗塞になった人がいる
  • 長年タバコをすっている(1日の喫煙本数×喫煙年数=400以上)

 

血管年齢の老化度チェック判定の目安

3点以下 実年齢+5歳以内

  4~  7点 +10歳程度

  5~12点 +15歳程度

13~17点 +20歳程度

18点以上 +30歳以上

WEBでも、簡単に血管年齢(血管老化)チェックが出来るサイトが幾つかありますので、利用しても良いでしょう。(リンクは張りません。検索してください)

 

チェック項目の違いや、項目数の多い、少ないなどがあるので、結果は違うこともあります。あくまでも参考としてください。

 

 

血管の老化が起こるメカニズム

加齢による自然な血管の老化、生活習慣の乱れなどにる血管の老化があり、実年齢と血管年齢の差が開くほど、突然死の要因ともなる動脈硬化のリスクが高まります。

 

なぜ血管の老化が起こるのか、動脈硬化と、動脈の構造、老化のメカニズムを簡単に解説します。

 

動脈硬化

血管病は主に動脈で起こります。「静脈硬化」がないのは静脈は、血液の勢いや圧力が低く、血管壁も動脈に比べて薄い、逆流を防ぐための静脈弁がついている、などにより血流で障害がおこりにくいからです。

 

動脈は心臓から押し出された血液を、循環させる働きをします。そのため静脈よりも厚く、弾力があるのですが、心臓の鼓動に合わせて一日に約10万回、収縮と拡張を繰り返します。自然な老化で徐々に弾力を失い、硬くもろくなってきます。

 

そこに生活習慣の乱れやストレスなどが加わると、老化は一気に加速し、動脈硬化も進んでしまいます。

 

血管の構造

血管は、生命維持に無くてはならないライフラインです。動脈、静脈、毛細血管に大別されます。

  • 動脈: 心臓から送り出される血液が流れる。厚くて弾力がある
  • 静脈: 心臓に戻る血液が流れる。動脈より薄く、弾力性もない
  • 毛細血管: 動脈と静脈をつなぐ細い血管

成人の血管の長さは、約10万kmにも及ぶとされており、血液を全身に運ぶパイプとして、人体で一番大きな臓器と言えます。

 

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元画像:gooヘルスケアより編集

 

動脈の血管は外膜、中膜、内膜の3層構造になっています。

  • 外膜:血管の外側を丈夫な弾性繊維などで保護
  • 中膜:スポンジのような構造。血管にかかる圧力を調整する働き
  • 内膜:内皮細胞と総合組織からなる、血液に直接触れる部分

 

血管の老化が起こるメカニズム

血管は若返りが可能な器官です。

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画像出典: FMD検査.jp

血管の老化は、内皮細胞が老化して血管のバリア機能低下、活性化機能低下で起こります。老化には、加齢による自然な老化に加えて、生活習慣やストレスなどが加わることで加速します。

良く言われるのが悪玉コレステロール(LDL-C)の影響ですが、実際は、LDLコレステロールが酸化して変質し、さらに悪玉度を挙げた物がプラークとして血管内に溜まり、血栓ができて血流が悪くなる、プラークが剥がれて他の場所に詰まってしまうと言うのが原因となります。

 

内皮細胞のバリア機能、活性化機能を回復し、若返らせるためには、偏った食事や睡眠不足など生活習慣の見直し、ストレスの発散などが重要となります。

 

しかし、目に見えて改善するものではないし、自覚症状も殆どないため、続けることが極めて難しい方法とも言えます。

 

血管の老化度を検査したり、血管病になるとどんな症状が現れるのか、リスクを正しく知り、知識を持つことが継続の力となると思います。

まとめ

血管の老化による病気は、自覚症状が殆ど出ないうちに進行し、突然死を引き起こすリスクもあることを、肝に命じてください。

 

自分だけでなく、まわりを巻き込んでしまう可能性もあるのです。まずはセルフチェック、思い当たる場合は医療機関を受診し、血管年齢を検査してください。

 

数値がセーフであっても、日常生活を見なおして、血管の老化を招く危険因子を、出来るだけ取り除くことが大切です。

 

血管ケアで内皮細胞の若返り、突然死も起こりうるコワイ血管の老化を防ぎましょう。

あなたの血管、大丈夫?

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