健康と日々の徒然~Anのひとりごと

心と体の健康を大切にしたい方へ贈るひとりごと

疲れた体に効く食べ物は?寝ても疲れが取れない時はビタミンB群!

塩分同様、疲労も健康に大きな影響があります。疲れた体に効く食べ物はビタミンB群を多く含む食品です。疲れが抜けない、寝ても疲れが取れない時に、ビタミンB群が有効な理由をお伝えします。

疲れた体に効く食べ物は?寝ても疲れが取れない時はビタミンB群を多く含む食品を積極的に摂り、疲労の解消・改善を

ビタミンB群は働き者

13種類あるビタミンの内8種類がビタミンB群で、主に体内の炭水化物や脂質、タンパク質が効率よく利用されるのを助ける働きを持っています。

疲れの解消に深く関わる栄養素で、寝ても疲れが取れない、疲れが抜けないときにはビタミンB群をしっかり摂り、疲れの解消・予防を。

ビタミンB群は脳や神経、皮膚などを健康に保つビタミンで、お互いが助け合いながら働くので、総合的に摂ることが大切です。

 

ビタミンB群の特徴と働き

ビタミンB群のビタミンの大半は水溶性です。まとめて摂って体にためておくことができません。たくさんとっても使われなかった分は尿として排出されてしまいます。したがって毎日の食事で摂ることが理想です。

  • ダイエットをしている人
  • 高齢で少食の人
  • 同じものばかりを食べている人

などに不足しやすい傾向があるので、このような人は特に意識して毎日摂ってください。白米を玄米、発芽玄米、胚芽米などに変えると、ビタミンやミネラルが取りやすくなります。

ビタミンB群の過不足で起こること

ビタミンB群はエネルギー源となる炭水化物、脂質、タンパク質の代謝を助ける働きがあります。

不足すると 

  • うまく代謝されないので、エネルギー生成がうまく進まず、疲れやすくなる。 
  • 炭水化物などからのエネルギー生成がうまく進まず、体の機能を調整する働きも低下します。
  • その結果疲れやすくなったり、「頭痛」「めまい」が現れることもあります

十分にあると 

  • 代謝が助けられるのでエネルギーが効率よく作られる。
  • ビタミンB群により炭水化物などがきちんと代謝されると、十分なエネルギーが作られます。
  • 体機能を調整する働きも活性化し、疲れにくく、疲れが取れやすくなります。

ビタミンB群を多く含む食品

ビタミンB群は、それぞれのビタミンがお互いの働きを助けると言う特徴もあるので、ビタミンB群を多く含む食材から1種類だけ食べるのではなく、様々なものを食べることが大切です。

(ここではそれぞれのビタミンB群ごとに、多く含まれる食品を分類していません)

ビタミンB群を多く含む食品の例

肉・魚介・卵 豚肉
牛肉
鶏肉
レバー
うなぎ
いわし
かつお
しじみ

など
野菜 ほうれん草
にんにく
モロヘイヤ
ピーマン
パブリカ
豆苗
ニラなど
その他

ピーナッツ
胚芽米
さつまいも
エリンギ
まいたけ
のり
枝豆納豆
など

ビタミンBの種類と特徴

ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パテントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類があります。

ビタミンB1 疲労回復

炭水化物の代謝を助け、糖質がエネルギーに変わる働きをサポート。ご飯が主食の日本人には欠かせないビタミンです。

不足すると糖質の代謝がうまくいかなくなり、疲労物質が蓄積するので慢性疲労や気力の低下、筋肉痛の原因に。耳鳴りやめまいの神経症状が現れることもあります。

穀類の胚芽はビタミンB1の宝庫と言われるほどたくさん含まれています。しかし精製の過程で失われてしまうので、精製度の高い白米ではなく玄米、胚芽米、全粒粉パンなどがおすすめです。

特に水に溶けやすい性質があるので、汁ごと食べる調理法がおすすめです。また糖質がエネルギーに変わるときに使われるので、甘いものを多く摂るとそれだけ多く、ビタミンB1も消費されてしまうので注意が必要です。

ビタミンB2 三大栄養素の代謝を促進

三大栄養素(脂質・糖質・たんぱく質)がエネルギーに変わるのを助けたり、細胞の再生、成長に作用しています。

耳鳴りやめまいの原因とも言われる動脈硬化、その要因となる過酸化脂質を分解する働きもあります。牛乳1杯(200cc)で一日の必要量の1/4を摂取できます。

ビタミンB6 たんぱく質の分解・合成

たんぱく質の分解や神経伝達物質の合成に欠かせないビタミンです。貧血、肌荒れを予防する働きもあります。冷凍保存や調理での損失が多く、鮮度の良い魚や肉を選びましょう。

ビタミンB12 貧血予防

末梢神経の代謝を促したり神経細胞を修復したりする働きがあり、耳鳴りやめまいなどの治療薬としても使われています。

不足すると、悪性貧血になり、だるさ、めまいなどの症状が現れたり、神経障害、集中力不足になったりします。

野菜中心の生活では不足しがちなので注意が必要です。水溶性なので、汁、スープごと食べられる調理法がおすすめです。

光や空気により酸化が進むので、肉や魚を冷凍保存する時はしっかり密閉しましょう。熱に対しては比較的安定しています。

葉酸(ビタミンB9)赤血球・DNAの合成

妊娠中の方など女性の健康を保つ効果、胎児の先天性奇形予防の効果が期待され、厚生労働省がサプリメントでの摂取を勧めています。

緑黄色野菜に多く含まれ、赤血球の造血作用に一役買っているので、造血ビタミンとも呼ばれています。不足すると、肌荒れ、疲労感、貧血のほか動脈硬化などが起こります。

光に弱く、新鮮な野菜を日の当たる場所に3日間放置しておくと、70%の葉酸が分解してしまいます。野菜などは購入後すぐに冷蔵庫で保存、早めに食べるようにしましょう。

ナイアシン(ビタミンB3) 糖質・脂質の代謝。粘膜や皮膚を健康に保つ

パテントテン酸(ビタミンB5) エネルギーの代謝。エネルギーを生成する

ビオチン(ビタミンB7) 糖の代謝を助け血糖値を下げる

日本人の食生活と栄養摂取の変遷

最近日本食が世界でも健康食として取り上げられることが多いですが、以前と比べると食生活の急速な欧米化で、動物性の脂質やタンパク質は増加しエネルギーの過剰で肥満、メタボリックシンドロームが問題となっています。

また、日本食は塩分を含む調味料が多いことなどから、塩分摂取量が多く、国を挙げての減塩が施策されています。一方で、野菜や果物の摂取量が減少、ビタミンB1、ビタミンC、鉄は約半分から半分以下に減っています。

ビタミン・ミネラル不足を招く食生活

日本人の現在の食生活では、ビタミンやミネラル、食物繊維の不足が深刻な状態となっています。エネルギーの過剰摂取による肥満、生活習慣病も深刻です。

食べ過ぎによる肥満は、血管を老化させて高血圧、動脈硬化を促します。又偏食や食事が少なすぎるのも低栄養を招き、体に様々な支障をきたしてしまいます。

加工食品を食べる機会が増えたことも、疲れが抜けない状態になりやすいといえます。加工の段階で食品に含まれるビタミン・ミネラルの多くが損失してしまうのです。

冷凍食品、インスタント食品、お菓子、ファーストフードには、ビタミン・ミネラルはほとんど含まれていません。

良質な肉も摂り、減塩に注意した野菜と魚を中心とした和食を心がけると、ビタミンB群もまんべんなく摂れ、血液の流れが改善、疲労の解消・予防にも効果が期待できます。

減少した野菜の栄養成分量

野菜に含まれている栄養成分は、以前に比べ半部以下に減っているとも言われています。その原因として

  • 化学肥料や農薬などの使用で、本来土壌中に含まれているはずの栄養成分が減り、土壌が痩せた
  • 温室栽培で瞬に関係なく1年中同じ野菜が手に入る
  • 生産地が遠く、届くまでに栄養素が失われる

などが考えられます。

旬のものを新鮮なうちに食べることが体の健康に望ましいのですが、それがなかなか難しい世の中であることは否定できません。

疲れきった現代社会では、食事だけから必要な栄養素を摂るのは、とても難しいことかもしれません。

サプリメントは食品

食事からではどうしても不足するビタミンを、健康食品やサプリメントで補うことも一つの方法ではあります。ビタミンはごく一般的に受け入れられているサプリメントでしょう

サプリメントはあくまでも食品であり、効果効能をうたうことはできません。が、日本ではサプリメントとしてしか扱われていないものでも、中国では生薬として使用されていたり、ヨーロッパで医薬品として使用されているものもあります。

最近はサプリメントでも、以前より表示方法の緩和が認められ、漠然とした表示だけでなく、ある程度どのような効果が期待できるのかが、わかりやすい表示となっているものもでてきました。

一方でブームとなっているものの中には、疑問を抱くようなものもあることも確かです。

水素水の不当な表示で3社に処分命令

様々な健康食品、サプリメントなどのCMが毎日流れています。健康志向の高まりも相まって次々と新商品も発売されますが、あふれる情報に躍らされないよう、しっかり見極める目を養うことが重要です。

以前から効果が問題視されていた水素水、水素サプリについて、消費者庁が景品表示法違反(優良誤認)に当たるとして、再発防止策などを求める措置命令をだしました。

処分を受けたのは飲料水の

  • 「ビガーブライトEX」通販会社「マハロ」(東京都)
  • 「水素たっぷりのおいしい水」通販会社「メロディアンハーモニーファイン」(大阪府)

サプリの

  • 「ナチュラ水素」通販会社「千代田薬品工業」(東京都)

の3社です。

ダイエット効果や肩こりの軽減をうたったウエブ広告が、合理的な裏付けがなく不当な表示に当たると判断されました。

自分で良いものを見分ける目や情報を集める力、自分にあっているかどうかを見極める目が、以前にまして求められる時代であるといえます。

体に害のなく、経済的な負担がさほどなければ、サプリメントの選択もあり、と個人的に思います。プラセボではないですが、実際は効果がない成分でも本当に体調が良くなることも少なくありません。

 

まとめ

健康を維持するための食事は、減塩を心がけ、好き嫌いなく様々で新鮮な食材を適量、毎日摂ることです。疲れが抜けない、寝ても疲れが取れない、そんな時はビタミンB群が豊富な食材を積極的に摂りましょう。

食事の改善は目に見えて効果が現れるわけではありません。しかし、体は食べたものでできています。健全な食生活を心がけていれば、疲れにくい健康な体に変化していくはずです。

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参考
厚生労働省  「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」
厚生労働省  「国民健康・栄養調査(平成26年)」http://www.mhlw.go.jp
文部科学省  「 日本食品標準成分表2015年版(七訂)」http://www.mext.go.jp
文部科学省 「食品成分データベース」http://fooddb.mext.go.jp