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股関節の痛みの治し方に貧乏ゆすり!足のつけ根が痛い変形性股関節症

変形性股関節症は進行すると足のつけ根が痛いなど痛みが強くなり、日常生活に支障が生じます。早期に発見し適切な治療を受けることが大切。病気を見逃さないように変形性股関節症の原因、知っておきたい症状、治療についてお伝えします。

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足の付け根が痛い

進行すると日常生活に支障もきたす変形性股関節症。足の付け根が痛いなど、痛みが出始めた初期の段階*で適切な治療を受けることが大切です。中心となる治療は運動療法です。

運動療法で股関節周辺の筋肉の柔軟性を保ち、股関節の痛みを軽減しましょう。痛みがほぼ無い前股関節症の段階で発見することができれば、より進行を予防することが可能となります。変形性股関節症の疑いがないか、後述の自己チェックを行ってみましょう。

 

変形性股関節症の治療

変形性股関節症の治療は「運動療法」「生活改善」「薬物療法・手術療法」などがありますが、基本となるのは運動療法です。

股関節周りの筋肉をリラックスさせて動きをよくし、関節の位置を正しくすることで痛みを軽減するなどの効果があります。

今回は椅子を使って手軽にできる運動を3つご紹介します。

治療の中心は運動療法

運動療法は、股関節の柔軟性を高め関節を正しい位置にすることで痛みを軽減させる他に、股関節周りの筋肉を鍛えて股関節の負担を減らします。無理をせず、痛みが強い時は行わないようにしましょう。

脚開脚運動

  • 両足を閉じて椅子に腰掛ける。手は太股の上に置く
  • 両足のかかとを揃えたまま膝を肩幅くらいに開き、閉じる
  • これを1分程度繰り返す

▶強度をあげる→できる人は手で膝を抑えてみましょう

  • 手を膝の横に添え、両足を広げるときに膝が開かないように両手で力を加える
  • これを1分程度繰り返す

股関節の屈伸+脊柱(背骨)屈伸運動

  • 両足を肩幅くらいに開き椅子に深く腰掛ける
  • 骨盤を前へ傾けるようなイメージで腰を動かし背筋を伸ばし、もとに戻す
  • この時おへそに意識を集中する
  • 1分程度繰り返す

ジグリング(貧乏ゆすり運動)

  • 両脚を肩幅くらいに開いて椅子に腰掛ける
  • 片方の脚のつま先を着けたまま、かかとだけを上げ下げして貧乏ゆすりをする
  • この時もう片方の足は動かさない
  • 30秒程度繰り返し、反対側も同様に行う

▶腰もゆすってみよう

  • 肩を動かさないようにして、骨盤を動かすイメージで腰を左右に動かす
  • これを1分程度繰り返す

 

股関節の痛みの原因と症状

変形性股関節症は加齢とともに進行していく病気です。股関節の骨や軟骨に何らかの異常があるところに、加齢などが加わって発症します。

肥満も関節に負担がかかり、関節軟骨がすり減る原因となりますし、事故やけがが原因となることもあります。

これらの原因がある状態に、立ったり座ったりすることが多い和式の生活で、股関節に大きな負担が加わると、症状が進行していきます。

主な原因

  • 股関節の骨や軟骨の異常
  • 加齢
  • 肥満
  • 事故、けが
  • 和式の生活

変形性股関節症初期の自己チェック

関節軟骨は実は20歳代から徐々にすり減り始め、40歳以降ではすり減っているのがはっきりとわかるようになります。

以下は変形性股関節症の初期の段階で現れる症状です。1つでも当てはまれば、一度は医療機関を受診してください。

  1. 歩くときに左右の足の出しやすさが違う
  2. 靴底のすり減り方が左右の足で異なる
  3. 太股の太さが左右で異なる
  4. 椅子に座ったときに膝の位置が違う
  5. 過去に「股関節脱臼」をしたことがある
  • 1、2: 片方の股関節に炎症があったり、
        股関節が変形している可能性がある
  • 3:    気づかないうちに筋肉が痩せている可能性がある
  • 4、5: 子供の頃などに、股関節を痛めた可能性がある

変形性股関節症の進行4つの段階

変形性股関節症は進行の程度により、大きく以下の4つの段階にわけられます。

前股関節症 
股関節に構造上の変化があるが、関節軟骨はほぼ正常

初期 
関節軟骨が徐々にすり減り、関節の隙間が僅かに狭くなる

進行期 
関節軟骨が更にすり減り、関節の隙間がより狭くなる。臼蓋(きゅうがい)や大腿骨頭に棘状の変形(骨棘(こっきょく))ができることがある

末期 
関節軟骨が殆ど失われ、関節の隙間がなくなり、骨動詞が直接ぶつかるようになる

これらの段階のうち、前股関節症や初期では、股関節の痛みは殆どありません。しかし、進行機や末期になると股関節に痛みが現れ、日常生活に支障をきたします。

 

変形性股関節症とは

股関節の関節軟骨が少しずつすり減り、股関節内に炎症が起こり痛みなどが生じる病気です。男性の5倍以上と女性に多い病気で、進行しやすいとされるのは35歳~45歳ですが、10歳代から症状が現れることもあります。

初期の変形性関節症は、股関節ではなく、臀部、ふともも、膝などに痛みや違和感などの症状が現れるので、股関節に炎症が起きていることに気づかないこともあります。

病気のサインを見逃さず早期に発見して適切な治療を受けることが大切です。

股関節の構造

股関節は臼蓋(きゅうがい)と呼ばれる骨盤のくぼみに、大腿の先端の丸い部分(大腿骨頭(だいたいこっとう)がはまった状態になっています。

臼蓋と大腿骨頭はそれぞれ関節軟骨に覆われ、これらの間は関節液で満たされています。

関節軟骨と関節液の働きで関節は滑らかに動きますが、変形性股関節症では、この関節軟骨がすりへって痛みが現れてきます。

股関節と膝の痛み

右膝が痛いと左の腰に、左膝が痛いと右の腰に負担がかかります。変形性股関節症と同じく、軟骨がすり減ることで膝の関節症も症状が起こります。

参考:

変形性股関節症 日本整形外科学会 /www.joa.or.jp/jp/public/sick/condition/hip_osteoarthritis.html
パンフレット「整形外科シリーズ10 変形性股関節症」日本整形外科学会 /www.joa.or.jp/jp/public/publication/pdf/joa_010.pdf

ひとくちメモ:著名人の変形性股関節症エピソード

日本初の海外取材番組「兼高かおる世界の旅」*で活躍された兼高かおるさんは、2010年のお正月、大腿骨のつけ根にひびが入り、手術されました。その後仕事を再開されたそうですが、猛暑の夏に左の股関節に尋常でない痛みが。歩く、立つ、座る、物をひろう、など何をするにも痛くてつらい。股関節は日常の動作でいかに頻繁に使われる大事な部分なのか、身にしみたそうです。

股関節の軟骨がすり減り、大腿骨の骨董が変形してボロボロ、関節がスムーズに動かない状態になった「変形性股関節症」が進行していたのです。

兼高さんは人工関節の手術を受けられました。手術後は痛みがなくなり、日常の動作もとても楽になったそうです。

「兼高かおる世界の旅」

1959年に日本初の海外取材番組としてスタートし1990年まで放送された人気番組(TBS系)です。アラフォー以上の世代の方には懐かしい番組でしょう。

現在ではタレントのイモトアヤコさんが、世界を飛び回った体当たりの取材が群を抜いているかもしれませんね。イモトさんはあまりにも多くの国に出入りしているので「怪しい人物」としてマークされたとかいう話も聞きました。(パスポートの出入国記録欄が異常!)

現在は海外取材は当たり前となっていますが、「兼高かおる世界の旅」が放映されていた頃は、日本人が海外を旅することは珍しかった時代でした。海外の景色や風俗、文化、歴史などを紹介し、テレビを通して世界を届けた番組です。

1990年までの31年間に150か国余りを訪問し、地球180周分を飛び回った兼高さんはリポーター、ナレーター、プロデューサー兼ディレクターとしてかかわりました。

 

まとめ

足の付根が痛い、股関節の痛みの原因は、変形性股関節症によるものかも。運動療法で股関節周りの筋肉を柔らかく保ち、痛みを軽減しましょう。

痛みが殆ど無い段階で発見し、適切な治療を受けることも進行の予防に大切です。

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