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補聴器の使用はいつから?耳の聞こえが悪くなった時の対処

耳の聞こえが悪くなったからとすぐに補聴器を購入するのではなく、まず耳鼻咽喉科を受診して、難聴の原因をはっきりさせ、本当に補聴器が必要なのか、使用はいつから始めればよいのかを確認することが大切です。補聴器の使用についてお伝えします。

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補聴器が必要な場合

補聴器は難聴を治療するものではなく、聴力を補うための医療器具です。補聴器の使用を考える目安は、難聴の程度によりますが、一般的には聞こえる音の大きさが40~45dbから補聴器が必要になります。軽度の難聴でも、補聴器の使用が勧められます。

また、日常生活で支障が起こる場合も、補聴器の使用を考えます。

 

耳の聞こえと難聴の程度

耳の聞こえ難聴の程度
小声の会話
聞こえる場合 →
聞こえない場合↓
正常
普通の声の会話
聞こえる場合 →
聞こえない場合↓
軽度難聴 30~50dB程度
大声の会話
聞こえる場合 →
聞こえない場合↓
中等度難聴 50~70dB
耳元での大声
聞こえる場合 →
聞こえない場合↓
高度難聴 70~90dB程度
聞こえない→ 重度難聴 90~120dB程度

音の大きさを表す単位はデシベル(dB)といい、難聴かどうかはこの値を目安に見ることができます。大きい音しか聴こえなくなるほど難聴が進行しています。一般的には、40~45dB程度から補聴器が必要になります。これは軽度難聴の範囲内ですが、耳の聞こえが悪い方に該当し、会話などに支障をきたすことがあるためです。

日常生活で

  • テレビの音が大きいと注意される
  • 女性アナウンサーの話が聞き取りにくい
  • 一生懸命聞き取ろうとするので、日常会話で疲れる
  • 知っている話は困らないが、知らない話題になると聞き取れない

と言った項目に、1つでも当てはまる場合は補聴器の使用を考えましょう。

難聴による影響

補聴器を使うことに抵抗を感じる人も少なくありませんが、耳の聞こえが悪い状態のままでは、生活の質が低下してしまいます。例えば、スムーズな会話ができなくなるので、

  • 家庭や社会で孤立しやすくなる
  • 外出先で自動車の音に気づきにくくなる

など危険に晒されやすくなります。また、耳から入る情報が非常に少なくなるので、脳の活動が低下することも起こります。

このような事を防ぐためにも、補聴器が必要になった場合は、前向きに使用を検討してください。

 

補聴器の選び方、購入について

補聴器を使う場合は、まず耳鼻咽喉科を受診し、難聴の程度を確認します。通販などでも買うことはできますが、一時的に聞こえは良くなっても、難聴の程度や、患者さんの状態にあったものを使わなければ、いずれまた聞こえが悪くなってしまいます。

日本耳鼻咽喉科学会が認定する、耳鼻咽喉科専門医や補聴器相談医を受診した場合、補聴器が必要と診断されれば、「診療情報提供書」が作成されます。

診療情報提供書

  • 耳のどこに異常があるか
  • 聴力の程度
  • どのような補聴器を望んでいるか
  • 生活のどんな場面で困っているか

などの情報が記載されているので、診療情報提供書を補聴器専門店に持参することで、患者さんにあった補聴器選びが勧めやすくなります。

使いたいときは?

患者さんにより、補聴器を必要とする場面は違います。

  • 向かい合って話す時に使いたい
  • うるさい場所での聞き取りを良くしたい
  • 会議のときに色々な方向からの音が聞こえるようにしたい

など、使いたい場面の要望がある場合は、必ず伝えましょう。

現在の補聴器には、様々な種類があり、昨日も多様化しています。自分にあった補聴器を選ぶためにも、こうした要望は大変重要となります。

補聴器はどこで買う?

認定補聴器技能者のいる、補聴器専門店なら購入前に試すことができるでしょう。補聴器を数週間程度試用し、その間に微調整を繰り返して自分に合うかどうかを確認し、十分納得した上で購入することが可能です。

面倒くさがらずにきちんと調整をした上で購入しないと、補聴器があわなくて、何度も調整をしたり、買い替えたりしなければならないことも多く、かえって手間やお金がかかります。

認定補聴器技能者には、購入後のケアも義務付けられています。購入後も不安があったり、補聴器の調子が悪くなったりした場合は、遠慮せずに相談しましょう。購入後の点検や微調整も可能で、それらの情報は補聴器相談医にも伝えられます。

補聴器の使用の注意点

補聴器を使用して快適な生活を過ごすためには、以下のような点を守ることが大切です。

自分で調節しない 
補聴器の調子が良くない場合、自己判断で調節せずに、購入した補聴器専門店で調整してもらいましょう。

定期検査を受ける 
加齢性難聴の場合は、難聴は徐々に進行します。補聴器を購入後も、年に1回程度、耳鼻咽喉科を受診し、聴力検査を受けてください。

補聴器のタイプと機能

補聴器は形状によって以下の5つに分類され、現在では耳あな型補聴器が主流です。

  • 耳あな型
  • 耳掛け型
  • ポケット型
  • メガネ型
  • 特殊補聴器

最新の機能には、

  • 雑音を抑える
  • 聞きたい方向の音を捉える(指向性)
  • 汗や水に強い
  • 無線でテレビや音楽を楽しめる

などがあります。

耳あな型 
耳孔にすっぽり収まる小型のもの、耳の外にまでくる大型のものなどいくつかのタイプがあります。耳孔の形状と聞こえの程度に合わせて作る、オーダーメイトタイプが一般的です。

耳掛け型 
耳にかけて使用するタイプ。操作が簡単で扱いやすいのですが、汗が入りやすいのが難点。最近は汗に強い機種も出ています。

ポケット型 
本体をポケットに入れ、イヤホンとコードをつないで使用するタイプ。比較的操作は簡単で、機種によっては高出力が得られます。デメリットはコードがじゃまになったり、衣ずれの音が入ることがたまにあることです。

メガネ型 
眼鏡のつる部分に補聴器が内蔵されているタイプ。眼鏡と補聴器を併用できますが、調整はレンズと補聴器、両方をする必要があります。

特殊補聴器 
離れた場所に設置したFM送信機から手元の補聴器に音を送る、騒音に強いタイプ、高音域の子音を聞き取りやすいよう周波数を圧縮する等、特殊な用途で使う補聴器もあります。
参考: 日本補聴器工業会

 

耳鼻咽喉科専門医検索(//www.jibika.or.jp/members/nintei/senmon/senmon-kensaku.html)
補聴器相談医名簿(//www.jibika.or.jp/members/nintei/hochouki/index.html)
参考: 日本耳鼻咽喉科学会

 

まとめ

軽度の難聴でも、日常生活に何らかの支障がある場合は、補聴器の使用を考えましょう。医療機関を受診して、まず難聴の原因をはっきりさせ、本当に補聴器が必要かどうかを確認し、自分にあった補聴器を選ぶことが重要です。

耳の聞こえが悪いと生活の質が低下したり、危険にあいやすい、脳の活動が低下するなどの問題も起きてくるので、早めに専門医に相談しましょう。

補聴器は、微調整や購入後のケアなどが必要となりますから、認定補聴器技能者のいる補聴器専門店で買うことをおすすめします。

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