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メンタルヘルスの不調6つのサイン、心の叫びを見逃さない

 「どうしても好きになれない患者さんがいる」「ドクターのセクハラが嫌」「看護師に八つ当たりをしないで」「初めてのことだから質問したのに…」「昨日まで、元気だったのに…(人の死がつらい)」仕事はこなしていても、こんな心の声が聞こえ始めたら危険信号。

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新人看護師の心の叫び

決して少なくない数の新人看護師が、入職1年未満で辞めていく現実があります。辞めたい、と思った看護師はそれよりももっともっと多いのです。メンタルヘルスの不調は小さなことから始まります。プリセプターや師長など、周りの人間が新人看護師の不調に早く気づくためには、ある種のサインを知っておくことです。

 

メンタルヘルスの不調を早期発見するためのサイン

一見いつもと同じように仕事をこなしていても、メンタルヘルスの不調は看護の仕事に現れてきます。新人看護師にいつもと違うことが起こっていたら、うつやバーンアウトのサインかも。メンタルヘルスの不調の可能性がある、特徴をよく覚えておいて欲しい、仕事上のサインを6つまとめました。

欠勤、遅刻、早退

今まで勤務状況が良かった看護師が、欠勤や遅刻・早退などが目立つようになった時、特に頻繁におこるようになった場合は要注意です。当日朝などに、「体調不良」を理由に勤務のドタキャンの連絡が来るのを、怠け心や風邪などが原因と決めつけてはいけません。

メンタルヘルスの不調で、正常な勤務ができなくなっているサイン、ということもあるからです。特に看護師本人に自覚がなく、単に疲労や風邪と思っている場合もあります。更に無断欠勤をするようになると、ことは重大です。

泣き言を言う

新人看護師は自分の未熟さを補おうと、一人で抱え込んで頑張ってしまいがち。それまでグチなど言わずに、我慢強く仕事をしてきた看護師が、特別なきっかけも無いのに泣き言を言うようになった場合も、リスクが高いといえます。

【軽度のもの】

最も初期のメンタルヘルスの不調は、仕事のやりがいや生きがいが失われます。「一生懸命看護をしたのに」「やりがいが感じられない」などの冗談めいた発言が増えてきます。

【重大なもの】

「もうダメかも」「いっぱいいっぱい」「看護師に向いていないのでは」など、グチの内容に感情が含まれている場合は、ひとりごとであっても、「辞めたい」という気持ちから離職の前触れのことがあります。

安易に激励したり、無視したりは退職につながりかねません。元気づけるつもりですぐに叱咤激励する人もいますが、かえって逆効果となり、離職を後押しするきっかけにもなりかねません。このようなクセは治したいですね。

能率の低下のサイン

能率の低下は不眠症や慢性の寝不足のような「脳の疲労」でも起こります。病気を早期発見したり、予防したりするためにとても重要です。メンタルヘルスが不調の時は、健康な時と比べて、判断や決断が鈍るからです。

自分で能率の低下に気づくため、以下のサインに着目しましょう。

  • 帰りが遅くなる
  • 記録に手間取る
  • なれた仕事に苦労する
  • 健忘、物忘れ
  • ことばが出て来ない

【帰りが遅くなる】

いつもと同じような状況でも、帰りが遅くなる。1時間で済む仕事が半日たっても終わらない、看護計画を作るのに3倍も時間がかかるなど。

メンタルヘルスの不調で能率の低下が起こると、それをカバーしようと結果的に長時間労働になってしまいます。仕事が多すぎる、未熟といった理由で長時間労働が起こるとは限らないのです。能率の低下による残業は、看護師本人の自己責任ではなく、医療スタッフに対する健康管理責任(安全配慮義務)と言います。

長時間労働の管理 長時間の残業は、メンタルヘルスの不調だけでなく、慢性の寝不足や不眠症の結果であるケースも少なくありません。メンタルヘルスは体温計などで調べることはできませんが、勤務時間の管理をすることで、病気の早期発見に役立ちます。

【記録に手間取る】

集中できないのでボーっとしたり、記録すべきことがたまっていくばかり。イライラ・ソワソワしても進捗しません。集中力の低下が進むと、文字は目に入っても、何度読んでも意味やイメージが浮かばず、仕事が先に進まないといったことがしばしば起こります。(人間フリーズ状態)

【なれた仕事に苦労する】

バイタルサインのチェックや配薬、処置の準備や測定など、なれたはずのことをするのに苦労するときは、メンタルヘルスの不調かもしれません。

【健忘、物忘れ】

朝申し送りで確認したことを、昼には覚えていない、ということも起こります。認知症ではなく、集中力の低下のため、ものが覚えにくくなる(記憶力低下)ためです。

【ことばが出て来ない】

看護の仕事には、職場により特有な用語がありますが、自然と身についているはずのことば(用語)が頭に浮かばなくなります。申し送りなどでことばや用語が出て来ず口ごもったりします。これは記録に手間取ることにも関係してきます。

これらに加え、不眠症があった場合は、メンタルヘルス不調のリスクがあるといえますので、サインを見逃さないようにすることが大切です。

ミスや事故が増える

メンタルヘルスの不調があると、集中力や注意力も減退するため、ミスや事故も増加する。ヒヤリ・ハットも増えていきます。新人看護師に限らず、ベテランでも考えられないようなミスを起こすのです。

患者の部屋や名前を間違える、データの記入漏れ、誤字脱字の増加、微量的か装置の設定ミス、などなど。このようなサインがすべてメンタルヘルスの不調とは限りませんが、今まできちんとした記録を書いていた人にケアレスミスが増えてきたら。単純に注意喚起や叱責、無視などするのではなく、仕事全体を注意深く観察する必要があります。

辞めたいと言い出す

主任や副師長のようなベテランが「辞めたい」と言う場合は、メンタルヘルスの不調であることが多い。また、特別なきっかけが無いのに「看護師辞めたい」「別の病棟に移りたい」などと言い出すと、文字通り離職します。

引きとめようと待遇や人間関係の問題を考える前に、うつ病やバーンアウトの可能性を考え、よく眠れるかどうか、訪ねてみましょう。

 

能率の低下は最も重要なサイン

仕事上の問題については、休養と薬を飲むことで回復します。能率の低下はメンタルヘルスの不調を早期に発見するための、最も重要なサインです。

管理者の心得

管理者はスタッフの働き方を、常に目的意識を持って観察し、許可する構えが大切。新人看護師に限らず、移動で新しく来た看護師については、元の職場の師長などから、普段のパフォーマンスを聞いて、良く知っておくことがポイントです。

普段の様子を観察、管理するのはベテラン師長に取ってはごく当たり前のことかもしれません。しかし、プリセプターのような若手には、難しいといえます。メンタルヘルスの不調のサインに気づくには、管理者のサポートが重要です。

 

まとめ

看護師辞めたい、離職にもつながるメンタルヘルスの不調。管理者は看護師本人も自覚していないの心の叫びに気づき、不調のサインを見逃さずに早めに対処することが大切です。

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