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ナースほど誇れる仕事はありません

ナースダイアリー・超忙しい看護師のひとりごと

薬の副作用や相互作用を防ぐ!薬を飲む時の注意点Q&A

市販薬や処方薬についての基本を前回お伝えしました。以下では引き続き副作用や飲み合わせ、状況に応じた薬を飲む時の注意点などをQ&Aでお伝えします。薬の効果を最大限引き出し、安全に使うために確認してください。

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副作用・相互作用、薬を飲む時の注意点

心配しなくても良い副作用も有りますが、健康被害が生じるケースもあります。普段飲んでいる薬を医師や薬剤師が知らずに、新たに処方したくすりで飲み合わせによる問題が起きることもあります。市販薬、処方薬、どちらも薬を飲むときには医師や薬剤師の指示に従い、勝手な解釈をしては行けません。

 

薬の副作用と言っても心配ないものもあります

薬には副作用はつきものです。作用してほしい部位以外にも成分が働き、予期せぬ場所に作用するのが副作用です。しかし、副作用はいたずらに怖がる必要はありません。

薬の副作用

 

Q 副作用はどのような起こり方をするのですか

 

薬には複数の作用があります。治療を目的としている作用以外に起きる、好ましくない作用を副作用と言います

 

 
  • 過剰反応:作用が強く現れる
  • 副次反応:本来の目的ではない副作用が現れる
  • アレルギー反応:アレルギーが起こる
  • 過敏症:体質的に薬の作用や毒性が強く表れる
  • 中毒反応:一定の血中濃度を超えると毒性が現れる

医師や薬剤師は、副作用が起きないように配慮していますが、薬の効果と副作用の現れかたは一人ひとりで違うので、経過に合わせて調節する必要があります。

副作用の症状

 

Q 副作用の症状にはどのようなものがあるのですか

 

症状は様々です。代表的な副作用は、発疹(薬疹)、かゆみ、だるさ、歯ぐきからの出血、関節痛、発熱、胃の痛みなどです

 

 
  • 中でも多いのが発疹。副作用は患者さんの体質や体調、薬の種類によっても異なります。
  • 注意:新しい薬を飲み始めた、量を増やしたなどの後で、1週間から1ヶ月ぐらいの間に上記の症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談することが必要です。

副作用に気を付けなければいけない人

 

Q 特に副作用に気を付けなければ行けない人っているのですか。どんな人ですか

 

薬の副作用は、必ず起こるわけではありませんが、副作用のリスクはどんな薬にも有ります。特に気を付けなければいけない人もいるので、下記に当てはまる人は注意が必要です

 

 
  • これまでに副作用を起こしたことがある
  • アレルギー体質
  • 他の薬を服用している
  • 妊娠中、授乳中の女性
  • 高齢者
  • 車の運転や高所作業をしている

該当する場合は、医師や薬剤師にあらかじめ伝えることと、薬を飲んだあとの体調の変化に注意することが大切です。

心配ない副作用

 

Q 副作用には心配する必要が無いものもありますか

 

体が薬に馴染んでくると、例えば、下記のような症状など、あまり心配しなくても良い場合はあります。しかし、他の病気の症状であることも。気になる症状が起こった場合は、医師や薬剤師に相談します

 

 
  • カルシウム拮抗薬:高血圧の治療薬ですが、血管壁を広げて血流を良くする薬なので、飲み始めの時期に「ほてり」を感じる人が少なくありません。
  • 硝酸系の薬:狭心症や心筋梗塞で処方されます。頭部の血管も同時に広げる薬なので、飲み始めの時期に、頭痛が現れるばあいもあります。

薬の副作用で健康被害

 

Q 薬の副作用で入院した場合はどうしたらよいですか

 

処方薬、市販薬を指示通りに使用し他にもかかわらず、副作用で健康被害が起きた場合(入院して治療をした、後遺症が残ったなど)は、「医薬品副作用被害休剤制度」が設けられています。PMDAに請求すれば治療費などの給付を受けられます

 

参考: PMDA医薬品医療機器総合機構

請求しないと受けられません。また、以下のものが必要です。

 

  • 処方薬で副作用が起きた場合: 医師に診断書と投薬証明を書いてもらいます
  • 市販薬で副作用が起きが場合: 製造時期などが記載されている薬のパッケージ、レシート

※新しい市販薬を買った場合、しばらくはパッケージやレシートを保管しておきましょう。

 

薬の飲み合わせ

普段利用している薬がある場合や、複数の薬を同時に服用した場合、飲み合わせによっては薬の効果が得られなかったり、相互作用といい、効きすぎて悪い影響が現れることがあります。

薬どうしの飲み合わせは良くない

 

Q 薬にも飲み合わせってあるのですか。注意しないといけませんか

 

薬どうしの相互作用は下記に挙げた例の他にも、無数にあります。新しい薬を飲む場合は、医師や薬剤師に確認することが大切です

 

 
  • 急性腎不全 
    鎮痛薬のジクロフェナクナトリウム(腰痛、神経痛などで幅広く使われる)とトリアムテレン(高血圧や心不全などで処方される利尿薬)の相互作用
  • 効果が弱まる 
    ニューキノロン系抗菌薬(気管支炎や膀胱炎などの治療に用いられる)と制酸薬(胃酸を中和する)の相互作用

薬と食べ物、飲み物の組み合わせ

 

Q 食べ物や飲み物と、薬の飲み合わせも注意が必要ですか

 

薬どうしと同じように、食べ物や飲み物との飲み合わせが悪い場合があります

 

注意したい組み合わせ 

 
  • グレープフルーツ 
    フェロジピン(高血圧)、ベラパミル(不整脈)、シクロスポリン(ネフローゼ) 
    効果が強められて副作用が起きやすくなる
  • 納豆、緑黄色野菜 
    ワルファリンカリウム(脳梗塞) 
    効果がなくなるので、納豆、クロレラ、青汁は摂取してはいけない

グレープフルーツに含まれている成分が、薬の代謝を阻害するので、血液中の薬の濃度が必要以上に高くなってしまいます。翌日以降も続くので、服薬している間は、グレープフルーツや、グレープフルーツジュースを避けます。

ビタミンKが多く含まれる食品と、抗凝固薬のワルファリンカリウムも飲み合わせが指摘されます。納豆、クロレラ、青汁以外の緑黄色野菜は、少量であれば問題はありません。

 

薬が飲みにくい

高齢者や、たくさんの薬を飲んでいると飲み込むのが難しい、管理がしにくいなどの問題もあります。服薬を確実にするための工夫で飲みやすくできるので、医師や薬剤師に相談しましょう。

高齢者の服薬

 

Q おばあちゃんがとても薬が飲みにくく、つらそうにしています。飲みやすくするにはどうしたら良いですか

 

市販の嚥下補助ゼリー(服薬ゼリー)を利用すると良いです。また、小さく割ることができる薬、口に入れると唾液で溶ける薬に変えられることも有ります 

 

 
  • ゼリーと一緒に飲むと飲みやすくなります。大きくて飲みにくいものは小さくできる薬や、口の中で溶ける、口腔内崩壊錠に切り替えたりも可能です。医師や薬剤師に相談しましょう。

一回に飲む薬が多い

 

Q 別居の父親が何種類物薬を飲んでいますが、飲み忘れや飲み間違いが不安です

 

一回に飲む薬が何種類もあることが多い高齢者は、特に飲み間違いや飲み忘れに注意が必要です。一包化、お薬カレンダーの利用をおすすめします

 

一回に飲む薬を1つの袋のまとめる、一包化をして貰う方法もあります。ただし、薬量の調節など、一包化に向いていない場合もあるので、薬剤師に相談しましょう。

  • 自分で管理できる、同じ薬を飲み続ける人を介護している場合には、お薬カレンダーのポケットに一回分の薬を入れ、管理すると良いでしょう。
  • 高齢者で認知症のある人など、薬のPTPシートごと飲み込んでしまう事故が起きています。認知症のある人などを介護している場合は、シートごと薬をわたさず、シートから中身の薬を取り出して、小皿などに入れてわたし、飲んでもらいます。

薬がさらに増えた時

 

Q 今までも何種類物薬を飲んでいましたが、最近また増えました。こんなに何種類もの薬を飲んでも大丈夫なのでしょうか

 

高齢になればなるほど持病も増え、薬の種類も増える傾向にあります。処方された薬に疑問が有れば、納得いくまで医師や薬剤師に確認しましょう

 

 
  • 自己判断で飲まないでいたりすると、病気が悪化するばかりか、危険な場合もあります。
  • 薬について、何のために飲むのか、今までの薬とは何が違うのか、薬を減らすことは出来ないのか、などをきちんと説明してもらいます。
  • すでに飲んでいる薬の情報も必ず伝えましょう。

 

妊娠中の注意

妊娠中に薬やサプリメントを使っても良いかどうかは、確かめられていないことが多いです。妊婦を対象にした治験が出来ないためです。

妊娠中のサプリメントや健康食品

 

Q 妊娠中の薬は心配ですが、サプリメントなら大丈夫ですか

 

これまでの経験から、日本製のサプリメントや健康食品は概ね問題ないとされていますが、医師に相談してください

 

 
  • サプリメントや健康食品は、本来バランスの良い食事を取っていれば必要の無いもの。妊娠中は避けるほうが良いでしょう。

妊娠初期に飲んだ薬の影響

 

Q 妊娠に気付かず、薬を飲んでしまいました。影響が心配ですがどこに相談すれば良いですか

 

妊娠初期は、妊娠に気づかないこともあります。薬を飲んでしまって胎児への影響が心配な場合は、まず産科で相談しましょう

 

相談の受付と情報提供

妊娠と薬情報センターでは、妊婦・胎児への薬の影響を未然に防ぐため、相談の受付と情報提供を行っています。
参考: 妊娠と薬情報センター「相談内容・方法」

妊娠と薬相談外来のある病院で相談したり、妊婦・授乳婦専門薬剤師や、妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師がいる病院で相談することも出来ます。

参考: 虎の門病院 妊娠とくすり「はじめに」

大阪府立母子保健総合医療センター「妊娠と薬」外来

妊娠中に気を付けなければいけない薬

 

Q 妊娠中に気を付けなければいけない薬はありますか。どんな薬ですか

 

消炎鎮痛薬のイブプロフェン、ジクロフェナクナトリウムなどは、妊娠中の使用は禁忌です

 

 

胃薬のミソプロストールも使用を避けます。

  • 消炎鎮痛薬によっては、妊娠後期に大量使用すると、胎児の血液循環が障がいされて、死亡に繋がることもあります。
  • ミソプロストールは子宮収縮作用により、流産や早産を引き起こすことがあります。

 

まとめ

2回にわけで薬を正しく安全に使うための基本を、Q&Aでお伝えしました。処方薬は医師の指示通り、市販薬は説明書に従って使うことが基本です。少しでも不安がある場合は、医師や薬剤師に確認することが大切。

薬について、さらに詳しい情報は、過去記事でもお伝えしています。

カテゴリ:健康ー予防・治療ー薬

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