健康と日々の徒然~Anのひとりごと

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必読!サプリメントと薬の飲み合わせの注意点、摂りすぎの危険性

サプリメントは食品です。注意しなければいけない食品と薬の飲み合わせがあるように、サプリメントと薬、サプリメント同士の飲み合わせにも注意が必要です。今回はサプリメントの摂り過ぎ、飲み合わせについてお伝えします。

サプリメントと薬の飲み合わせの注意点、摂りすぎの危険性

飲み合わせとは

複数の薬を同時に服用したり、薬と食品(サプリメントも食品です)の食べ合わせによっては、単独で飲む場合は問題がなくても、効き目が強くなりすぎたり、効かなくなったりと良くない影響が出る飲み合わせがあります。これを相互作用といいます。

複数の病院にかかる時、市販薬や健康食品、サプリメントなどを複数利用している場合などは医師や薬剤師に、どんな薬やサプリメント類を飲んでいるのかを伝えることが必要です。

 

薬と食品、サプリメントの飲み合わせに注意

薬と薬の飲み合わせの他食べ物との飲み合わせでも、薬の効果が変わる場合もあるので、日常的に食べたり飲んだりするものとの組み合わせについても、知っておくことも大切です。

特に持病があり、薬を飲んでいる場合は、服用している薬と相互作用のある食品や薬について、十分理解しておきましょう。

サプリメント利用者は、いろいろな種類のサプリを飲む傾向も見られ、必要以上に摂ってしまっている場合もあります。利用しているサプリメントの成分について、十分理解して摂りすぎないように注意してください。

健康のために、と利用していたサプリが原因でかえって健康を損ねていた、という笑えない話も少なくありません。

相互作用に注意したい飲み合わせ

薬と食品、良く言われる飲みあわせ

食品
降圧薬
一部のカルシウム拮抗薬
グレープフルーツ
抗結核薬 マグロ(ヒスチジン)
チーズ(チラミン)
睡眠薬 アルコール
抗菌薬
抗生物質
牛乳< br /> ヨーグルト
総合感冒薬など コーヒー
コーラ
ワルファリン 納豆や青汁
(ビタミンKを多く含む物)
胃薬 炭酸飲料
便秘薬 牛乳・乳製品
免疫抑制剤
強心剤など
セントジョーンズワート
(セイヨウオトギリソウ)

グレープフルーツとカルシウム拮抗薬(降圧薬・抗狭心症薬)との相互作用は、広く知られていますが、その他にも抗高脂血症薬(HMGCoA還元酵素阻害薬)や、抗不安剤、免疫抑制剤、抗アレルギー剤などで相互作用の影響(血中薬物濃度への影響)が見られる場合もあるようですが、死亡事故があり販売中止になった抗アレルギー剤以外は、血圧の低下などの薬効に著しい影響がでたという報告はあまり多くありません。

参考:国立健康・栄養研究所

医療用医薬品+OTC医薬品(市販薬)の注意すべき主な飲み合わせ

医療用医薬品 OTC医薬品
(市販薬)
問題点
痛み止め
(内服薬)
総合かぜ薬 聞きすぎや副作用が出やすくなる
(解熱鎮痛成分が重なるため)
解熱鎮痛薬
アレルギー用薬
(内服薬)
総合かぜ薬 副作用で眠けが強くでやすい
(抗ヒスタミン薬など、炎症を抑える成分が重なる)
鼻炎薬
咳止め薬
乗り物酔い薬
解熱鎮痛薬 副作用で眠けが重なり、強く出ることがある
向精神薬 総合かぜ薬 副作用で眠けが重なり、強く出ることがある
鼻炎薬
乗り物酔い薬
解熱鎮痛薬

出典:注意したい薬の飲み合わせ・食べ合わせ 日本OTC医薬品協会

サプリメントの利用で注意したいこと

サプリメントは基本的に健康な人が健康の維持、増強などを期待して用いるものです。妊婦さんは利用しないことが勧められます。

病気の時は医薬品を用いた治療が基本で、サプリメントを利用する場合は必ず医師や薬剤師のアドバイスを受けてください。

サプリメントは食品ですので、医薬品との飲み合わせに注意が必要です。医薬品の作用を強めたり、逆に弱めたりする相互作用があるものもあります。

一般的に言うと、医薬品を服用している場合はハーブ系のサプリメントは避けた方が良いと思います。ハーブ系のサプリメントには医薬品と作用が似ているものが多いからです。

注意したいサプリメントの飲み合わせ

お腹の脂肪を減らすのを助ける機能性がある、と評価されている葛の花由来イソフラボンも、エストロゲン用作用を持っています。

他のエストロゲン用作用のあるハーブやサプリメントとの併用で、それらの作用を増強する可能性があります。タモキシフェン(抗がん剤の一種)を使用している人は摂取しないよう注意してください。

いずれにせよ、病気治療で薬を飲んでいる場合は、自己判断でサプリメントなどを利用しないことが良いでしょう。

基本的なビタミン、ミネラルの殆どは野菜や果物などの食材に含まれているものですから、医薬品との飲みあわせはさほど心配することはありません。

逆に医薬品を飲むことで不足してしまうものもありますし、特にダイエット中はビタミンやミネラルが不足しがちです。医師や薬剤師と相談し、不足を補うようにすると良いですね。

コエンザイムQ10

スタチン系の薬(肝臓でのコレステロール生合性を低下させる。血液中のコレステロール値を低下させる働き)
スタン系の薬を飲んでいる場合、コエンザイムQ10 の生成も抑制してしまうので、積極的に摂取することが勧められます。

ワーファリン(血栓ができるのを防ぐ) 
ワーファリンの作用を弱めてしまう可能性が指摘されているので、注意が必要。

コエンザイムQ10は医薬品として用いられてきたので、同じような有効性を期待して利用している方も多いサプリメントです。しかし、同じ成分を含んでいても

  • 商品の品質(不純物混入の有無)
  • 表示成分の含有量の真偽
  • 体内での吸収率

などの特性は、医薬品と同等ではなく、また、製品によって非常にばらつきがあります。過去には全くコエンザイムQ10が含有していない違法な商品もありました。

又、吸収率の低い商品では例えコエンザイムQ10 が多く含まれていても、体内へはほとんど吸収されていないこともあります。

※吸収率の商品による差は他のサプリメントにも共通します。特にビタミンCなどは差が大きいようです。

その他飲み合わせに気をつけたい医薬品とサプリメント

ワーファリン 
クロレラ、ビタミンK、ビタミンE (マルチビタミン&ミネラルにも含まれることもある)などの抗血液凝固剤薬との相互作用があります。

インスリン 
クロムが入っているサプリメント。インスリンの働きを強め、血糖が下がりやすくなります。

ビタミンAとビタミンD 
どちらか一方だけを大量に摂取すると、お互いの働きを邪魔してしまいます。

ビタミンやミネラルには「耐容上限量」が決められているので、これを越えないように作られたサプリメントを選んでください。

海外のサプリメントはより効果を感じられると言われることもありますが、それは耐用上限量を超えて配合されている場合が多いためです。

この他にも注意したい飲み合わせはあります。

とりすぎにも注意

ビタミンA 
過剰摂取すると、短期間では吐き気や頭痛、めまい、目のかすみなど

長期間では中枢神経系への影響、肝臓の異常、骨や皮膚の変化などのリスクがあります。

コラーゲン 
美肌、関節痛の予防などに人気のあるコラーゲンですが、コラーゲンを口から接種した場合、現時点では有効性について信頼できるデータは十分に見当たりません。

体質によってはアレルギーを誘発する可能性も示唆されています。妊娠中や授乳中に通常の食品以外に、コラーゲンを含むサプリメントを摂ることの安全性については、十分なデータがありません。

食物アレルギーのある方、妊娠・授乳中の方などはコラーゲン食品を過剰に摂ることは避けたほうが良いでしょう。

サプリメントを飲む期間

大抵のサプリメントは、飲み続けることを勧めています。しかし、基本的な栄養素であればそれも良いかもしれませんが、そういったものこそ食品から摂ることを心がけてください。不足している時期に助けを借りる、補助的な食品がサプリメントです。

特定の機能を持つものは、臨床期間を超えた期間利用した場合の影響については、わかっていません。

その期間飲んで改善が感じられない場合は相性が悪い、ということもありますので服用はやめるようにすると良いと思います。

もちろん不調などの変化があった場合はすぐに中止してくださいね。

飲み合わせや過剰摂取などで体調が悪くなった場合の対処

サプリメントを利用して不調などが現れた場合は、

  • 飲むのをやめる
  • 症状が改善せず、気になる場合は医療機関を受診
  • 治療を受けた場合は、近くの保健所にも相談する

医師・薬剤師へ相談する際のポイント

  • 製品名、メーカー名(パッケージなどを保管しておきましょう)
  • サプリメントを飲んだ期間と症状が出始めた時期(関係をできるだけ具体的に)
  • 飲むのをやめたあと、すぐに改善したか、改善しないか
  • 他のサプリメントや医薬品の利用の有無

保健所への報告

  • 上記に加え、
  • アレルギーその他の持病の有無
  • 医療機関を受診したか否か
  • もう一度利用してみて、同じ症状がまた現れたか(自己判断で調べない)

備えあれば憂い無し

万が一のことが無いとはいい切れません。サプリメントを利用する際は、情報をメモする習慣をつけると、自分の行動を見直すことにもつながります。

製品情報を詳しくメモしておくと良いですね。

製品の情報は、パッケージのコピーを貼るとわかりやすいでしょう。

その他、金額や開封した日付、開封後の使用期限、その他(中止した場合はその日付、体調の変化など)

 

参考:ビタミンとミネラル

ビタミンとミネラルについては、知っているようで意外と知らないものです。ビタミン、ミネラルは五大栄養素の一つで、ビタミンは体の調子を整える(緑黄色野菜、果物、レバーなど)、ミネラルは骨や歯などを作る、体の調子を整える(海藻、牛乳、乳製品、小魚など)働きを持っています。

*「五大栄養素」たんぱく質、脂質、炭水化物(糖質)、ビタミン、ミネラルの5種類

ビタミンとは

ラテン語のvita(生命)+ amine(窒素を含むアミン化合物)に由来。声帯の代謝に必須の栄養素として、脂質、糖質、たんぱく質などの代謝を滑らかにする働きをしていますが、体内では作れない、あるいは量が不足するため、食べ物などから摂る必要があります。

現在脂溶性・水溶性を併せて13種類が確認されています。食物から十分摂れますが、ライフスタイルの変化などから現代人では不足することも少なくありません。

食生活を見直すことでビタミン欠乏症は少ないとされていますが、手軽に補えるサプリメントなどの利用も増え、不足よりもむしろ過剰摂取による悪影響が問題となっています。

主なビタミンの種類

種類 名称 IUPAC-LUBによる常用名*
脂溶性ビタミン ビタミンA レチノール レチナール レチノイン酸
ビタミンD エルゴカルシフェロール コレカルシフェロール
ビタミンE トコフェロール トコトリエノール
ビタミンK フィロキノン メナキノン メナジオン
水溶性ビタミン ビタミンB1 チアミン
ビタミンB2 リボフラビン
ナイアシン ニコチン酸 ニコチンアミド
葉酸 葉酸 プテロイルグルタミン酸
パントテン酸 パントテン酸
ビタミンB6 ピリドキシン ピリドキサール ピリドキサミン
ビタミンB12 シアノコバラミン ヒドロキソコバラミン
ビオチン ビオチン
ビタミンC アスコルビン酸

*International Unionn of Pure and Applied Chemistry-Interunantional Unionn of Biochemistry の生化学命名法委員会の報告による常用名

  • 水溶性ビタミン 
    尿などに排出されやすく、体の中にためておくことができません。必要な量を毎日摂ることが大切です。
  • 脂溶性ビタミン 
    油と一緒に摂ると吸収率が上がります。排出されにくく、摂りすぎると過剰症になる恐れがあります。

必要な量は年齢やビタミンの種類により大きく異なります。普通の食事では摂りすぎることは心配しなくても大丈夫ですが、サプリメントなどの利用では、十分注意することが必要です。

ミネラルとは

ミネラル(mineral)はmine(鉱山・鉱石など)に由来し114種類の元素です。生体組織の構成や生理機能の維持・調節に必要な微量栄養素です。

体内で作れないので食物などから摂る必要がありますが、それぞれのバランスが大切で、多すぎても少なすぎても健康の保持・増進に好ましくありません。

必須ミネラル 体内に存在し、栄養素として欠かせないことが確定しているもので、現在16種類あります。(今後の研究で必須性が証明され、増えていく可能性があります)

必須ミネラルの種類

  名称 元素記号
主要ミネラル ナトリウム Na
マグネシウム Mg
リン P
硫黄 S
塩素 Cl
カリウム K
カルシウム Ca
微量元素 クロム Cr
マンガン Mn
Fe
コバルト Co
Cu
亜鉛 zn
セレン Se
モリブデン Mo
ヨウ素 I

ビタミン、ミネラルの項は以下のサイトを参照させて頂きました。

まとめ

健康の維持、増強には、日常のバランスのとれた食生活や運動が最も重要です。

食事からだけでは不足する栄養素の補給など、補助的にサプリメントを利用する際は、科学的根拠の乏しい情報に振り回されず、本当に必要なものだけを厳選しましょう。

また安全性や有効性情報が良くわからない商品は、利用しないことが大切です。

 

口コミや広告だけに頼るのではなく、良い商品を選ぶ目を養うことも必要です。

特に病気治療中の人は、必ず医師等の専門家に相談して利用することが重要です。

妊婦さんには厚生労働省も進める葉酸などのほかは、基本的におすすめできません。

 

サプリメントの飲み合わせなどに詳しい医師は、あまり多くありません。むしろ否定的な場合があるかもしれません。

何れにせよ、必要な栄養素は食品から摂るのが基本であることは忘れないでください。

飲み合わせ等については、一般的に言われているものであり、ご紹介した以外にも多くの組み合わせもあるし、必ずしも影響が怒るとは限りません。参考としてください。

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