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ナースほど誇れる仕事はありません

ナースダイアリー・超忙しい看護師のひとりごと

痛みを感じるのは脳!痛みを抑えるのはβエンドルフィン

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体の痛みの強さと病気やケガの状態は一致していないことも多い。痛みを感じるのが脳である、ということも理由の一つです。運動により増加する痛みを抑える物質、βエンドルフィンと運動の効果についてお伝えします。

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痛みを感じる強さと脳の関係

体の痛みには、日常生活を送るのに困らない程度の軽い痛みも有れば、起きていられないほどの強い痛みまで様々あります。痛みの程度は原因となる病気やケガなどの状態に応じて強くなる、と考えるのが普通でしょう。

しかし,病気やケガの状態と痛みの強さが一致しないこともしばしば起きます。

例えば実際には画像検査で椎間板ヘルニアがあり、椎間板が飛び出して神経を圧迫していると確認されているにも関わらず、痛みは殆どないという方もいます。一方で、画像検査では異常が認められないのに、強い痛みが続く患者さんもいます。

これは、様々な理由が考えられますが、痛みを感じるのは病気やケガのある部位が痛みではなく、脳であるということが理由として挙げられます。そして、脳が痛みを感じやすいかどうかには、運動が大きく関わっています。

 

痛みを感じる仕組みと運動の効果

病気やケガなど、体の痛みの原因となる刺激があると、痛みを伝える神経がその信号を手足などから脊髄を介して脳に伝達し、痛みを感じます。

一方で脳からは痛みを抑える神経が脊髄へ伸びていて、脊髄の神経をコントロールすることで、手足からの痛みの信号が脳に伝わりにくいように制御しています。

痛みを伝える神経と抑える神経、それぞれの活動のバランスにより痛みの強さが決まります。運動は、こうした痛みを認識する仕組みに影響があるのです。

運動とβエンドルフィン

痛みを抑制する作用を持つβエンドルフィンが、運動をすると脳内に増えるために痛みが抑えられます。更に痛みを抑える神経が活発になり、相対的に痛みを感じる神経の働きが弱まるので痛みが改善します。

ランナーズハイという言葉を知っていますか。運動により脳内にβエンドルフィンが増加し、気分が高揚してくることです。痛みを感じにくくなっているため、マラソンランナーは、走っているときにケガをしても痛みを感じないこともあります。

これと同じことが運動習慣がある人にも当てはまり、痛みを感じにくくなるのだと考えられます。

運動の習慣とは

脳や神経の活動を活発にするために行う運動は、好きで続けられるものであれば、ゴルフや水泳などなんでも構いません。これから始めようと言うなら、手軽にできるウオーキングがオススメです。

ウオーキングは全身の筋肉を動かせるし、安全に行えます。歩くということはそもそも日常生活においても重要な動作です。是非習慣にしましょう。

ただし、病気を発症したばかりのときや、ケガの直後などの場合は運動を始める前に、必ず医師に相談してください。

痛みと上手につきあう

長びく痛みをすぐに改善するのは難しいことです。多少の痛みが有っても自分がやりたいことをして、充実した毎日を送ることが大切。そのためにも積極的に体を動かしましょう。

不安な気持ちや人間関係のストレス等によっても痛みは起こります。

痛みの原因になるものを知ることで、不安が減り痛みが起こりにくくなります。痛みに対する知識を得ておくことも大切です。

 

脳を活発にして痛みを抑える運動

痛みを改善するための運動は、使っている筋肉や動きに意識を集中させながら行うことで効果が高まります。何かをしながらの「ながら運動」ではあまり意味がありません。

また、姿勢も重要です。正しい姿勢を心がけ、お腹や背中の筋肉にしっかり意識を集中させて行うようにしてください。

ウオーキングや散歩などの習慣がある人は、いつものコースの内5分間だけでも、意識を集中させて歩くようにしましょう。

お腹と背中を意識する

前かがみで背中が丸まった姿勢になりがちですので、ウオーキングの前に、まずは正しい姿勢を身に着けましょう。

  • お腹と背中の筋肉を意識(左右の手をそれぞれの場所に当てると意識しやすい)し、お尻を締める
  • 頭頂部を天井から糸でつるされているイメージで、まっすぐに立つ

歩いているうちに姿勢が崩れてしまう人は歩幅を少し狭くしたり、お腹に手を当てて腹筋を意識しながら歩くと良いですよ。

椅子に座った状態でもウオーキングを行えます。

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  • 椅子に腰掛け、お腹と腰を意識して背筋を伸ばす
  • 脚を交互に上げ下げして足踏みをする
  • 1分間でも効果はあるので、辛くない程度に行う

正しい姿勢を保ちながら、腕を自然にふって5分間程度歩きます。お腹と背中に意識を集中させて歩くことで、筋肉が鍛えられ、脳の痛みを抑える神経の働きも活発になります。

 

脳の不調によって起こる全身の痛みに、線維筋痛症がありますが、こちらの過去エントリでお伝えしています。合わせて御覧ください。

www.nurse-diaries.com

 

まとめ

痛みの感じ方に個人差が大きいのは、脳が痛みを感じやすいかどうかによるものです。運動の習慣がある人は痛みを感じにくい傾向があります。運動により、脳内麻薬とも呼ばれるβエンドルフィンが増加することで、痛みを感じにくくなっているからです。

正しい姿勢で使っている筋肉を意識しながら、好きな運動を続けましょう。これから始めるならウオーキングがおすすめです。

「ナースのひとりごと」~今日も1ページ