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ナースほど誇れる仕事はありません

ナースダイアリー・超忙しい看護師のひとりごと

心室細動は生命に関わる不整脈~心肺蘇生あなたが救える生命がある

health health-予防・治療 health-予防・治療-血管・心臓

心停止状態となり、突然意識を失って倒れた人を救命するには、そばにいる人が救急車が到着するまでの間、すぐに心肺蘇生を始めることが重要。あなたでもできる救命、AEDの使い方、胸骨圧迫の方法を簡単にまとめました。

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心室細動による突然死を防ぐ心肺蘇生

心室細動は拍動が早くなる頻脈性不整脈の1つ、心停止を招き突然死の大きな原因となります。救急車が到着するまでの間に、心肺蘇生を行った場合の救命率は高くなります。一般の人がAEDや胸骨圧迫の仕方を知っておくことは、人命救助にとても重要なのです。

あなたができること

突然倒れた人がいたら、心肺蘇生をすることが大切です。 始めるのが1分遅くなるごとに生存率は約10%低下するとされています。できることからすぐに始めることが重要です。心肺蘇生の手順は大きく分けて次の5段階です。

①反応を確認する
②119番通報とAEDの手配
③胸骨圧迫
④人工呼吸
⑤AEDで電気ショック

「専門知識が無いからできない」と言うあなたでもできることがあります。それは、①と②。そして周りの人に助けを求めることです。

周りに助けを求める

目の前で突然倒れた人がいたら、まず反応を確認して、119番通報とAEDの手配を周りの人に頼みます。あなたしかいない場合は、119番通報と他に誰もいないことを告げ、救急車が到着するまでの指示を仰ぎましょう。

周りに誰かがいる場合は、協力して対処し、救急車の到着を待ちます。

心肺蘇生の手順

反応を確認し119番通報をした、AEDも手配した、次に行うのは胸骨圧迫です。始めたら救急車やAEDが到着するまで続けなければいけません。一人2分くらいで交代しながら続けます。人工呼吸は省略しても構いません。AEDが到着したら、すぐに使います。

反応を確認する

意識があるか、呼吸はしているかを確認します。

 

わかりますか? 大丈夫ですか

 

などと声をかけ、反応がない場合は意識を失っていると判断し、119番通報とAEDの手配を周りの人に頼みます。頼むときは、

 

 

あなたは119番通報をお願いします
あなたはAEDを持ってきてください

 

と具体的に頼みます。

※意識が有っても、状況に応じて119番通報をした方が良い場合もあります。

胸骨圧迫の方法

  • 仰向かせに寝かせて、胸の真ん中に自分の手の付け根部部分を当て、もう一方の手をその上に重ねる
  • 両肘をしっかり伸ばし、腕が胸に対して垂直なるようにして、体重をかけ胸を圧迫うする
  • 胸が戻ったら再び圧迫する

救急車やAEDが到着するまで続ける。力の弱い人は特に思い切って押す。周囲に人が入いる時は、交代しながら行うと良い

※手を置く位置は、胸の真ん中です。乳頭と乳頭を結んだ線の真ん中を目安にします。胸が5cm以上沈み込む強さで押します。

人工呼吸

適切なやり方がわからない場合は、省略しても良い。
その場合は胸骨圧迫を続けて行う。
周りに人工呼吸を行える人がいないか、訪ねてみても良い。

AEDを使う

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AEDが到着したら、すぐに電源を入れて使います。様々な種類がありますが、基本的な操作方法は同じです。

電源ボタンを押すと音声ガイドが流れるので、指示に従って行えば誰でも使えます。ガイドは何度も繰り返されるので、慌てず落ち着いて聞き、指示に従います。

  1. 電源ボタンを押す
  2. 倒れた人の衣服の前を開け、2枚の電極パッドを直接皮膚に張る
    ※汗などはふき、皮膚にピッタリと密着させる
  3. 心電図の解析が行われ、必要に応じて充電が開始される
  4. 音声ガイドに従い、倒れている人から離れ、「ボタンを押してください」という指示で通電ボタンを押す
  5. 電気ショックが与えられる
  6. 「胸骨圧迫を開始してください」という指示に従い、再び胸骨圧迫をおこなう

AEDとは

AEDは自動体外式除細動器のことです。心臓に電気ショックを与えるための医療機器で、心室細動などの治療に使われます。倒れた人の心臓の状態を自動的に解析、必要ある場合だけに電気ショックを与えます。

この他、皮下に植えこむ「埋込み型除細動器(ICD)」もあります。心室細動など突然死につながる不整脈を起きた場合、自動的に電気ショックを与え、正常な拍動に戻す働きをします。

心室細動のリスクが高い場合

ICDが使われることがあります。ペースメーカーと同じように鎖骨の下あたりの皮下に植え込み、静脈を通してリードを心臓に送り込みます。リードをとおして心臓の拍動を監視、心室細動等、危険な不整脈を検出すると自動的に電気ショックを与え、正常な拍動に戻します。

治療の対象 
心室頻拍(心室が1分間に200回ほど収縮)があるにも関わらず、薬物療法の効果が不十分で、心室細動に移行する危険性が高い場合 
すでに心室細動を起こしたことがある人

ICDを入れたあとも、以前とほぼ同じように生活を送ることが出来ます。心拍数が高くならないように注意すれば、ジョギングなどの運動も可能です。

 

突然死の危険性を理解する

心室細動を起こしやすい人、起こしたことがある人は、家族や周囲の人に突然死の危険性があることを理解してもらう。家族や周囲の人はいざというときのために、心肺蘇生の方法や、AEDの設置場所などを覚えておくと、慌てずに済みます。

備えあれば憂い無し

心室細動で倒れたら、本人は当然何も出来ません。心停止の危険性がある病気があること、もし倒れた場合には、どうしたら良いのかを家族や職場の人などに理解してもらうことが大切です。

周囲の人にも心肺蘇生のやり方や、AEDがどこにあるのか知っておいてもらっておくようにします。外出するときは、なるべく一人にならず、誰かと一緒にいるようにしましょう。

身近に心室細動を起こす可能性がある人がいなくても、心肺蘇生のやり方は覚えておくと、役にたつことが必ずあります。職場や地域で講習会などが開かれていることが多いので、一度参加しておくと良いでしょう。

AEDの設置場所

AEDは公共機関には必ず設置されていますし、スマホで現在地の近くの設置場所を検索することも簡単です。まちなかにも、とても多くのAEDが設置されていることに驚くかもしれません。駅構内では、出口ごとに設置されていることも多いです。

 

まとめ

目の前で突然人が倒れたら。その時あなたは冷静に対処できるでしょうか。心停止は心肺蘇生をいかに早く開始できるかで生存率が違ってきます。1分遅くなるごとに約10%低下するとされています。

講習を受けた、一応知識がある、それだけでもできることは多い。胸骨圧迫は出来なくても、119番通報やAEDの手配を依頼することは誰にでも出来ます。いざと言う時に慌てないよう、救命措置や、心肺蘇生の手順を覚えておいてください。

あなたが救える生命があります。

「ナースのひとりごと」~今日も1ページ