冷え性は体の性質だから治療の対象にならない、と諦めていませんか。東洋医学では、「冷え症」という病気として捉え、原因を突き止めて対策を施します。冷え症の主な原因と対策についてお伝えします。
冷え性と冷え症
体の冷えを感じるのは体の性質であって、病気ではないという考え方に基づき、「冷え性」という言葉が使われますが、体の冷えの背景には、ごくまれですが、心不全などの心臓の病気や膠原病、甲状腺機能低下症、貧血などの病気がひそんでいることもあります。
これらの病気が疑われる場合は、早めに医療機関を受診し、原因となる病気の治療を受けてください。
冷え症は患者さんにとっては切実な問題ですが、西洋医学から見ると、血圧の値や血糖値と言った病気として捉えるための基準や指標がありません、そのため、治療の対象にならないので、あきらめるしかない、と考えられがちです。
冷え症の主な原因
冷え症が起こる主な原因として、次の3つが挙げられます。
- 体内で作られる熱の量が少ない
- 体内で作られた熱をうまく運べない
- 自律神経の乱れ
体内で作られる熱の量が少ない
食事で摂った食べ物から作られるエネルギー源を、燃焼させることで熱が作り出されます。食事の量が不足したり、胃腸の働きが低下していると、十分な熱を作れず、冷えが生じます。
筋肉は体内で最も多く熱をつくり出しますが、運動不足などで筋肉量が少なくなると、熱を十分に作ることができません。
体内で作られた熱をうまく運べない
動脈硬化などで血管の内腔が狭くなっていたりすると、血液の循環が悪くなります。すると体内で熱を作り出しても、それを体の隅々まで送り届けることができなくなり、冷えるのです。
自律神経の乱れ
自律神経の働きに乱れが生じると、本当は体は冷えているわけではないのに、冷えを感じることがあります。本人が冷えるという場所を他の人が触っても冷たくありません。
冷えに関わる生活習慣
前述の3つの原因には、以下のような生活習慣が深く関わっています。
- 衣類の要因
- 食生活の乱れ
- 室内環境
- 運動不足、筋力の低下
衣類の要因
特に若い女性など、ファッションを優先して短いスカートをはいたり、薄着をしたりすると、体内で作られた熱が逃げて体が冷えます。
また、体を締め付けすぎる衣類も、血液の循環を悪くして体の隅々まで熱を運びにくくするので、冷えの原因に。
食生活の乱れ
冷え症で悩んでいる人には、朝食を取らない人が多いです。必要な量の食事を取らないでいると、体内で熱を作り出すのに必要なエネルギー源が不足し、それをもとに作られる熱も不足してしまいます。
室内環境
エアコンなど暖房器具に頼りすぎた環境では、自律神経に乱れが生じやすくなります。寒暖を感じる体のセンサーが鈍くなり、実際は冷えていないのに、冷えを感じてしまいます。
運動不足、筋力の低下
あまり運動をしない人は、食事で摂った食べ物から作り出されるエネルギー源がうまく燃焼されず、体内で作り出される熱が少なくなります。
また、筋肉量が少ないことも冷えを助長します。体の熱はエネルギー源をもとに、主に筋肉が作り出しているので、運動不足であまり筋肉を動かさなかったり、筋力が低下したりすると冷えの原因となります。
冷え症に伴って起こる症状と病気
冷え症は以下のような様々な症状を伴うことがあります。放っておかずに、生活習慣の改善をすることが大切です。
- むくみ
- 腰痛、下痢、便秘
- 頭痛、肩こり
- 慢性疲労感、
- 集中力の低下、抑うつ感
- アレルギー、肌荒れ、しみ
- 眠れない
- 薄毛、脱毛
- 生理不順
- 胃が持たれる
- かぜを引きやすい
冷えをともなる病気など
病気などが原因となって、冷えが起きていることもあります。当てはまる症状がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。
心不全などの心臓の病気
動悸、息切れ
閉塞性動脈硬化症、膠原病
指先が白くなる、左右の指に温度差がある、1本の指だけが冷たい
甲状腺機能低下症、貧血
顔が異常に白い
冷え症が女性に多い理由
女性の方が冷え症を招く生活習慣に当てはまりやすいことが理由の1つに挙げられます。ファッション重視、極端なダイエットのため朝食を摂らないなど。
また、一般に男性より菌に量が少なく、体内で作られる熱が少ないのも、女性に冷え症が多い理由です。
更に、月経、出産、閉経などに伴いホルモンのバランスが崩れやすく、自律神経の乱れを生じることがあります。
一方、男性でも冷え症に悩む方もいます。仕事の重圧などストレスが関係していることが多いのが特徴です。若い男性の中には、あまり食べないし運動は嫌い、という方も増えています。
冷え性については、こちらの過去エントリーでもお伝えしています。
冷え性の対策
上記エントリーの内容と重複しますが、冷え性の対処法は、運動、食事、服装、入浴の4つのポイントです。
運動
まずは歩いてみましょう。速足で1日30分、あるいは3kmを目安に、少しずつ始めます。運動することでエネルギー源が燃焼され、熱が作り出されます。
食事
朝食は必ず食べましょう。1日3食、栄養のバランスを考えて食べるようにすると、必要なエネルギーが補給され、体温が上がります。
服装
薄着や露出はできるだけ避け、全身の熱を逃さないようにして、手袋やマフラーなどで保温を。腹巻きやカイロも効果的です。
入浴
短時間の入浴では体の表面しか温まりません。長く入れる温度のお風呂にゆっくりと入り、体を温めます。半身浴もオススメです。脚が冷えてしまった場合は、足湯を寝る前に行うと、全身の血液循環が良くなり、体の隅々まで熱が運ばれるようになります。
まとめ
冷え性は体質だから、と諦めている人が多いですが、東洋医学では患者さんの訴えを重視して治療を行います。体の冷えの原因となる生活習慣を見直し、対策することで改善は可能です。
「Anのひとりごと」~今日も1ページ
不覚にもかぜを引いて、冷えと言うよりは寒気がひどかったのですが…昨日は暖かいお言葉、ありがとうございます。おかげさまでだいぶ回復してきました。何よりもお腹がすいてきましたので(笑)食欲がある、ということはありがたいことです。
しかし、自分が感染源とならぬよう、注意しないといけませんね。