健康と日々の徒然~Anのひとりごと

心と体の健康を大切にしたい方へ贈るひとりごと

体力の付け方教えます~超高齢化社会を乗り切る病気予防を目指す運動

体力の付け方は、毎日少しずつでも運動を継続すること。運動は病気の予防や日常生活での身体活動をサポートするのに重要です。特に高齢者の健康は生活の質にも関わります。また、家族の生活にも大きな影響があります。

体力の付け方教えます~超高齢化社会を乗り切る病気予防を目指す運動

病気予防に大切な運動と2025年問題

健康に大切な運動、体力の付け方は、4つのタイプの運動を1回10分以上、1日合計で30分以上ほぼ毎日継続することで、十分に効果を期待できるということを先日お伝えしました。

健康に大切な運動は、有酸素運動(持久力運動)、筋トレ、バランス訓練、ストレッチの4種類です。

超高齢化社会、2025年問題*は医療、介護の政策転換にも影響しています。高齢者の健康は社会問題だけではありません。家族の介護問題にも影響があり高齢者自身だけでなく、子世代も一緒に考えることが大切です。

今回は健康維持だけでなく病気の予防と運動の関係、特に高齢者の運動と健康の影響について考えてみましょう。

 

高齢者の運動習慣と健康

肉体的に活発な状態を維持し運動を習慣とすることは、今よりもトシを重ねたときに、色々な病気や能力の低下が起こることを押さえたり、遅らせたりすることが期待できます。

加齢とともに始まる病気を持っていたり、身体能力が低下した高齢者でも、運動や身体活動を長期間規則的に行うことで、場合によっては健康状態を改善することも可能である、という研究報告もあります。

今回は主に高齢者におすすめの体力の付け方について、運動のメリットや続けるコツなどをご紹介しています。

家族に高齢者がいる方、普段運動の習慣がない人、体力の低下を感じている方などにも是非お読みいただきたいと思います。

 

健康維持を目指す体力の付け方

介護が必要になった場合には医療費もかかるし、介護される方、介護する方どちらにも負担がかかります。

高齢者ができるだけ長く健康で生活できれば、もちろん本人にとっても良いことです。運動することで健康を維持するための体力の付け方は、日常生活で身体活動を積極的に行い、更に軽い筋トレやストレッチなどのローインパクト・エクササイズを行うようにしましょう。

慢性病のリスクを軽減する運動や病後の回復には、体力の増強を目的にする運動よりも、ローインパクト・エクササイズがおすすめです。

1回10分以上1日30分以上を継続、介護いらずの健康な体を目指しましょう。

 

2025年問題とのしかかる負担

厚生労働省によると2025年には65歳以上の高齢者の割合は30%を超え、認知症の高齢者は2012年は462万人(15%)でしたが、2025年には約700万人(20%)になると予想されています。

 

65歳以上高齢者人口
(割合)

75歳以上高齢者人口
(割合)
2015年 3396万人(26.8%) 1646万人(13.0%)
2025年 3657万人(30.3%) 2179万人(18.1%)
2055年 2626万人(39.4%) 2401万人(26.1%)

超高齢化社会となり医療や介護のニーズが増え、公費負担も増えます。地域包括ケア、などと呼ばれる「病院から、在宅へ」と医療と介護の政策転換が行われています。

増え続ける医療・介護の公費負担の軽減に、健康を維持することが重要な役割を持っているように、医療費・介護費は家計にも大きく影響します。

医療・介護に直接関わる費用だけでなく、介護する側が仕事を減らしたり、時には転職、退職を余儀なくされて収入減が更に家計を逼迫させるケースも少なくありません。

また、精神的・肉体的な負担も重くのしかってくる場合もあるでしょう。高齢者の健康は、本人だけでなく家族や社会にも大きく関わっています。

 

運動が高齢者の健康に与える影響

身体機能が低下した高齢者でも、体力をつける運動を行うことで日常生活の質をあげることは可能です。

筋力が戻れば転倒しにくくなり、転倒から寝たきりになるリスクを軽減したりと、老化とともに起こる病気の発症や機能障害を防いだり、遅らせたりすることも可能です。

健康を維持することで行動範囲も広がり、精神面でも積極的に生活の楽しみを見いだせるのではないでしょうか。

高齢者の健康は、後述していますが2025年問題、超高齢化社会に於ける家庭での様々な問題にも大きく関わっています。

こちらでお伝えした4つのタイプの運動と身体活動や病気との関連を確認してみましょう。

  目的 メリット 病気との関連
有酸素運動
(持久力運動)
呼吸数や心拍数を上昇させる 生活や身の回りの用事に必要なスタミナがつく
心臓や肺、循環器系の健康状態を改善
老化に関係した多くの病気を遅らせたりするく
(糖尿病、大腸がん、心臓病、脳卒中など) 死亡率と入院の割合を下げる
筋力運動 体力をつける 基礎代謝を増やし、体重と血糖を抑える働き 自立性を高める 肥満、糖尿病、骨粗鬆症
バランス訓練 下肢の筋肉を鍛えるく
バランス力を高める
要介護状態を招き、自立性を損なうことが多い骨折などの原因となる転倒を防ぐ 腰の骨折 要介護状態につながる障害
ストレッチ 筋肉や組織を引き延ばす 姿勢を正しく保つく
体をしなやかにする
障害による後遺症く
想定外の事故で起こりやすい障害

 

無理なくできる運動から始める

「運動の重要性は耳にタコができるほど聞いているよ」という方も多いと思います。当ブログでも何かにつけて運動を取り上げていますが、書いている本人はすっかりノウハウコレクター化。

大事なことは、「続ける」ことです。言うは易く行うは難しですが^^;

「運動を始めよう」と決意すると、ついあれもこれもと手を出しがちなのも人間のサガでしょうか。これが失敗の原因になることがとても多い。

今までほとんど運動らしきことをしていなかった人が、いくら簡単ですぐできる運動であっても、いくつもやろうとしてはいけません。

運動を習慣にするコツ

  • 1,2種類の運動を無理なくできる範囲で日常生活に組み込む
  • 慣れてきたら
    時間を延ばす
    →回数を増やす
    →負荷をかける
  • 次に
    他の運動を加える

最初は1、2種類の運動を、生活の中で無理なく組み込める範囲で始めましょう。

慣れてきたら種類を増やすのではなく、まず時間を延ばします。それから更に負荷を強くします。それもクリアしたら、ようやく次の運動も加えます。

また、毎日同じ回数や時間、強度でなくても構いません。その日の体調に合わせて多少のズレがあるのは自然です。

むしろどんな状態でも、全く同じように運動しようと思わないほうが良いくらいです。

もちろん体調がいまいち、痛みや炎症があると行った場合などはお休みすることも大切です。

 

運動を続けるコツ

どんなことでもそうですが、習慣化することができれば継続は成功と言って良いでしょう。運動することで得られたメリット、日常生活で動くのが楽になった、階段の昇り降りが辛くなくなった、体重が減ったなどなど実感できる成果があると、さらに運動が楽しくなるでしょう。

しかし、進歩が停滞することもよくあることです。そこでモチベーションが下がり運動を辞めてしまうことも多いです。そんな時、次のポイントを確認してみてください。

運動を続けるコツ

  • 運動することで得られるメリット(目標)を意識する
  • 時刻や時間をある程度決める
  • 無理のないスケジュール
  • 仲間と楽しむ
  • ご褒美の設定
  • 運動内容や進歩などを記録

など

1ヶ月以上運動を続けられたらしめたもの!運動の習慣が身につき始めています。

 

日常生活での身体活動が健康にもたらすメリット

日常生活での身体活動が健康にもたらすメリット。高齢者の健康は本人だけでなく、家族や社会にも大きく関わります。

身体を動かさないことは、健康上の大きな危険因子であるという報告もあります。例えば高齢者に多い糖尿病。運動不足に関係している場合も多いのです。

高齢者に限らず、日常生活での身体活動は、活発な状況を保つことが大切です。運動の量は現在の筋力や体力を維持するだけでなく、更に鍛えることを目的にしましょう。

そのためにも、日常の動作では使われない、あるいは知らない間にあまり使われなくなっている筋肉や関節を動かす運動を行いましょう。

ただし、慢性病があったり、運動が禁止されている場合などもあるので、これから運動を始める、運動量を増やすなどは必ず医師に相談してからにしてください。

 

体力の付け方~運動の強度を判断する

運動と言っても様々な種類あり、それぞれ健康状態と自立性を高めることができます。ここでは自宅でも簡単にできる持久力、筋力、バランスを調整する力、柔軟性の4つのタイプの運動での体力の付け方をご紹介しましょう。

 

注意点

中断した時
運動を始めてから、途中でしばらく中断して再開することもあると思いますが、その場合は、中断した時の運動メニューの半分程度から再開し、だんだん鍛えていきます。

持久力運動と筋力運動の効果は、運動を辞めると2週間以内に低下、2ヶ月~8ヶ月中断すると完全に消失します。

 

身体を曲げる時
腰の位置で曲げます。背中と首筋が真っ直ぐであれば正しい位置です。

曲げた背中や方の背骨に、どこか出っ張ったこぶがあった場合は間違いです。ウェストの位置で曲げて前屈すると、骨粗鬆症の人では脊椎骨折の原因になることもあります。

 

運動のきつさの判断は?

同じ運動を行っても、人により感じる運動のきつさ加減は違います。では、きつさはどのように判断すれば良いのでしょうか。

それには、実際に運動してみて中程度にきついと感じられる場合、運動中の心臓の活動量も中程度であると言う研究に基づいた情報が得られています。

適度な運動をしている時は、体がきついと感じていてもまだ限界ではないと感じます。

運動のきつさのレベルを推定するには、ボルグスケール(ボルグ指数)という表があります。指標の数字は、運動中にどのくらいの体のきつさ加減になるかを表す数値です。運動の回数や時間ではありません。

他にも心拍数やトレッドミルなどの生理的な測定値から判断する方法もあります。

 

ボルグスケール(Borg Scale、ボルグ指数)

自分にあった運動のきつさのレベル、運動の強度は、健康状態、体力、運動能力のレベルとの関係で決まります。

ボルグスケールは、運動する人の主観的な判定により、運動の強度を判断します。運動している人だけがどのくらいきつい運動なのかがわかります。

Borg Scale(ボルグスケール)

Borg Scale
15段階
New Borg Scale
10段階
訓練範囲
指標 自覚度 指標 自覚度
20            
19 very、
very
hard
非常に
きつい
       
18       maximal  最大  
17 very
hard
かなり
きつい
10 very、
very
strong
非常に
強い
(ほぼ
最大)
筋力運動
16     9    
15 hard きつい 8    
14     7 very
strong
かなり
きつい
 
13 some-
what
hard
やや
きつい
6     持久力運動
12     5 strong 強い
11 fairly
light
ラク 4 some-
what
strong
やや強い
10     3 mode-
rate
適度  
9 very
light
かなり
ラク
2 weak 弱い
(軽い)
 
8     1 very
weak
かなり
弱い
 
7 very、
very
light
非常に
ラク
0.5 very、
very
weak
非常に
弱い
(やっと
感じられる
くらい)
 
6     0 nothing
at all
   

自覚的運動強度(RPE)とは,運動時の主観的負担度を数字で表したもので,Borg Scaleが代表的である.Borg Scale は,数字を 10 倍するとほぼ心拍数になるように工夫されているが,年齢などにより差異があることに注意が必要である.13 が AT レベルと考えられる. また,New Borg Scale では数字を 10 倍すると,その運動が自分の持っている能力の何%程度かを示すように設定されている

出典:日本体育協会 自覚的運動強度 RPE(rate of perceived exertion)より

 

ボルグスケールによる体力の付け方と運動の到達目標

持久力運動(有酸素運動)
無理のないレベルから始め、「少しきつい」と感じるレベル13まで少しずつ強化していく

筋力運動 
レベル15(きつい)からレベル17(大変きつい)へとゆっくりとあげ、筋力をつけていく

筋力運動では、ちょうどよいと感じるレベルよりも、ちょっときついくらいのレベルから始めたほうが筋力が早く強化されます。

どんな運動から始めるかは、個人個人で異なります。例えば平らな道を歩く運動が、ある人にはらくでもある人にはとてもきつく感じる場合もあります。

 

持久力の付け方

  • ゆっくりと強化していく
  • 1回5分程度から始める
  • 運動習慣が無かった人は低いレベルから初め、まず、運動する時間を増やす
  • 運動のきつさ(強度)を少しずつ高めながら進める

到達目標:

  • 呼吸数と心拍数が増えても耐えられ、少しきつめのレベル
  • 1回10分以上、1日合計30分以上

注意点:

  • 話ができないほど呼吸が苦しくならないようにする
  • 運動の前後にウオーミングアップ、クールダウンとして軽い運動を行う
  • 運動後筋肉が温まっているうちにストレッチを行う
  • 喉が渇かなくても運動中はもちろん、運動の前後にもこまめな水分補給を

*老化とともに水分が必要なときでも喉の渇きを感じにくくなります。喉が乾いたと感じたときには多少脱水状態になっていると考えられます。

 

筋力の付け方

運動の前後にはウオーミングアップ、クールダウン、ストレッチを行い、安全に体力をつけましょう。

  • 最初に筋肉のウオーミングアップ
  • すべての主な筋肉群につき、数なくとも週に2回おこなう
    *同じ筋肉群を使う運動を2日以上連続して行ってはいけません。
  • 軽いウェイトから初め、ゆっくりと時間をかけだんだんウエイトを重くして、目標のレベルに達するまで続ける
  • 筋肉が温かいうちにストレッチを行う
  • 呼吸を止めない
  • 肘や膝の関節を伸ばしきって固定しない

 

高齢などで筋力がすっかり衰えてしまった人は、ほんの少し筋肉がついただけでも体力がつきます。見ただけでは分からない増加でも、立ち上がる、階段を登るなど日常生活での身体機能が改善されます。

運動を良くする人は筋肉が睡眠中でも働き(代謝)カロリーを消費するので、寝ている間でも体重を抑える働きがあります。筋肉細胞は生命維持のために不可欠な一定の活動をし続けています。

筋肉細胞には互いに連なって重なっている、長い紐状のたんぱく質構造が含まれています。筋肉細胞が刺激されると筋肉細胞の長さが短くなり、太くなります。

規則的に筋肉運動を行うと、筋肉細胞の中にあるたんぱく質の紐の束が大きく成長します。

 

体力をつける運動と鍛える場所

体力をつける運動の名前と、鍛える場所を表にしました。

バランス訓練は筋力運動が上手にできるようになったら、同じ運動をバランスを取るためにテーブルやイスにつかまる→指1本でつかまる→手を使わないと言うように変更していきます。

バランスがうまく取れるようになったら、目を閉じて行います。

※説明抜きで、運動の方法がわかるような適当なイラストも見つからず、どのように行ったらよいかわかりにくいのはお許し下さい。イラストを書いてくださる方がいらっしゃいましたら、ぜひお願いしたい!

運動 鍛える筋肉
腕の横上げ
椅子から立ち上がる 腹筋、大腿筋
二頭筋を縮める 上腕(二の腕)
かかと上げ(背伸び) 足首、ふくらはぎ
三頭筋を伸ばす 上腕(二の腕)の後ろ側
腰浮かし (三頭筋を伸ばす) 上腕(二の腕)の後ろ側
膝を曲げる 大腿の背側
もも上げ(膝上げ) 大腿、お尻
腕を前にあげる
膝を伸ばす 大腿、下腿の前側
脚の後ろ蹴り 臀部、背中の下部
脚を側方にあげる お尻、大腿の側部

 

ストレッチ 伸ばす筋肉
ハムストリング (大腿漆屈筋) 大腿の背側
ふくらはぎ 脚の下部
足首 足首の前側
三頭筋 上腕の後ろ側
手首 手首
四頭筋 大腿前部
腰をひねる (お尻の二重回転) お尻と大腿の外側筋
股関節の回転 (お尻の単回転) 骨盤、大腿内側
肩の回転
首の回転

 

まとめ~病気予防、健康維持に大切な運動

運動は体力がつき、健康維持にも大切です。高齢者では生活の質の向上にも大きく関わります。また、運動はストレスの解消法でもあります。

それぞれの身体機能や健康状態などにあった体力の付け方を確認しましょう。

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