多くの人がお悩みの腰痛。痛みを感じる前にぜひ習慣にしてほしいお尻の筋肉のストレッチを3つご紹介。どれも3分もあればできる簡単なストレッチです。腰痛予防、痛みの軽減に試してください。
腰痛予防にお尻の筋肉を伸ばす
腰痛を和らげたい、予防したい方におすすめなのがお尻の筋肉のストレッチ。
硬い筋肉はいつも緊張している状態で、スムーズに伸びたり縮んだりできません。硬いままにしておくと怪我や不調につながることもあります。
お尻の筋肉が硬いと腰の骨の湾曲が崩れて腰痛になりやすい。また、骨盤が湾曲していると歩くときの衝撃を背骨が吸収できなくなり、椎間板ヘルニアのリスクも高くなります。
緊張しているお尻の筋肉をのばし、リラックスさせる簡単なストレッチをご紹介します。家事や仕事の合間寝る前などに取り入れて、腰痛に対処していきましょう。
腰椎の湾曲が崩れて下っ腹が出ている場合は、まずお尻の筋肉を柔らかくしてから腹筋運動をすれば、筋トレの効果が期待しやすくなりますよ。
痛みを感じる前にお尻を伸ばすストレッチ
- 正座から腰を浮かして両手を床に付く
- 左足を後ろに伸ばす
- 右膝を曲げ、つま先を左に向ける
- お尻の右側を床に押し付けるように上体を前に倒す
- 脚を入れ替えて同じように行う
椅子を使って硬くなったお尻を伸ばすストレッチ
- 右足首を左膝の上に乗せる
- 右足のスネが床と平行になるよう、まっすぐ下に軽く膝を押す
- 胸を脚に近づけるように前へ上体を倒す
- 左右交互に30秒間行う
椅子などに捕まってお尻をしっかり伸ばすストレッチ
- 椅子の背もたれなどを使い、片足で立つ
- 右足を左足のももにかける
- 背筋を伸ばしたままお尻を後ろに突き出す
- 胸から前に上体を倒す
*椅子がひっくり返らないよう、しっかり抑えて行う
こちらの記事でもおしりの筋肉を鍛えるエクササイズをご紹介しています。
ストレッチで疲れを取り除き、痛みを軽減
筋肉は年とともに固くなっていき慢性疲労の原因ともなりますが、お尻の筋肉が固くなって腰痛になると、
痛いのであまり動かない→筋力が落ちていく→更に動かなくなる
という悪循環に陥ることもあります。
筋肉を伸ばして「力を抜く」、緊張を0にすることができればリラックスしたり、疲れをためずに回復しやすくなることも期待できます。もちろん痛みの軽減にも。
筋繊維と筋膜
筋肉は「筋膜」に覆われた「筋繊維」という細胞の集まりです。筋繊維は伸び縮みするサルコメア(筋節)*が鎖のようにつながってできています。
お風呂に入った後など体が柔らかくなったと感じませんか。筋膜は温度の影響を受けやすいので、入浴で筋膜が温まり一時的に柔軟性が高まったためです。
運動前のウオーミングアップ(準備体操)は、筋肉をあたため一時的に柔軟性を高めて怪我を予防するために行います。
しかし、入浴やウオーミングアップでは一時的に柔軟性が上がるだけなので、少し時間が立つともとの状態に戻ってしまいます。
筋肉をずっと柔らかく保つには、「筋繊維の柔軟性を高める」つまり筋繊維自体の長さを伸ばさなければいけません。そのためにはサルコメアを増やすことが重要となります。
*サルコメア(筋節)
筋原繊維の最小構成単位。これが縦につながったものが筋原繊維である。個々のサルコメアは、ATP存在下で収縮が起こる。出典:Wikipedia
ストレッチと体の柔軟性
毎日ストレッチを続けることでサルコメアの数を増やせるので、柔軟性を高めることが可能です。
筋肉が緊張して硬くなると温度が下がって更に硬くなります。
筋肉に流れる血流が低下するので血液から酸素や栄養素が筋肉に行きわたりにくくなり、疲れがたまったり痛みを感じやすくなったりします。
ストレッチで筋肉の緊張をとり伸ばすと柔軟性が高まり、血流がアップして毛細血管が増えて、筋肉に血液中の酸素や栄養素がいきわたりやすくなります。
ストレッチ、4つのメリット
- 毛細血管が増え血流アップ
- 筋肉の温度を上げ、柔軟性アップ
- 筋肉のバランスを整え、歪みを改善
- 疲労物質の除去を早める
まとめ~腰痛改善、予防にお尻の筋肉のストレッチ
腰痛予防や痛みの改善のストレッチはいろいろありますが、今回は3分もあればできる簡単なお尻の筋肉を伸ばすストレッチを3つご紹介しました。
痛みを感じる前に、仕事の合間や日常生活でぜひ取り入れてください。
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