便秘に悩んでいる人ほど排便を「毎日出ないとダメ」と思いがちなのですが、実は単なる思い込みにすぎません。正常な排便の範囲は 週3回以上、一日3回以下つまり、2~3日に1回排便が有れば便秘ではありません。便秘との正しいつきあい方、スルッと出すためのコツをお伝えします。
「毎日でないと便秘」は思い込み
食べたら出る、が習慣化していると1日でも排便がないと「便秘」と思い込み、「食物繊維を摂らなくちゃ」、とか「便秘薬を買いに行こう」と思うことが多いもの。
特に若い女性は美容のため、肌荒れなどを気にして便秘薬に頼りがちです。男性でも便秘でニキビや吹き出物がひどくなる、と市販の便秘薬を求める人も増えているようです。
ちょっと待って!実は、市販の便秘薬を常用するのも、便秘をこじらせています。自分は便秘、という思い込みや誤解、市販薬の常用が、便秘を悪化させている原因であることも。
便秘解消方法、即効でスルッと出せる
「とにかくいま便秘なの!出したいの!」という方に、以前テレビでも紹介されていましたがご存じない方に、スルッと出せる簡単なコツを。それは、トイレでの姿勢です。
排便しやすい姿勢は「前かがみになる」
前かがみになると、普通に背筋を伸ばして座るよりも、直腸と肛門を結ぶ線がまっすぐになり、排便がしやすくなります。
この他、腸をさする、右の肘を左の足の付根(左肘は右足の付け根)方向にひねるなども便が出やすくなります。
便秘の誤解あるある3題
便秘に関してよくある誤解は
- 毎日でないので、自分は便秘と思い込む
- 市販の便秘薬でお通じを誘う
- 便秘には食物繊維!
実は、これが便秘をこじらせている原因となっていることがあります。
思い込みが便秘を悪化
便秘に悩む人ほど「毎日排便がないのは便秘」と思いがちです。正常な排便の範囲は前述の通り、
- 週3回以上、一日3回以下
- 2~3日に1回排便が有れば便秘ではありません。
高齢者の便秘は老化現象
高齢になると便が出にくくなることがあります。腸の機能低下や食事の量が減るなどして、排便機能が衰えたために起こる、老化現象の一つです。残便感、お腹の張りなどがある場合は医師の診断を。
市販の便秘薬で腸壁が真っ黒!
しつこい便秘に長年悩んでいた人が、医療機関で検査をした所腸壁が真っ黒!大腸黒皮症を発症していました。
市販の便秘薬を長い間服用していて、刺激で死んだ腸の粘膜細胞が蓄積され、腸が黒くなっていました。
薬の服用を減らせば、個人差はありますが、2年ほどでもとに戻ります。
便秘の市販薬は刺激薬が配合
便秘、と思うと医療機関にいくよりも、市販の便秘薬を買いに、ドラッグストアに行く人のほうが多い傾向にあります。
漢方薬などもあり、いろいろな種類が手軽に買えるのですが、市販の便秘薬の約8割に、腸の動きを活発にする刺激薬が配合されています。
飲み過ぎると耐性ができ、効きにくくなります。便秘薬は症状のひどい時に服用し、改善しない時は内科などを受診しましょう。
2012年には、32年ぶりの新訳「ルビプロストン」(商品名アミティーザ)が登場、依存性や習慣性が極めて低く、効果が期待されています。
食物繊維が便秘に良い、とは限らない
食物繊維は便秘に効果的とされていますが、
- 不溶性: 便のカサを増やして腸を活発にする
- 水溶性: 便を柔らかくして滑りをよくする
の2種類があります。摂り方を間違えると逆効果になるので注意が必要です。
高齢者は腸の機能低下が起きているので、不溶性を摂り過ぎると便のカサだけがまし、かえって便秘になることも少なくありません。水溶性のものとバランス良く食べましょう。
食物繊維を多く含む食品例
- 水溶性を多く含む食品: わかめ、エシャレット、ひじき、大麦など
- 不溶性を多く含む食品: キャベツ、かぶ、玄米、春菊、大豆など
- 両方を多く含む食品 : 納豆、ごぼう、じゃがいも、キウイ、プルーンなど
2便秘だけどなにか
ピチピチの新人だった頃(私にもありました!)は、毎朝トイレにいけば、スルンと出るのが当たり前だった排便。
それがいつの頃からか、ひどい時には週に1回、なんということも。それでもお腹がいたくなる、とか肌が荒れると言った表立ったトラブルは起きなかったので、そんなものかで終わり。
今でも週に1、2回のペースですので、これはちょっと考えないと行けない、とは思うのですが…
便秘で救急車?!
実は昨年、非常事態になるほどの便秘になりました。週に1、2度のお勤めが、トイレにこもる状態に。お腹は痛いんです。
でもでない。あまりにもガチガチに固まった便が、出口を塞いでしまっていたのです。
これには正直脂汗ものでした。家を出る時間が迫っているときは、さらに焦るので状態は悪化しがち。
いきみすぎて脳の血管が破れたらどうしよう、と心配しながら、でもお腹が痛いんだから、仕事に間に合わないから、なんとかしないと、と頑張って(笑)いきみました。
そんな状態が1ヶ月ほど続いた時です。「救急車を呼ばなくちゃ!」くらいにトイレで悶絶事件勃発!
幸い、孤軍奮闘のかいあって、なんとか無事にでてくれ、お腹の痛みも引き事なきを得ましたが、もし倒れていたとしたら。
お尻丸出し、あぶら汗が吹き出したので着ているものを脱ぎ捨て、上半身はブラだけ…そんな恥ずかしい姿を人様に晒すところでした^^;
便秘薬初体験
流石に「これはまずいでしょ、またこんな事態になったら」、と生まれて初めて便秘薬なるもののお世話になることにしました。
(もっと早く飲めば良かったんですよね。でも、薬、って思い浮かばなかったんです。普段から薬はほとんど飲まないので)
「様子を見ながら量を加減して」と言われたので、最低量から始めました。あまり効かなかったので、次はちょっと量を増やした。
これがまた大変!次の日、何回トイレに駆け込んだか。飲むタイミングも考えないと、とんでもない時間にお腹が痛くなるんです。
で、結局便秘薬は3回飲んで、お蔵入りとなりました。
今も週に1、2回、月に5、6回のペースですが、何事も無く毎日を過ごしています。
ストレスは万病のもと
便秘の原因は、やはり生活習慣によるものが大きい。規則正しい生活をしているときは、ここまでひどくありませんでした。
食事も不規則、忙しさにかまけて運動不足、スポーツクラブ行きはニューヨーカーと化していた。さらに大きな原因がストレスです。
現在は、普通の便秘(笑)に戻っています。生活習慣は相変わらずで、変わったことはストレスがチョビっと減ったこと。つまりストレスが、くだんの悶絶事件を起こしたと見られます。
ストレスが最大の原因~過敏性腸症候群
健康な人は、たいてい朝食を食べると便意をもよおします。ステレオタイプの朝のトイレのイメージは、「男性が新聞を持って朝のお勤めのためにたてこもる。」
男性の場合、便秘と下痢を交互に繰り返す人も少なくないのですが、この場合、過敏性腸症候群が疑われます。
過敏性腸症候群でも便秘は起きます。お腹の痛みや不快感を伴う下痢や便秘が、月に何度も繰り返すのが過敏性腸症候群。
最大の要因はストレスで、腸の知覚過敏が影響しています。腸や血液などの検査では大きな異常が認められないので、病気と気づかないことも多い。
過敏性腸症候群については、後日詳しくお伝えします。
まとめ~便秘の誤解、思い込み、あなたは大丈夫?
「食べたら、出る」が理想的ですが、毎日でなくてもからだに明らかな不調がなければ、気にすることはありません。
便秘の悪化を防ぐには、毎日でなくても気にしない、便秘の市販薬に頼り過ぎない、ストレスを減らし生活習慣を見なおして、食事、運動に気を配ること。便秘の原因となるものを改善したり、取り除くことが重要です。
便秘が改善されない、お腹の張りや残便感など、異常を感じた場合などは、医療機関で診断を受けてください。
ちなみに我が家のワンコ、食べたらでます。ところてんです。
余震、多くて心配です。震源が「とても浅い」とでていますが、少しでも早く治まりますように。被災された方の疲労が心配です。一日も早く普通の状態に戻ることを願います。
トイレを我慢して具合が悪くなることも多いようです。排泄の環境や衛生状態への配慮もお願いしたい。
「Anのひとりごと」~今日も1ページ