糖尿病予備群は、血糖値が糖尿病と正常の間の人で、将来糖尿病になるリスクが高い人です。糖尿病予防を目標に、実践すると糖尿病のリスクがほぼ半減する、3つの実践とそのコツをお伝えします。
糖尿病予防3つの実践
糖尿病予備群の人は、正常な場合に比べ、約6倍も糖尿病を起こしやすいと言われています。
合併症が起こる可能性があり、発症しないように予防することが重要。運動、食事、体重のコントロールで、糖尿病になるリスクがほぼ半減するとされています。目標は
- 週に150分の運動
- 腹8分目
- 3ヶ月で3kg減量
です。
予防のための3つの実践
糖尿病を発症しやすい人の特徴(後述)を言い換えると、
- 運動不足
- 食習慣が良くない
- 肥満
が糖尿病の大きなリスクであるといえます。これを改善することが予防に繋がるということですね。そこでオススメなのがすでに述べた3つを実践することです。
週に150分の運動
一週間単位で目標を立てて、合計150分になるように運動を行うと良いでしょう。例えば
ウオーキングなど: 1回30分間、一週間に5回 または1回50分間、1週間に3回
運動の種類は
- 軽く汗をかく程度のウオーキング
- スポーツクラブで筋力トレーニング
- 家でスクワット、腹筋運動、腕立て伏せなどを行う
- 好きなスポーツをする
などがあります。
腹8分目
余分なものを食べないことです。過体重や肥満のある人は、摂取カロリーを平均して1日あたり約200kcal減らすと、糖尿病予防につながることがわかっています。
例えば
ご飯2口、小さい菓子パン1個、おせんべい1枚で合計約200kcalです。
3ヶ月で3kg減量
肥満のある人は、3ヵ月で3kgを目標に減量します。60kgの人なら5%の減量です。達成したら維持することが大切。
3ヵ月、と期間を区切ることで減量の成功率が高まります。
標準体重や、若いころの体重を目標にすることはありません。また、急激に減量するのも良くありません。
目標を達成するために利用したいもの
目標を達成するために利用したいものです。特に体重計は欠かせません。
- 体重計
- 野菜
- 運動靴と歩数計
体重計
「計るだけダイエット」、というダイエット法があるくらい、体重を量り変動を知ることは重要です。
毎日体重を量り、記録をつけることで、食事や運動に気をつけようという気持ちが湧いてきます。
記録はつけたほうが良いのですが、負担になって嫌になっては意味がありませんので、量ることをまず、目標にすると良いです。
慣れてくると記録して比較するようになるものです。
体重計は目立つ場所に
お風呂場に置いてある場合が多いと思いますが、効果的な場所が冷蔵庫の前!
食べ物を取り出す前に体重を測ったり、食べようとしたもの毎体重計に乗って、「これを食べると増える」と食べるのを辞めたりしやすくなります。
朝と夜に量り、増加をチェック
体重計はデジタルタイプがオススメ毎日の変動はごく僅かです。100g単位まで量れるものなら、小さな変化にも気づけます。
何回量っても良いですが、朝起きた時止寝る前の2回は必ず量りましょう。1日で増えた体重がわかります。
通常は500g~600g増えますが、それを超えた場合は、食べ過ぎかな、と食事を振り返ってみましょう。
野菜
摂取カロリーを減らすことが、内臓脂肪を付けないためには大切です。
低エネルギーの野菜なら、たっぷり食べることができ、小腸内で糖質の消化・吸収を緩やかにする食物繊維も多く含んでいます。
食後の急激な毛当地の上昇を抑える効果も期待できます。
ただし、一度に大量の野菜を摂るのは困難なので、朝、昼、晩の3回に分けて摂ります。
ダイエットには野菜から食べる、と言われますが、野菜をよく噛んで食べると、満腹感や満足感が得られるので、おかずやご飯の食べ過ぎを予防することにもつながります。
イモ類やかぼちゃなどは糖質が多いので、食べる量に注意しましょう。ドレッシングはかけ過ぎに注意。
参考: 小さいまんじゅう1個=トマト(中)3個=もやし2袋=きゅうり約7本=約80kcal
運動靴と歩数計
足にあった運動靴は欠かせません。通勤で歩くのも運動になるので、会社までは運動靴で会社についたら履き替えると良いでしょう。
ゆっくり歩く人と比較すると、早く歩く人のほうが糖尿病になりにくい、というデータもあります。
歩数計を持っていると、どのくらい歩いたかが確認できるので励みになりますね。最近はスマホのアプリにもあるので、ゲーム感覚で楽しみましょう。
目標は1日万歩ですが、まずは1000歩を増やすことから初めてみましょう。
持病やひざや腰などに痛みがある場合は、主治医と相談し適切な歩数を決めます。
糖尿病を発症しやすい人
糖尿病予備群は特に注意が必要ですが、以下の様な人も糖尿病をここしやすいと考えられています。
- 家でゴロゴロすることが多い
- 朝食抜き、夜はドカ食い
- 若いころのズボンやスカートがきつくなった
家でゴロゴロすることが多い
こんな人は糖尿病のリスクが、活動的な人に比べて、約2倍に上がると言われています。
- 横になってテレビを見続ける
- 座っていることが多い
朝食抜き、夜はドカ食い
夜遅くにたくさん食べると、朝食が食べられなくなるだけでなく、内臓脂肪がつきやすくなり肥満につながります。
若いころのズボンやスカートがきつくなった
見た目がさほど太っていなくても、若いころのズボンやスカートがきつくなった人は、お腹に内臓脂肪が付いている恐れがあります。
現在の体重が20歳頃から5kg以上増えていると、糖尿病のリスクが高くなるとも言われています。
糖尿病のリスク
糖尿病は、高血糖により血管が障がいされるので「血管の病気」とも言われます。
血管が張り巡らされている体内の様々な部位に、合併症が起こるリスクがあります。
糖尿病の合併症
細い血管語多い神経、目、腎臓が障がいされやすく。3大合併症と言われています。
- 神経 手足のしびれやこむら返りなど
- 目 眼底出血が起こり、失明することがある
- 腎臓 腎不全などが起こる場合がある
血糖値が高いと、太い血管に動脈硬化を起こしやすく、予備軍の頃から進行して脳梗塞や心筋梗塞になるリスクが高まるとされています。
糖尿病予備群とは
糖尿病は血糖値をもとに診断されます。空腹時の血糖値が
- 126mg/dl以上 糖尿病が疑われる
- 110mg/dl未満 正常(およびブドウ糖負荷試験血糖値が140mg/dl未満)
- 110mg/dl~125 mg/dl 糖尿病予備群
糖尿病予備群は、将来糖尿病になるリスクが正常な場合に比べ約6倍と言われています。
このほか
- 家族に糖尿病の人がいる(インスリンの分泌が遅れる、量が不十分といった体質が遺伝)
- 妊婦糖尿病(妊娠をきっかけに血糖が異常に上昇。出産後多くの場合正常に戻るが、将来のリスクが高まる)
の場合も糖尿病になりやすいと言われています。
まとめ~糖尿病予防は楽しく取り組み継続を
糖尿病の予防には、運動、食事、減量がポイントですが、まずはどれか一つからで良いので、生活に取り入れて、日常生活を健康的にする週間を身につけましょう。
特に健康診断などで、「血糖値が高め」と言われた場合は、糖尿病予防に取り組むきっかけとしてください。
無理をせず、楽しく取り組み長く続けることが大切です。
「Anのひとりごと」~今日も1ページ