健康維持に重要な3つの要素は、食事、運動、生活習慣。体調を管理するためにはそれぞれについて、計る、記録することが継続のコツです。体調を自分で管理し健康を維持するためのポイントをご紹介します。
体調の自己管理には~記録をつけよう
肥満や生活習慣病の予防、改善には食事、運動、生活習慣の見直し、改善が重要な要素です。「もう、耳にタコができたよ」と言われそうですが、知っていてもできないのが人間のサガ…しつこくても「お約束」として諦めてください。
今回は病気の予防や回復、改善に役立つ自己管理の方法、「はかる」「記録する」を、血圧と血糖値についてまとめました。
まず、「計る」
計ることは、現在の健康状態、体調を自覚することにつながります。高血圧や腎臓病など、症状が進行しないと自覚症状が現れない病気も多いです。
普段から「計る」ことで通常の健康状態について把握することができ、ちょっとした変化などに気づきやすくなります。
「はかる」を変換するといくつも候補が表示されますが、健康に関連がある語は一般的に「計る」ですが、細かいことを言うと以下の4つに使い分けられます。
- 計る
- 測る
- 量る
- 図る
それぞれ、何を「はかる」かによって使い分けられます。今回は「計る」と「測る」に関連した血圧と血糖値について、計ること、記録することがなぜ重要なのか、図り方はどうすればよいか、などについて確認してください。
ちなみにそれぞれの主な使い方は以下の通りです。
- 計る 計測する。血圧、時間などを計る
- 測る (長さ、距離などを)調べる、計測する(計るも使われる)
- 量る (重さなどを)調べる、計測する(計る、測るも使われる)
- 図る しようとする。もくろむ。「対処を図る」など
記録はアプリの利用もおすすめ
紙に記録するのがやりやすい、という人は少なくありませんが、記録用紙はネットから様々なテンプレート(ひな形)がダウンロードできますし、スマホ利用者なら無料で使えるアプリも豊富です。
それらを利用すると、健康管理、体調管理がしやすく、また結果も見やすいので体調の変化などにも気づきやすいです。
ネット上で簡単に調べられますので、使える人は目的にあったアプリをさがして利用してください。
血圧、頭痛、気圧と頭痛、体脂肪計、などピンポイントで管理するもの、体調管理、病気の記録、健康診断など総合的なもの、ちょっと調べただけでも実に豊富なラインナップです。
高血圧の予防
高血圧は動脈硬化が進み、心筋梗塞などを引き起こしやすくなります。高血圧に肥満や高脂血症、糖尿病などが加わると、死の四重奏と言って、脳卒中、心筋梗塞などで死亡するリスクが更に高まります。
血圧が高め、とわかっていても、自覚症状もなく、特に生活や仕事などに支障が起こるわけでもないので、放って起きがちですが…
症状がない段階で、きっちり対処しておくことが生涯の健康につながり、病気による経済的負担を避けることも可能です。
まずは家庭で血圧を毎日測る習慣をつけ、それを記録して血圧の自己管理をし、体調管理に役立てるようにしましょう。
血圧を計る!Q&A
血圧が高いとなぜいけないのでしょう
水道の水圧が高いと、やがて水道管が傷つき水漏れや破裂するかもしれません。
血圧は血液が血管に与える圧です。水道管と違って血管はしなやかで伸び縮みができますが、長い間血圧が高い状態が続くと、血管が障害され動脈硬化が進み、心筋梗塞などの怖い病気を誘発するリスクが高まります。
血圧を適正な値に保つことは、健康を維持するためにとても大切なことです。
血圧は健康診断で計っていればOK?
血圧は一定ではないので、病院だけでなく、普段の日常生活における血圧を計るのは意義のあることです。
通常血圧は健康診断、人間ドック、病院などでは必ず測ります。それは人間にとって基本的な働きを調整する「血液循環」という重要な指標だからです。
高血圧の害から身を守るのに、血圧測定は欠かせません。
血圧は運動したり、緊張したりなどで刻々と変化します。血圧を家庭でも計ることは大切です。家庭用には様々なタイプの血圧計が市販されているので、用意して計るようにしましょう。
血圧計を選ぶ時は、上腕にカフを巻きつけて測定するタイプが望ましいとされています。
家庭で血圧を計るメリットは?
高血圧のタイプがわかったり、合併症のリスクを予測できたりします。そのほかに
- 日常生活での血圧把握
- 高血圧のタイプ(正常血圧、持続性高血圧、白衣高血圧、仮面高血圧(夜間高血圧、早朝高血圧、ストレス性高血圧)のどれに該当するか
- 降圧薬の効果の判定
- 合併症のリスク
などがわかり、適切な対処が可能になります。
家庭で血圧はいつ計れば良いですか
朝晩 2~3回計ると、自分の血圧が一日でどのように変動するのか確認することができます。
朝
- 起床から1時間以内
- トイレを済ませておく
- 食事前、降圧薬を飲む前に計る
夜
- 就寝直前に計る
一般には活発に活動する日中に血圧は高く、リラックスしている夜間は低くなるのが一般的です。しかし、人によっては、夜間や早朝に血圧が高くなる場合もあります。
血圧は毎日記録を付ける必要がありますか
血圧は毎日計りグラフにしておくと、健康を保つのに有用です。かかりつけ医にグラフを診てもらうと相談に役立ちます。
血圧は時刻によっても、日によっても変化します。今日の血圧は正常だったとしても、安心はできません。環境、運動、食事などでも変化します。
血糖値
血糖値というと糖尿病です。血糖値とは血液中のぶどう糖濃度を測定するものですが、糖尿病では血糖値が高くなります。
糖尿病は動脈硬化症を引き起こし、腎臓、目の網膜、神経などに支障が出る病気です。透析治療を受けている腎不全患者の大半が糖尿病によるものです。
肥満や他の生活習慣病と合併すると、脳卒中、心筋梗塞など重篤な病気を引き起こす要因となります。糖尿病は
- 喉が乾いて水をたくさん飲む
- 尿量が多くなる
などの症状が現れますが、かなり進行しないと自覚症状として現れません。進行する前に糖尿病を予測し、防ぐための検査が血糖値の測定です。
空腹時血糖値が110mg/dlを超えるようなら食事で摂るエネルギーを押さえ、適度な運動を行って体重をコントロールすることが大切です。
血糖値を測る!Q&A
血糖値は病院で測るのですか
以前は病院で血液を採取し、測らなければいけませんでした。昨今では自宅でも検査できる測定器具が開発され、あまり痛みを伴わずに検査ができるようになっています。
糖尿病を予防する目的でも大いに役立ちますので、薬局などで相談してみましょう。血糖値の測定器具を紹介してもらえます。
もちろん糖尿病の患者さんは、定期的に血糖値を測定しなければいけません。
いつ測れば良いですか
早朝で食事をする前に測るのが目安です。血糖値は食後に高くなり、その後下がります。
食事量や食べた内容で血糖値はかなり変動するためです。
糖尿病の血糖値の目安は?
空腹時126mg/dl以上、食後2時間値200mg/dl以上が糖尿病の目安です。
空腹時血糖値が126mg/dlを超えている場合、糖尿病の可能性があるので医師に相談してください。
110mg/dl以上126mg/dl未満の場合は、正常とはいえませんが、糖尿病でもない境界型とされます。食事と運動で血糖値を下げる努力が必要です。
併せて食後2時間の血糖値が200mg/dlを越えている場合は糖尿病の可能性が高いです。140mg/dlを超えている場合は、食べ過ぎを改めてください。
まとめ
生活習慣病や肥満の予防、改善、健康維持には普段の体の状態を測り記録することで、体調の変化にいち早く気づき対処することが大切です。
今回は血圧と血糖値について知っておいて欲しい基本的なことをご紹介しました。血圧を毎日計り、記録して体調管理。高血圧から身を守りましょう!
できれば血糖値も測り、バランスの取れた食生活を心がけると糖尿病を未然に防ぐことも可能です。
血管年齢を若返りさせて生活習慣病の予防
高血圧、糖尿病を防ぎ、心筋梗塞や脳卒中など重篤な病気を引き起こさないために、血管年齢の若返りも重要です。血管を柔らかく広げる簡単なエクササイズを日常に取り入れて、生活習慣病の予防を!
「Anのひとりごと」~今日も1ページ