自覚症状がほとんど無い生活習慣病の危険因子。1つでも減らし、脳卒中や心筋梗塞による死亡のリスクを少なくしましょう!生活習慣病対策は継続が重要。危険因子を知り血圧、体重、歩数などを測り効果を見える化するのがコツです。
生活習慣病対策は継続が重要
いままでにも何度も取り上げ、お伝えしている生活習慣の見直し、改善。ダイエットの基本でもありますね。生活習慣病対策で最も重要なことは、「継続すること」です。
そのためには、血圧や体重、歩数などを毎日計画し記録することが勧められます。現在の自分の状態を知ることで、改善に取り組む意欲が出てくる場合もあります。
また、血圧や体重の値が改善すれば今後の励みとなり、継続が楽しくなってくることでしょう。過去記事でご紹介した、計るだけダイエットはそこにポイントをおいたダイエット法とも言えます。
他の人と相談し合ったり、励まし合ったり、目標達成を競い合ったりしながら生活習慣の改善に取り組むのも継続しやすい工夫です。
生活習慣病対策の運動
生活習慣病対策は、食事、運動、生活習慣の見直し、改善が基本です。自分の健康状態や体力に併せて行います。
運動は腰やひざに痛みがある場合は、悪化を防ぐために無理のない範囲で行うことが大切。また、掃除や布団の上げ下ろし程度でも良い運動になるので、普段から積極的に身体を動かすようにしましょう。
今回は腰やひざなどが痛む人向けに、椅子に座って安全に行える体操を2つご紹介します。椅子に座ることで腰やひざへの負担が少なくなります。
- 背筋を伸ばし、椅子に深めに座る
- 椅子の座面の縁を両手で軽くつかむ
- 片方の太ももを胸に近づけるイメージでゆっくりと上げる
- ゆっくりともとに戻す
- 反対の太ももも同様に行う
- 左右交互に10~20回ずつ行う
- 背筋を伸ばし椅子に浅めに腰掛ける
- 手のひらを胸の前で合掌する
- 肘を水平に上げ、腕に力を入れて手のひらを両側から押し合う
- そのままの状態で上半身を左側にひねり、もとに戻す
- 反対側も同様にひねる
- 左右交互に10~20回行う
- 椅子は安定したものを使い、平で滑らない場所に置く
- 息を止めない。自然に呼吸が出来るペースで行う
- 体調が悪くなった場合は、すぐに止める
- 強い痛みやしびれがある人は、医師に相談すること
生活習慣病の危険因子
高血圧、糖尿病、脂質異常症は動脈硬化を促進し、脳卒中や心筋梗塞を引き起こる危険因子です。
生活習慣病が複数重なったり、そこに肥満が加わると脳卒中や心筋梗塞による突然死のリスクが一層高まることがわかってきました。
いわゆる死の四重奏です。高血圧、糖尿病、脂質異常症は、自覚症状がほとんどなく異変に気づいた時はかなり進行してしまっていることも少なくありません。
命に関わる病気を防ぐためには、早いうちから食生活や運動などの生活習慣を見直し、生活習慣病対策に取り組むことが重要です。
死の四重奏とは
生活習慣病などの危険因子は、複数重なることで脳卒中や心筋梗塞による死亡リスクをいっそう高めます。特に
- 高血圧
- 脂質異常症
- 糖尿病(高血糖)
- 肥満
の危険因子のうち、3~4つの危険因子を持っている人は、持っていない人の5倍(脳卒中)から8倍(冠動脈疾患)、死亡リスクが高まるという報告があります。
これら4つの危険因子は死の四重奏と呼ばれています。このほか喫煙や大量の飲酒も、脳卒中や心筋梗塞を発症するリスクを高めます。
- 一日2箱以上の喫煙を続けると、脳卒中による死亡リスクは2倍以上
- 一日3合以上の飲酒を続けると、脳卒中の発症リスクは4倍以上
死の四重奏に喫煙、多量の飲酒、これらの危険因子のうち1つでも減らすことでリスクを少なくすることは可能です。
生活習慣病の予防、改善がいかに重要であるか、このことからも理解していただけましたでしょうか。
スマート・ライフ・プロジェクト
厚生労働省でも、健康日本21、スマート・ライフ・プロジェクトなど生活習慣病対策を様々な施策で後押ししています。
ホームページでは生活習慣病予防についての解説など、役に立つ情報がありますので、一度ごらんになってみてください。一部の項目をご紹介しておきます。
- 生活習慣病予防
- 運動施策の推進
- 栄養・食育対策
- たばこ対策
- アルコール対策
- 睡眠対策
- 女性の健康づくり
- 生活習慣病を知ろう(スマート・ライフ・プロジェクト)
「生活習慣病を知ろう」、という項目の中に、スマート・ライフ・プロジェクトがあり、こちらはわかりやすくまとまっていますので、是非。
健康寿命をのばそう! スマートライフプロジェクト
- スマート・ウオーク 毎日10分の運動をプラス
- スマート・イート 一日あと70gの野菜をプラス
- スマート・ブレス 禁煙でたばこの煙をマイナス
- スマート・チェック 健診・検診、健康チェックで◎
健康日本21
2013年から2022年まで健康日本21(第二次)(二十一世紀における第二次国民健康づくり運動)が行われています。)
基本方針としては、「健康寿命の延伸と健康格差の縮小」、「生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底」、「社会生活を営むために必要な機能の維持及び向上」、「健康を支え、守るための社会環境の整備」、「栄養・食生活、身体活動・運動、休養、飲酒、喫煙及び歯・口腔の健康に関する生活習慣及び社会環境の改善」が上げられています。
健康日本21は「生活習慣病の予防を目的とし、その大きな原因である生活習慣を改善する運動」として2010年~2012年まで実施されました。Wikipedia 21世紀における国民健康づくり運動 より
生活習慣病の危険因子を少なくする
生活習慣病対策は、自覚症状が無いまま進行し脳卒中や心筋梗塞を引き起こす危険因子です。特に高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満は合併数が増えるほど死亡のリスクがいっそう高まります。
生活習慣病の危険因子を一つでも少なくして、重篤な病気のリスクを減らすためにも、早くから予防に努めることが大切です。
まとめ~身体の痛みは病気のサインかも
肥満以外は自覚症状がない危険因子死の四重奏ですが、この他にも身体の痛みや不調がある場合、何かの病気のサインかもしれません。
職場や地域での定期健康診断を受診し、健康チェックをすることは身体の変化や病気に気づく機会でもあります。特にフリーランスの方は忘れずに受診するようにしてください。
できれば年に1回、人間ドックを受診するようにすると更に安心です。健康保険の助成を受けられる場合もありますので、うまく利用しましょう。
身体の節々が痛かったり、疲労や全身の痛みが繰り返す場合は線維筋痛症と言う病気がひそんでいるかもしれません。
他の病気と混同されがちな線維筋痛症については、以下の記事で説明していますので参考にされてください。
「Anのひとりごと」~今日も1ページ