辞めたい時には、看護師の仕事を職業として「損得」も含め、再認識してみましょう。「ナース辞めたい」という迷いを断ち切り、さらなる成長へとつながります。
看護師を損得で考えると
ナースにお正月は関係ありません。逆に救急患者が増えたりで大忙し。
夜勤や忙しい毎日に、「辞めたい」と思うことも多々有ります。実は看護師の仕事を「損得」で考えると、とてもわかりやすくなります。
はっきり言います。得です。辞めるのは損、ということ。
損得で考えるなんて、とんでもない!とお叱りの言葉が飛んできそうですが、理想論だけでは生きていけないのは、誰もがわかっていること。
看護師だって他の職業と変わりはありません。
就職の有利性
看護学生は卒業するとすぐに病院へ就職できて当然と考えられています。希望の病院に連絡をとれば、就職試験や面接を拒否されることはほぼありません。
看護師の資格は全国どこへでも、就職することができます。
一方一般の学生は、就職難で、何十社に応募しても面接にたどり着けるのは数社。運良く内定をもらってもオワハラにあったり。有名大学を卒業しても、就職先がない場合も多い。
看護師を採用したい病院や施設の数が、新卒看護師の数よりも圧倒的に多いのです。
ナース辞めたいと思ったら、このことを思い出しましょう。新卒でも就職するのは難しいご時世に、中途採用の道はよほどのことがなければ、さらに難しい。
安定的な収入・子育てへの支援
民間企業の倒産に比べ、医療機関の倒産は極めて低く、看護師の給料は非常に安定的です。
例え倒産しても、経営者の変更はあっても、そのまま勤務できる場合が多いし、看護師を募集している医療機関も多く、すぐに転職することも可能です。
初任給も、大学院修士課程を卒業した事務員、研究員などより高く、看護師の学歴より高い学歴の人より高く設定されています。
男性看護師も増えてきていますが、ほぼ女性が占めていることもあり、保育所や託児所など、他職種に比較して、子育てをしながら働きやすい環境も整っています。
給料が高いのは理由がある
看護師の給料が高いのには、理由があります。
人の生命を預かる職業です、その責任は大きく、専門性も求められます。新薬なども次々と開発され、常に勉強もしなくてはいけません。
また、看護は24時間365日休みなく、交代制で働かなければいけないので、勤務形態の特殊性もあります。
看護師のキャリアデザイン
9割以上が女性の看護師の仕事は、一般的なキャリアデザインというイメージに結びつきにくいもの。キャリア=昇進と言う単純な考えに囚われたものではありません。
それぞれ、生活のため、自己表現のため、困っている人を助けたい、など「看護」に対して最も大切にしている価値観や要求(キャリア・アンカー)は、違っています。
看護師は管理職になりたくない?
企業では、管理職になり昇進していくのを喜びとする人が多いです。しかし、看護師の場合は「管理職にはなりたくない」という声も多い。
看護師のキャリアデザインは、単に職歴や経歴だけでなく、専門職としての意識の向上、専門能力の向上、社会的使命、役割意識など、仕事に対する意識や姿勢、仕事を通して達成が可能な生活などを含めた、ライフプランの一部です。
5つのキャリア・アンカー
キャリアデザインは一度作れば終わり、ではなく、実行しながら価値観や要求の見直し、計画の最高を繰り返しながら少しずつ現実可能につくりあげていきます。
要求(キャリア・アンカー)は次の5つに分類されます。
- 「管理能力」 組織の中での役割を望む
- 「技術・機能的能力} 自らの専門性が高まる
- 「安定性」 一つの組織に長く属したい
- 「創造性」 新しいことを生み出すこと
- 「自立と独立」 独立すること
エドガー・H・シャイン(心理学者)が提唱
看護師のキャリアとは
単に「仕事ができる看護師」ではなく、将来どのような看護師になっていたいか、資格や昇進などの形がはっきりとしている、キャリアアップの方法を見つけます。
そのためには、まず、どんなキャリアがあるのか、自分はどのキャリアに興味があるのか、どんなキャリアをつみ、キャリアデザインを構築していくのかが重要です。
代表的なキャリア
- 病院、施設(1.専門看護師、認定看護師、特定看護師、ナースプラクティショナー。2.管理職)
- 学術(教育・研究)
- 企業(企業・勤務)
- 社会活動(国内・海外)
- 政治(国・地域)
- 行政(厚生労働省・地方)
- 保健師活動(地域・企業)
- 助産師活動(勤務・開業)
職業には満たすべき3つの項目があると言われています
- 経済生活
- 役にたっているか
- やりがいがあるか
看護師の仕事は、それらを満たし経済的にも恵まれ、安定しています。患者さんやご家族から感謝され、人々の役にたつ、やりがいのある奥の深い仕事です。
満たすべき3つの項目
経済生活
生活をするのに十分な収入が得られているか。
経済生活が不安定では仕事を続けていくことはできません。
役に立っているか
社会や他の人々の役に経っている仕事か。
多くの人と一生に社会を作っています。他の人々の役にたつ仕事をすることは、自分にも、社会にも重要な意味を持っています。
やりがいがあるか
1日の大きな時間を占めている自分の仕事にやりがいが無くては幸せとは言えません。やりがいがあり、自分の成長は生きがいに繋がる仕事であることは重要です。
まとめ~やめたいときに損得で考えてみる
看護師辞めたい、と思った時に看護師の仕事を損得で考えてみるのも一考です。続けることで得すること、辞めることで損をすること。
就職難のご時世、看護師の仕事がいかに恵まれているかを再認識し易い。
看護師としてのキャリアアップのためのキャリアデザインも、他の職種とは異なっています。キャリアデザインについても少し触れました。
辞めたいと思った時に、看護師の仕事を、ちょっと違った観点から考えてみるのも良いものです。
「Anのひとりごと」~今日も1ページ