心の病気にはストレスが大きく関わっています。ストレスを感じやすい考え方には3つのタイプがあります。ストレス度チェックであなたのタイプを判定。それぞれの特徴を知り、心の病気に対処しましょう。
心の病気になる3つの条件
心の病気になるかどうかは、次の3つの条件の組み合わせが関係します。
- こころと体の条件・体質
- 職場でのストレスの状態
- 職場や家庭で相談に乗ってくれたり、支援してくれたりする人の存在
心の病気になりやすい体質でも、ストレスが少ない、周りに支援してくれる人がいる人は発病しません。
逆になりにくい体質でも、ストレスが強すぎたり、相談できる人がいないと発病することもあります。ストレスが大きく発病に関わっているのです。
あなたのストレス度をチェックしてタイプを判定してみましょう。
あなたのストレス度3つのタイプに判定
自分の物の考え方を振り返ってみましょう。心の病になりやすいかどうかのチェックではありません。
チェックが3つ以上ある場合はそのタイプに当てはまります。2つのタイプ、3つのタイプが重なることもあり、どのタイプにも当てはまらない人もいます。
優等生度チェック
□ 熱が有っても38度位なら、仕事は休まない
□ 手抜きは嫌い。どちらかと言うと凝り性
□ 気配りする、世話好き
□ 人(上司・同僚・後輩)の評価(目)を気にする
□ 頼まれると、嫌なことでも断れない
□ 対人関係では波風は立てたくない
理想度チェック
□ 利己主義は良くない、優しくありたい
□ いつも勇気と思いやりをもちたい
□ 職場でも私生活でも、他人から後ろ指をさされたくない
□ どんな苦労でも耐えるべきだ
□ 他人を傷つけてはいけない
□ 困難を乗り越え、常に成長していく人になりたい
孤独度チェック
□ 自分に自信がもてない
□ 上司や先輩から注意、批判されたりすると、かなり落ち込む
□ わからないことに対して質問したり、助けを求められない
□ できないことを「できません」と言えない
□ ついた人と自分を比べてしまう
□ 他人にどう思われているか、よく気になる
□ 自分があまり好きではない
優等生タイプ
このタイプの人は「メランコリー親和型」と言われていたこともあり、うつ病になりやすい傾向にあります。
学生時代は宿題は期日までにきっちり仕上げ、ノートはきれいにとる。社会人になると、今日の仕事は明日まで伸ばせない。
仕事とプライベトのオン・オフができず、持ち帰り残業が続いたり、休みもくつろげずに休み明けにはいつもの倍働いてしまいます。
他人の分まで仕事をしてしまう
職場には不可欠な存在で、信頼されますが、うつ病を起こしやすいとは誰も思いません。上司だけでなく、同僚や後輩からも高い信頼と評価を得ますが、度が過ぎると裏目に出て、心身への大きな負担となります。
対人関係で波風を立てたくない
周りに気を使うので、人との揉め事が嫌いで誰とでもうまくやっていきたい、他人から悪く言われたくない、と考えて行動します。
優等生タイプの人は、相手が自分をどう思うかが会話や行動の基準です。自分の本音とは別に、相手の評価に合わせて自分の言動を作り変えていきます。
このタイプの人は、周りから好かれ、いい人と思われていますが、自分の考えや思いを口に出さず、本音を押さえて相手に合わせています。
自分にも相手にもウソを言って、相手に任せっきりに(依存)しているといえます。
過労死や過労性の病気になりやすいので、上司や家族が気を配ることが大切。つらそうな感じであれば、何らかの手を差し伸べるようにしてください。
理想タイプ
このタイプの人は仕事や私生活に対して高い理想を持っていて、負けず嫌いの傾向があります。
理想に前向きで負けず嫌い
何事にも理想を基準にして、常に前向きな姿勢で望みます。高い理想をもとに「◯◯であるべき」「◯◯しなくてはならない」と考えます。自分に対してだけでなく、家族、上司や同僚、後輩にもそうであって欲しいと思う人も多い。
度が過ぎてストレスを負いやすくなる
良い仕事をしたい、スキルアップしたいという気持ちは大切ですし、信頼のもとになります。「あるべき基準」を作って自分や家族、職場の人にそれを求めることは、自分や周囲を成長させるうえで大切なことです。
しかし、行き過ぎると裏目に出て、ストレスを負いやすい考え方になってしまいます。理想を求めるのは良いのですが、いつでもどんな時でも、自分の思うような姿になっていないと気が済まない、安心できない、というのでは心の負担が増えるばかりです。
理想と現実のギャップ
「あるべき基準」と自分の能力の間に大きなギャップがあると、自分ばかりか、周囲をも責めてしまいます。
周囲を批判的に見ると転職につながる
自分の理想とは違った上司や先輩を見て、「ここは違う。他のところはもっとちゃんとしているはずだ」と周囲を批判的に見て、その職場を辞め、別のところへ行っても、「ここにも理想はなかった」と転職を繰り返すことも多いタイプです。
周囲に理想を求めすぎて、自らストレスを負っているのです。
周りの人間は自分とは違った人格、個性を持っていて、人はそれぞれの人生を生きているのだということに気づくと、このタイプの人の人生は楽になります。
孤独タイプ
周りに気を使ういい人なのですが、自分に自信を持てず、他人の言動に敏感すぎる傾向があります。新人の過半数はこのタイプかも知れません。20代の看護師に多いようです。
自己評価が低い
能力がない、魅力がない、など実際はそうでもないのに、自分を低く評価しがち。
自分の用紙は他の人よりも劣っている、と考える女性が外国の女性より際立って多く、全体的に自分に対する評価が低かったというアンケート報告もあります。
対人関係にとても敏感
他人からどう思われているのか、いつも気になり本音が言えずに自分を隠すようになります。親や教師などから、様々な麺で他人と比較されて育ったことが関係しているようです。
結果だけで物事を考える
例えば良い看護研究をしたのに、思うような評価が得られなかった場合、「自分なりに努力したので、結果はどうであれ満足している」のであればストレスにはなりませんが、予想外に落ち込んでしまう傾向にあります。
このタイプの人は、ほめられれば元気いっぱいになります。師長や上司がうまくほめてくれる職場ならば、孤独の度合いは減っていきます。
また、自信が持てないことをバネに、努力して看護師の仕事に励むことにより、能力を発揮している人はたくさんいます。多忙で過酷な職場で有ればあるほど、ほめて育てる事が大切。
心の病気とストレス
日本人は諸外国に比べうつ病の発症率が高く、女性のほうがなりやすい。看護師も過酷な業務にメンタルヘルスの不調を訴え、休職、退職する人も多いのが現状です。
どのような人がなりやすいのか、という一致した意見はありません。しかし、ストレスが増えた現代社会では、誰が発病してもおかしくないのです。
ストレスを背負いやすいタイプ
心の病気になるかどうかは別にして、ストレスを背負いやすいタイプはあります。仕事や人間関係の面で、ある種の特徴的な考え方を持っているのです。
あなたが仕事や人間関係についてどのように考えているのか、ストレス度を3つのタイプに判定してみましょう。
ストレスを背負いやすい物の考え方と言っても、良い悪いではなく、良い面が出れば良い仕事や周りからの信頼につながり、たまたま悪い面が出た場合は、発病に繋がるというようにケース・バイ・ケースです。
まとめ~ストレス対処で心の病を防ぐ
心の病で辞めたり、休職したりする看護師も多い。どのような人が発病しやすいのかは研究者の一致した意見はありませんが、ストレスが大きく関わっているのは確かです。
ストレスを感じやすい考え方とそのタイプを知リ、ストレスに対処して心の病を防ぎましょう。
「Anのひとりごと」~今日も1ページ