毎日1ℓの鼻水が出ていること、知っていますか?「え、かぜひいてないし…」と思うでしょう。鼻水は体を健康に保つために、誰も知らないところでけなげに頑張っているんです。今回はそんな鼻水の役目と成分を再確認。辛い鼻詰まりの治し方についてもお伝えします。
鼻水の真実
鼻水の一日の分泌量は約1ℓ。この鼻水、実はのどを通って胃に入っていくのです。鼻をかむのは、多すぎて垂れてきた時です。これだけでもびっくりしますよね。普段考えることはほとんどない、鼻水の知られざる働きについてお伝えします。
ずいぶん前のことですが、イギリスの故ダイアナ妃が鼻くそをほじっている衝撃の映像、いまだに脳裏から離れません。
古今東西、鼻に詰まったものを取り出す快感は、たとえ美女でもイケメンでも、抗うことができない誘惑です。「え、そんなことをしたことないよ」と言う方がいらしたら、閻魔様に舌を抜かれてしまうかもしれませんよ。
サラサラ流れる鼻水と、美女も誘惑される鼻くそにはどんな物語があるのか、興味のある方は読み進めてください。
鼻水が出る仕組みと働き
鼻の奥に広がる鼻腔は粘膜で覆われていて、鼻水は通常20分に1度そこから少しずつ分泌され、一日約1ℓにもなります。吸い込んだ空気を湿らせる保湿のほか、殺菌作用もあり清潔に保つ役目をしています。
鼻の粘膜には、鼻毛のほかに繊毛と言う細かい毛がびっしり生えており、1秒間に10回の速さで動き、分速6mmの速さで鼻水は鼻の奥、のどへと送られ、最後に胃の中に入ります。
鼻水の大半は鼻の外ではなく、鼻の奥へと向かい、一日約1ℓの鼻水を呑み込んでいます。
鼻水の働き
人間が呼吸をするとき、鼻から息を吸います。その際冷たく乾燥した空気が直接肺に入ってしまわないよう、鼻は様々な役目を持っています。
鼻腔を通った空気の温度は体温に近くなり、湿度も90%ほどにアップして、体に優しい空気となって肺に届きます。
その湿度を与えるのが鼻水です。さらに殺菌作用もあり、空気中のごみや雑菌が肺に入り込まないよう、ブロックもしています。
鼻水の成分
鼻水の成分は90%は水で、鼻水の一日の分泌量は約1ℓ。この鼻水、実はのどを通って胃に入っていくのです。鼻をかむのは、多すぎて垂れてきた時です。これだけでもびっくりしますよね。
鼻水の知られざる役目について理解を深めていきましょう。ほかの成分はイオン類、血液細胞、免疫性タンパク質(アルブミン、グロブリンなど)です。
のどに向かった鼻水が滞ったものが痰です。吐き出すか呑み込むかしなければいけません。呑み込んでも、丸め込んだ細菌やごみは胃できれいに消化されるので、心配はありません。
鼻くその正体
まず、鼻くそがどのように生まれるのかを。鼻の中に生えている鼻毛は吸い込んだ空気中のごみが奥に行かないようにする役目をもっています。
鼻毛は常に鼻水で湿っているのでごみやほこりをしっかりキャッチし、その後ネバネバの塊となり、時間がたつとカサカサと乾いた鼻くそになります。
鼻くその成分は、鼻水、菱、皮膚の老廃物、空気中のごみ、細菌および最近の排泄物です。
鼻くそをほじるのは、かなりお行儀の悪いこととされていますが、ダイアナ妃でもつい、というほど。
詰まっているときの不快感と取れた時の快感から、人類を遠ざけることは出来そうもない、と思います(笑)。
鼻 づまり 原因
呼吸は2つの鼻の穴からしていますが、同時に2つから吸っているわけではなく、鼻の穴は1~2時間ごとに左右交代で呼吸をしています。睡眠中も代わりはありません。
それなら片方の鼻が詰まっても、別に困らないのでは、と思いますが、鼻づまりも一度に両方が詰まることはあまりありません。
片方が通った、と思った瞬間もう片方が詰まる、そんな経験は誰にでもあるのではないですか。
片方だけでも詰まってしまうと、とても不快です。集中力は低下するし、においもわからない、眠れなくてイライラ。鼻が詰まっているので口呼吸をするため、のどが乾いて痛くなったり。
鼻水がですぎるから鼻づまりが起こるのかというと、実はそうではありません。原因は鼻腔にあります。
鼻づまりの治し方
乾燥冷気誘発性鼻炎の場合、鼻詰まりの治し方は、鼻粘膜の中に、暖かい空気を送るのが効果的です。
- お風呂にゆっくり入って熱気を吸い込む
- やけどしない程度に熱いお湯でタオルを絞り、仰向けになって鼻の付け根ににのせる
ちなみに私は普通のかぜなどの鼻詰まりで苦しい時は、寝る直前に、まずオロナインを塗ってから、ベポラップを鼻の穴に詰めます。夜中に何度も起きることも減り、翌朝の鼻づまりはかなり和らぎます。
鼻かぜによる鼻詰まり
かぜからくる鼻づまりは少し厄介です。いわゆる鼻かぜは、鼻の中にウイルスがくっついてしまったために、鼻の粘膜が腫れてしまった状態。
病院に行き、医師の指示に従うことが大事ですが、とりあえず鼻づまりをなんとか和らげたい場合は、上記の方法の他に、ペパーミントやユーカリなどのハーブを使ってみるのも良いでしょう。
- アロマオイルを湯気と一緒に吸う
- これらの成分の入った塗り薬を鼻の付け根やわき、鼻の穴に塗る
- ビタミンCを多く摂る
- レンコンのすりおろし汁に綿棒を浸し、鼻粘膜を湿らせる
鼻の役割
前述の鼻の役割をおさらいしましょう。鼻は冷たい空気の温度を一瞬で高くし、湿度も高くして肺に送り込んでいます。呼吸で吸い込む空気が冷たければ冷たいほど、鼻腔内の仕事量が増えることになります。
冷たい空気にさらされると、鼻はもっと温度をあげようと頑張り、毛細血管が拡張して鼻の粘膜は腫れたようになってしまいます。
そうすると、空気の通り道が狭くなり、あっという間に鼻水が詰まってしまいます。これは「乾燥冷気誘発性鼻炎」と呼ばれ、冬になると殆どの人が経験するもので、特に心配はありません。
アレルギー性鼻炎による鼻づまり
かぜや冷たい空気が原因の鼻づまりの他に、アレルギー性鼻炎が原因の鼻づまりに悩む人が後を立ちません。
ダラダラと鼻水が流れ続けるのは本当に辛いものです。アレルギーを誘発する植物は60種以上、その他ハウスダストなども原因となります。
鼻炎の40%がアレルギー性鼻炎、この場合鼻詰まりの治し方は体の免疫力を高めていくことが根本的な治療につながります。
乳酸菌が腸内を酸性にし、有害物質を撃退してくれるのでヨーグルトもオススメですが、バランス良く規則正しい食生活を送るのが一番です。
まとめ~たかが鼻水、鼻づまりと思うなかれ
鼻水はのどの奥に向かっている、という事実を知ったときはびっくり!
鼻水が止まらない原因も、単にかぜを引いたから、アレルギー性鼻炎だから、ではなく鼻の役目を知ることで鼻詰まりの治し方にも納得です。
ウイルス性の鼻かぜや鼻炎の鼻詰まりが続く場合は医療機関で診察を受けることが大事。
鼻詰まりの一時的な緩和に、市販薬を使う場合や、良く使われている民間療法であっても、試す場合は、十分注意して行ってください。
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