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5歳過ぎても頻繁なおねしょは夜尿症~治療で解決親も子供も安心笑顔

5歳を過ぎても夜間頻繁におねしょをする場合、夜尿症とされますが、他の病気が原因のこともあります。治療で早く解決できる場合が多く、悩まずに受診を。夜尿症の治療やお泊り行事対策などをお伝えします。5歳過ぎても頻繁なおねしょは夜尿症~治療で解決親も子供も安心笑顔

親も子供も悩む夜尿症

幼児の頃の夜間のおねしょは成長過程の自然な現象です。時期が来れば治るもの。しかし、5歳を過ぎても夜間睡眠中に1ヶ月数回以上おねしょをする場合、夜尿症といいます。

親もおねしょの始末についイライラしてしまうこともあるでしょう。子ども自身も体が濡れて不快なのはもちろん、年齢が上がるほど精神的にもダメージを受けます。

夜尿症は自然治癒する場合(3年で約3割)もありますが、治療を行うことで1年間で約5割、2年間では約8割近くの患者さんが治ることもわかっています。

5歳過ぎてもおねしょが続く場合、特に7~8歳を過ぎても頻繁におねしょがある場合は、医師に相談し適切な治療を早く解決しましょう。

 

おねしょの理由を理解する

度々のおねしょについ子供を叱ってしまうこともあるでしょう。しかし怒られて嫌な気持ちで寝ると睡眠の質が悪くなり、かえっておねしょの原因になることもあります。

寝る前に怒らないようにし、こどもがゆっくり穏やかに眠れるよう心がけましょう。

親の接し方を変えたことでおねしょが治ったということも報告されています。

 

夜尿症の治療

夜尿症の治療、まず生活改善から

夜尿症の治療は、まず生活改善を行います。改善をしても効果が見られない場合は、薬物治療や夜尿アラームを使用します。

夜尿症の治療

  • 生活改善
  • 夜尿アラーム

 

生活改善

生活改善の3つのポイント

  • 規則正しい生活
  • 水分のとり方
  • のどが渇かない工夫

 

規則正しい生活

早寝早起きをして生活のリズムを整え、睡眠の質を高めましょう。

夕食は寝る2~3時間前に。水分を摂ってから膀胱に尿が貯まるまで2~3時間かかります。たまった尿を出してから寝られるようにするには、逆算して夕食を済ませるようにします。

 

水分のとり方

朝食時たっぷり摂り、夕方から寝るまでは控えるようにします。活動しているときの水分補給が少ないと脱水がおこります。日中に水分をしっかり取っていれば夜は少なめでももんだいありません。

夕方から寝るまではコップ1杯程度にしましょう。

 

のどがかわかない工夫

血液中の塩分濃度が高くなると、薄めるために水分を補おうとするのでのどが渇くので、塩分を摂りすぎないようにします。

甘い食べ物、炭酸飲料、ジュース、果物などに含まれる糖分も血液を濃くするので、水分を補おうとしてのどが渇きます。

 

効果が見られない場合

医師と相談し、生活改善を続けながら薬か夜尿アラームのどちらか、または両方の治療を選びます。一般的に

  • 夜の尿量が多い(多尿型)の場合は薬
  • 膀胱が小さいと思われる場合は夜尿アラーム

が選ばれます。

 

寝る30分~1時間前に抗利尿ホルモン薬を用います。夜間に尿が多く作られるのを抑える薬です。

点鼻薬と舌下錠(口の中で溶けるので水無しで飲める)があります。

薬の効果が現れ、夜尿の回数が減るまでしばらく時間がかかり、生活改善も行いながら薬療の調整を行ったりする必要があります。最低3ヶ月間は飲み続けます。

 

夜尿アラーム

漏れた尿をセンサーが感知して、大きな音がなり振動します。センサーがついているコードを抜けば音と振動は止まります。

パジャマの襟あたりに本体を取り付け、センサーはパンツの濡れやすい部分にはさみます。

通販などで購入できますが、医師に相談し使い方や注意点などを確認してください。

夜尿は少量ずつ出る傾向があるので、夜尿アラームが作動すると排尿が一時的に止まり、子供が無意識に排尿を止めることで、大量の尿が漏れるのを防ぐ働きがあります。

また、徐々に膀胱が大きくなることも期待できます。

目が冷めた場合はトイレに連れていき、眠り続けるときは眠らせておきます。

3~4ヶ月は継続して使用し効果を確認します。多くの場合1ヶ月~1ヶ月半出効果が見られ、再発も少ないです。薬と同じくらいの効果が期待できますが、大きな音がなるので家族も目を冷ましてしまうことも。

 

お泊り行事の対処

お泊り行事のおねしょの対処

小学校高学年やスポーツ団体などのお泊り行事は、夜尿症の子供にとって大きな試練です。

「もしおねしょをしてしまったら」と思うと楽しいはずのお泊り行事も気が重くなる。

でも大丈夫。事前に治療を受ける、生活改善を行うなどでおねしょを防ぎましょう。

 

事前の対処

時期に合わせて以下のような対処をしましょう。

  • 日程の確認 
    宿泊の半年~3ヶ月前までに治療を開始。かなり高い確率でおねしょを防げる。
  • 生活改善 
    ジュースや牛乳を含め、夕食以降の水分を控える。 寝る前に2階トイレに行き膀胱をからにしてから寝る。

 

治療の期間があまりないとき

  • 薬を持参 
    即効性のある抗利尿ホルモン薬で夜間の尿量を抑える。
  • 先生に起こしてもらう 
    家で夜尿アラームを使用し、おねしょをしやすい時刻を確認しておく。その時間の少し前に起こしてもらいトイレに連れて行ってもらうよう相談する。
  • 漏らしてしまった場合の対策 
    濡れても汚れが目立ちにくい衣類、おねしょ対策用の吸収性のある下着や尿漏れパッドなどを用意。

尿もれ用の下着は市販品もありますが、男児用が多くまた価格も高めです。

 

手作りポケット付き尿もれ対策パンツ

入浴などのさい、脱いだときにまわりに気づかれにくいポケット付きパンツです。

パンツと同色の布で裏側に尿漏れパッドを入れるポケットをつけます。男児は前、女児は後方に縫い付けます。

 

夜尿症が起こる原因

夜尿症が起こる原因 尿量が多い、膀胱が大きくならないなど

まだ科学的に十分解明されていませんが、現在原因として以下の2つが考えられています。

  • 尿の量が減らない
  • 膀胱が大きくならない

また、遺伝の問題や他の病気が潜んでいることも考えられます。

 

尿の量が減らない

夜間の睡眠中は通常、尿量を抑える抗利尿ホルモンが分泌されるので、尿量は少なくなります。

しかし、夜尿症があるとこのホルモンが十分分泌されず、膀胱の要領より多く尿が作られるので貯められず溢れてしまいます。

 

膀胱が大きくならない

夜間の膀胱機能は通常、成長に応じて発達し、睡眠中に多く尿を貯められるようになるのですが、膀胱が十分大きくならないと溢れてしまいます。

尿の量や膀胱の大きさに異常が起こる原因としては、自律神経が睡眠のリズムが一定でないためうまく働かないことが考えられています。

また、両親ともに夜尿症があった場合に子供も夜尿症になる確率が高く、片親に夜尿症があった場合も、通常よりも確率が高くなるという研究もあります。

 

他の病気の可能性

頻度は低いですが、他の病気が潜んでいることも。

  • 発育が遅れている 
    全身の臓器、機能に問題が起きている可能性があります
  • 注意欠如・多動・学習障害がある 
    排尿をコントロールする信号が、脳から十分に出されていない場合があり、多くの場合昼間もおもらしをします。
  • 尿路感染症にかかったことがある 
    尿路に炎症が残っている場合があります。知らない間に膀胱炎を発症し、頻尿により起きる場合もあります。
  • 背骨やおしりの皮膚に異常がある 
    背中やおしりの皮膚がくぼむ、おしりの一部が毛深くなった場合、脊髄に腫瘍ができている可能性があります。
    腫瘍が脊髄の神経を圧迫して脳からの信号を阻害するので、夜尿症や昼間のおもらしを起こします。

 

まとめ~夜尿症は治療で早く解決しましょう

幼児のおねしょは自然現象で徐々に治っていきますが、5歳を過ぎてもおねしょが続く場合は夜尿症。また他の病気が潜んでいるかもしれません。

夜尿症は適切な治療で自然治癒よりも早く解決することが可能です。親子で悩まず医師に相談しましょう。

生活の工夫でも改善しますので、正しい知識を持つことも大切です。

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