健康と日々の徒然~Anのひとりごと

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ひざの痛み軽減に人工関節、手術はどんな時、どんなタイミング?

ひざ関節の軟骨がすり減り痛みが強い場合は、痛みの軽減に人工関節の手術が適しています。手術を検討するのはどんな状態のときなのか、いつごろが良いか、手術後の注意点は、などひざの人工関節の手術に関してお伝えします。

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ひざの仕組みと痛みの原因

ひざの痛みがある人が多いのは、人間の体の中でひざが一番負担のかかる役割を担っているからです。平地を歩くときでも、ひざには体重の2~3倍の力がかかっています。

ひざ関節の骨の接触面は軟骨で覆われており、軟骨と半月板がクッションの役割を果たしています。筋肉も歩行時の衝撃を吸収する働きを持っています。

これらの衝撃吸収機能が低下してくると、ひざの痛みが起こるようになります。加齢や肥満、運動不足が原因となります。

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手術はどんなとき?

軟骨がすり減り痛みが起きても、すぐに人工関節の手術が行われるわけではありません。まず薬・器具・運動などによる保存療法がおこなわれます。

保存療法を行っても症状が改善しないこともあります。

軟骨がすっかりなくなってしまった、痛みが耐えがたいほど強い場合には、保存療法の効果はあまり期待できません。その場合にはひざの痛みを軽減するために、手術が検討されます。

 

保存療法

 

痛みや炎症を抑える作用のある飲み薬、外用薬が処方されます。関節の保護作用を持つヒアルロン酸を関節の中に注射することもあります。

 

装具 

ひざを固定する器具や足底の角度を変える、足底版と言う装具などが使われます。

 

運動 

もっとも重要な治療法です。運動でひざの周りの筋肉を強化する、ストレッチでひざの間上げ伸ばしができる範囲を広げる、などで痛みを和らげる効果が期待できます。

これらの保存療法を組み合わせることで、多くの場合は症状が改善します。ひざの痛みがある場合は、このような治療を数か月から半年ほど行います。

 

手術のタイミング

人工関節は医療用に作られた関節で、耐用年数は一般的に20年ほどです。一度入れた人工関節を生涯にわたり使うことを考えると、手術は60~65歳以上が適しています。実際に手術を受ける人が最も多いのは70歳代です。

あまり高齢になってしまうと、手術自体が難しくなることもあり、手術を受けるタイミングは主治医とよく相談することが大切です。

 

手術の効果

手術は関節を構成する骨を一部削り、そこに人工関節を入れます。骨と骨が当たらなくなるので痛みが改善し、滑らかに動くようになります。

人工関節の手術による治療は、ひどい痛みを取るのに効果的です。ひざはいろいろな症状で痛みが出ますが、特に改善効果が高いのは歩くときの痛み。

ただし手術にはリスクも伴うので、手術を受ける場合は、リスクについての説明もよく効くことが大切です。

 

手術後の注意点

手術で人工関節を入れた後の注意点がいくつかあります。

  • 椅子やベッドを使う様式の生活
  • 適性な体重を維持する
  • 感染症への注意

などです。

感染症に対する注意は、手術後何年たっても必要です。ひざから離れた場所でも傷ができた場合、そこが可能すると細菌が血流で人工関節に運ばれ、そこで増殖して化膿することが有るからです。

ひざに痛みが有ったり腫れたりした場合は、すぐに受診してください。

 

手術後の痛み

手術後の痛みは、通常3か月ほど残りますが、薬や運動療法で改善するので心配することはありません。

歩くときの痛みは比較的早い時期に解消しますがひざを屈伸したときの痛みが解消しない場合も少なくありません。

しかい、リハビリをきちんと受けていれば多くの場合、3か月ほどで痛みは和らいでいくので心配はありません。

 

痛みの種類

手術そのもので起きる痛みもあります。ひざの前側を切開するのでその傷による痛みや、ひざの前側にとおっている比較的太い感覚神経を切ることで、手術前のひざの痛みとは違う痛みが生じます。

手術は通常3週間ほど入院しますが、退院時にはほとんどの患者さんに痛みが残っていて、手術後3か月くらいは幹部に腫れ、熱、焼けるような感じと言った症状が続きます。これらの痛みを軽減するため、最少手術や神経ブロック注射が行われています。

 

最少手術 

切開する長さを短くしたり、周囲の筋肉への影響をなるべく小さくしたりする手術です。

 

神経ブロック注射 

手術直前に行われます。手術で生じる痛みの信号を脳に伝えにくくすることで痛みを抑えます。

 

手術前からの痛み

人工関節を入れて改善するのは基本的に関節の痛みです。それ以外の痛みが手術前からあると、その痛みが残ってしまうこともあります。

 

手術後に新たに起きる痛み

ひざの痛みがあるためあまり歩くことをしない生活を送っていて、ひざ周りの筋肉や腱を使っていません。

手術で歩けるようになると、筋肉や腱を急に使い始めることで大きな負担がかかり、炎症が起きて痛みが生じることが有ります。

姿勢や歩き方が変わることでも、今までとは違う負担がかかるようになり、痛みが出てくることも。

これらの痛みは、通常リハビリを継続することで解消されます。

手術後の痛みはリハビリとして運動療法を行うのが効果的です。

  • ひざ関節の動く範囲を広げるストレッチ
  • ひざの負担を減らすためのひざ周りの筋肉の強化

に取り組みます。太ももの前側にある大腿四頭筋を強化しましょう。

 

薬物療法

手術後3か月、リハビリをしても痛みに悩まされている患者さんもいます。最近の研究では、痛みにとらわれやすい人に痛みが残りやすいことがわかってきました。

また、非常に不安の強い人や、手術に過度の期待を持っている人なども手術後長引く痛みに悩まされやすい。

治療は運動療法によるリハビリが基本ですが、それだけではよくならない人には、次のステップとして薬物療法がおこなわれます。消炎鎮痛薬、解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン)

抗てんかん薬、オピオイド、抗うつ薬などです。

 

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まとめ~人工関節を考えるときは?

人工関節は、ひざの軟骨がすり減って歩くと痛みがある場合などに検討されます。リスクもあるので十分主治医と相談して手術を検討しましょう。手術後の痛みは3か月ほど続くこともあります。

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