「風が拭けば桶屋が儲かる」*同様、歩きやすい靴と介護離職には、立派な関連性があるのをご存知ですか?歩きやすい靴を選ぶと、なぜ介護離職を避けられるのか、その根拠をお伝えしましょう。また、転倒を防ぐ、歩きやすい靴の選び方も参考にしてください。女性にはおしゃれな靴の選び方も。
歩きやすい靴と介護離職の関係
高齢者は脚力の衰えから、ちょっとした段差などでもつまずきやすくなり、踏ん張れると思っても転んだりしがちになります。
高齢者の転倒は寝たきりに繋がる一大事、常に介護が必要な状態になることが多い。
離職して介護をせざるを得ない、深刻な問題も起こります。寝たきりにしないためには、転倒は極力避けたいことです。
足腰の骨と筋力には、もともと体重の何倍もの重さを支えられる、予備能力が備わっているそうです。
足腰の衰えにきづくきっかけが、ちょっとしたことでつまずいたり、踏ん張りが効かなかった体験。転倒を防ぐには、落ちた脚力を補う、安全な靴選びが重要となります。
安全で歩きやすい靴の選び方
転倒しにくい安全で歩きやすい靴の条件4つ
①軽い
②つま先が浮いている
③底が滑りにくい素材と形状
④長さ、幅が足にぴったりあっている
①つまずきを防ぐには、足を高く挙げて歩く必要がありますが、重い靴だと十分足を上げることが難しい。
②つま先が浮いている靴(トウスプリングと呼ばれる)は、少しの段差に足がひっかかることが少ない。
③靴底が革ではなく、ゴム製で凹凸の付いているものがすべりにくい。
購入の際は、両足ともはいて、足にピッタリ合うかどうかを確かめましょう。
「窮屈でないほうが楽だろう」と足幅が合っていないのに、EEEや4Eの巾の広い靴を選ぶ人がいますが、これは厳禁!
幅の広すぎる靴は、足が靴の中で動き、親指が曲がる「外反母趾」や足のウラが痛む「開帳足」の原因となります。
転倒で寝たきり⇒介護状態が悪化
高齢者の転倒は、家族を巻き込んだ一大事になりかねません。それを防ぐためには安全で歩きやすい靴を選ぶことも重要です。
歩きやすい靴をはくと
→つまずいたり、転んだりしなくなる
→転倒して寝たきりの状態を防ぐ
→日常生活に支障が起きるほどの介護状態を避けられる
→デイサービスや外部ケアの利用も可、家族の介護の負担も抑えられる
→離職して介護をする必要がない
→収入は引き続き確保できるので、生活にさほど支障がない
つまり、安全で歩きやすい靴を選ぶことは、回りまわって介護離職を防ぎ、親の介護で生活が一変するリスクが少なくなるというわけ。
こじつけと思われるかもしれませんが、高齢者の転倒を防ぐために、できることはどんなことでもやって損はありません。
高齢者にとっても、転びにくい安定感のある靴で、自分の足で歩けるということは、生活の質を確保し、趣味や友人とのお出かけなどの楽しみ、生きがいを持って明るく元気に過ごせます。
ウオーキング用
定年を迎えてから健康のため、と急にウオーキングを始め、足腰を鍛えようとする人もいますが、この場合はある程度重みがあり、靴底が厚く歩くときに足に負担がかかるウオーキングシューズをオススメします。
痛くないおしゃれな靴
いくら安全で歩きにくい靴でも、機能一点張りの靴はファッション性にかけるので嫌という、元気でおしゃれな女性も多いです。
確かに脚力は確実に衰えていても、足元もおしゃれでいたい。
女性のパンプスはよくない、と考える整形外科の医師もいますが、高齢者だからとパンプスをはいてはいけないわけではありません。問題はヒールの高さと着地面の広さ、履く時間です。
パンプスでは足の前方にかなりの体重がかかりますが、ヒールの高さが3cm程度であれば、前方部分の負担はそれほど出ないことが分かっています。
(裸足では体重の4分の3がかかとにかかる)とは言え、長時間履くのはいけません。
パンプスをはいて、足の痛みが翌日まで残るようなら、避けたほうが良いですが、履いて歩いた時は痛みが有っても、翌日になって痛みが取れるのなら、履いても問題はないと思います。
まとめ~歩きやすい靴は転倒からの介護を防ぐ
親の介護で離職を選択する人も増えていますが、本当は離職したくないのにせざるを得ないケースも増えているのです。
加速する高齢社会では家庭での親の介護は増加の傾向にあります。介護が必要な状況になるのをを出来るだけ遅らせることも、子どもの介護離職を避ける1つの方法と言えます。
寝たきりになり介護状態が悪化する要因となるのが、転倒。転倒をしないように、衰えた脚力を補う安全で歩きやすい靴を選ぶことが、介護離職を避けることに繋がる、というわけです。
安全な歩きやすい靴、筋力を鍛える靴、おしゃれな靴、と状況に応じて履き替えると良いでしょう。
おまけ
ナースシューズははきやすいし、いわゆるサンダルタイプのものは軽いのでオフィスでうち履きにしている女性も多いです。
白以外にもいろいろなカラーがあり、黒いナースシューズなら、オフィスでも違和感はありません。
サンダルタイプのナースシューズは、病院では事務職などが履いていますが、看護師はシューズタイプのナースシューズを指定する病院が増えています。
処置などで針が落ちたり、薬液や汚物などが飛び散ったりするからです。安全を考えると納得です。
風が吹けば桶屋が儲かる
日本語のことわざで、ある事象の発生により、一見すると全く関係がないと思われる場所・物事に影響が及ぶことの喩えである
大風で土ぼこりが立つ
土ぼこりが目に入って、盲人が増える
盲人は三味線を買う(当時の盲人が就ける職に由来)
三味線に使う猫皮が必要になり、ネコが殺される
ネコが減ればネズミが増える
ネズミは桶をかじる
桶の需要が増え桶屋がもうかる
「Anのひとりごと」~今日も1ページ