健康と日々の徒然~Anのひとりごと

心と体の健康を大切にしたい方へ贈るひとりごと

何でもデキる人・看護師の仕事はシステムインテグレーター

もともとは医師のお手伝いから始まった、看護師という仕事は、現在ではシステムインテグレーター的な役割*を、日常的に果たしています。何でもできる看護師の仕事とは?

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看護師に必要とされる役割

看護師の仕事は、本当はとてつもないこと、広範囲で高い能力を発揮していると言うことをもっと自覚して良いのです。

ベースの知識がなければ決して行うことが出来ない、タイムマネジメントから職種間の調整まで、医療現場の中心的な役割を担う業務を、看護師自身気付かずにこなしている。 

看護師の仕事が医療連携を行う上で、重要であり、円滑に医療サービスを提供することに欠かせないことを、看護師自身が自覚する。

そしてより複雑になっていく医療現場の連携をはかることが、これからの看護師に必要とされる役割と言えます。

  

看護師は何でも屋?

看護師の仕事は、あれもこれもで「何でも屋」と捉えられている側面もあります。医師に指示を受けたら、なんでもする、困っていることが有れば、どこへでも行く、といったこと。

それが文字通りにとらえられ、近年は権利意識の強い患者さんも増えている。

「医療従事者は患者さんにサービスを行って当然」であるという意識が強くなりすぎ、中にはトラブルを起こすモンスターペイシェントと呼ばれる患者さんに対応を苦慮することも。

 

モンスターペイシェント

医療の現場とかけ離れた主張をしたり、状況を説明しても、自分が第一、優先させたいという意識が強い患者さんを「モンスターペイシェント」と呼んでいます。

モンスターペイシェントは、暴言や暴力を振るうこともあり、病院も対策を講じるようになりました。

 

看護師が対応することには

  • 外来の診察の順番
  • 病棟患者の配膳の順番
  • 食事の時間や内容を自分の希望通りにと言う要望
  • ナースコールを押して、すぐに看護師が来なかった

などなど、時としてやむをえない事情や、医療上の理由が有ることでもクレームが。 

このような場合は、問題がさらに大きくなる可能性もあるので、一人で対応しようとせずに、上司に報告し、患者さんに反論などしてはいけません。 

自分が悪いのでは、他のスタッフに迷惑をかけてはいけない、なんとか自分で解決しよう、とにかく誤って許してもらおう…

 

病院全体の問題として対応

医療は患者さんの生命が優先の場、例え患者さんであっても、あまりにも自己中心的であったり、理不尽な要求を繰り返すと、医療スタッフも対応できず、他の患者さんの治療にも影響を及ぼします。

クレームや暴言などは、病院全体の問題と捉え、対策を取る必要があります。

  

看護師の仕事はマネジメント業務

医師の指示を正しく理解しながら、全体の調整を行うことができる、あれもこれもが看護師の仕事。しかし、「何でも屋」という表現ではなく、「なんでもデキる人」であり、チーム医療のとても重要なキーパーソンです。

例えば、医師の指示をうけながら、どの状況でどの部署に連絡を取り、それぞれが動きやすいように調整を行いつつ、患者さんを最優先で考えて対応する。 

まさに、一つのプロジェクトを完遂させるためのマネジメント業務です。 

 

日常でこなしている仕事そのものが、実はインテグレーター

医療チームに力のあるメンバーが揃い、個々の専門スキルが高くても、連携がうまく出来なくて、最適な結果を出すことが出来ないことも、少なくありません。 

看護師は、各専門職の調整や連携の核となっている、システムインテグレーターなのですが、自分たちの業務を日常的なものとして捉えていて、その重要性を実感していない傾向にあります。

 

医療はチームで行うもの

医療の世界は、進歩が速い。変化する環境に合わせて、新しい医療技術や最新の薬、製品などを提供しています。 

医療環境はさらに複雑化するので、医療チームがそれぞれの専門知識や技術を、ストレス無く機能させるためには、それぞれを組み合わせ、まとめる必要があります。

個々のスキルが高いだけでは、最適な医療サービスを提供する力を発揮できないことも少なくありません。

  

看護師はキーパーソン

ナースの仕事は間隙手でも、看護師が医療チームのキーパーソンとしての役割を持っていることをお伝えしました。 

看護師は患者さんの情報だけでなく、病院内の多職種*全体の情報を一元管理しています。医師が治療方法を決定したら、関係各部署との調整をはかります。

  • 検査時間の確認
  • 食事内容の変更や中止の連絡
  • 退院時の会計システムについての説明
  • タイムマネジメント(医師の指示が期限内で終えられるか)

など、職種間の連携をはかり、スムーズかつ安全を配慮した最適な医療サービスを提供していきます。 

*患者、医師、薬剤師、栄養士、放射線技師、理学療法士、事務職

 

システムインテグレーター(英: System Integrator、通称:SIer)は、個別のサブシステムを集めて1つにまとめ上げ、それぞれの機能が正しく働くように完成させる「システムインテグレーション」を行なう企業のことである。情報システム(情報技術産業、IT業界)、軍需産業において名乗ることが多い。

出典: Wikipedia

 

看護師の知識量の違いによるリスク

看護師と医師の知識量は教育年限の違いなどから、全く同じではないにもかかわらず、医師の指示を理解し実践しなければいけない。とても難しいことです。 

新薬も次々と増えており、詳細情報を知っている医師と、知らない看護師が一緒に仕事をするのですから、認識の違いから、医師の指示を勘違いしてしまう可能性もありえます。 

認識の違いから起こりうるリスクをカバーするために、学習したり、医師に聞いたりすることが必要です。

 

医師に信頼される看護師

看護師は、一番患者さんと接する機会が多く、豊富な患者情報を得ています。業務を行う上で、わからないことは医師に教えてもらいつつ、患者さんの報告事項や情報提供を的確に伝えることで、医師からの信頼も得られます。 

情報を共有し、お互いの強みを活かすチームをつくり上げることで、患者さんにとって、より良い医療を提供することが大切です。 

 

まとめ~看護師はキーパーソン

看護師は病院では、「なんでもデキる人」という立場にいます。患者さんと医療チームすべての連携のキーパーソン、システムインテグレーターとしての役割を果たしています。 

しかし、看護師自身は、日常の業務としてこなしているので、その重要性に気づいていないこともある。

看護師の仕事が、いかに医療現場に置いて重要なのか、患者さんの療養に欠かせない存在であるのかを、看護師自身が自覚することで、さらに仕事への情熱、キャリアアップへの欲求も増し、優れた医療者として貢献することができると信じています。

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