ストレスは発散させることで解消を目指しますが、「力まず」「避けず」「妄想せず」の3つが大切です。ストレスに負けない自己トレーニング、今回は「力まず」のリラックス方法をご紹介します。
ストレスが招く3つの問題とストレス対処法
ストレスはゴムボールのようなもの。力が加わってボールがへこんだ状態がストレスがたまった状態。
力が加わり続けるとボールは破裂してしまいます。凹みをもとに戻そうとする力がストレス発散の状態です。
ストレスがたまると体、行動、心の3つの面に影響が及びます。ストレスがたまりすぎると病気を引き起こすこともあります。
ストレスのたまりやすさは、人によってかなり差がありますが、必要なトレーニングをすることがストレス対処法になります。
- 体からリラックスする
- 行動パターンを変える
- 心を「今」にむける
ことを目的とします。以下は体からリラックスするための自己トレーニングです。
リラックスした状態を作る
リラックスとは、ストレスがなく、のんびりしている状態ではなく、ストレスに対する抵抗力が高まった状態のことを言い、トレーニングでその状態を作り出せます。
- ストレスのたまった状態⇒借金をしている状態
- リラックスした状態⇒貯金がたまっている状態
リラックスのためのトレーニングを続けることで、貯金が増え、ストレスの原因に対して抵抗力を高めることができます。
ストレスが招く体の面の問題
- 頭痛・肩こり・腰痛
- 胃潰瘍・下痢・便秘
- 高血圧、糖尿病などの生活習慣病
リラックス方法
体からリラックスするためのトレーニングには、
- 筋弛緩法(体の力を抜く)
- 自己統制法(からだを温める)
と言った方法があり、心の緊張もほぐします。
筋弛緩法
- 体の力を抜くことで、心の緊張を軽減する
- 効果が早く現れやすい
簡単でどこでもできるので、試験の前など緊張お感じた時や、落ち着きたい時などに行うと効果的です。肩こりの改善にも役立ちます。
自分でトレーニングしやすい肩でやってみよう
- 椅子に座っても、立っていてもどちらでも良い
- 息を吸いながら両肩を引き上げる
- 息を吐き出しながら一気に両肩をストンと落とす
*力の抜けている時の感じを味わい、覚えておくことが大切。3~4回繰り返す。
ストレスはからだだけでなく、心も緊張させます。筋肉に力を入れ、一気に脱力することで、からだが緩んだ状態をつくりだし、心の緊張も無くなってリラックスした状態になることができます。
医療機関では、全身の部位ごとに力を入れたり抜いたりするリラックス法を指導していますが、肩の筋肉は自分でトレーニングするのに最適です。
自己統制法
ストレスは血管を収縮させるので、血液のめぐりが悪くなり手足の温度が下がります。リラックスすると、血液のめぐりが良くなり、暖かくなります。
リラックスした状態を作り出すために、手足の暖かさを自分でコントロールできるようにして、血液のめぐりを良くする方法です。
最初はうまくいかないこともありますが、続けていると自然と出来るようになります。
手から肩が暖かくなる
体を温めることで深いリラックス効果を得ることができ、長期的な効果も期待できます。
※総合失調症や思いうつ病のある人は、病状が悪化することもあります。必ず担当医に相談してください。
椅子の背に軽く持たれて座り、太ももの上に手のひらを置く。目は軽く閉じる。
1.全身の力を抜く
2.両手のひらに暖かさを感じる
3.両肘から両手の先までに暖かさを感じる
4.両肩から両肘、両手の先までに暖かさを感じる
5.消去作業を行う
- 息を吐き出しながら、親指を中にして手を軽く握る
- 息を吸い込みながら、手を強く開く
- この動作を2~3回繰り返す
- 手を組見手のひらを上に向けて天井に向かって伸びをする
6.一連の動作を5~10分程度繰り返す。
体の緊張が緩んだままだと、ぼんやりしてしまうので、最後は緩んだ状態を消去します。よる寝る前に行うときは、消去作業は行わずにそのまま眠ってしまっても構いません。
各動作の補足
2.「気持ちが落ち着いていて、両手の平が温かい」と頭の中で唱えながら、太ももの暖かさが手に広がるイメージを描く。
3.「気持ちが落ち着いていて、両肘から両手の先までが温かい」と頭の中で唱えながら、肘まで暖かさが広がるのをイメージする。
4.「気持ちが落ち着いていて、両肩から両肘、両手の先までが温かい」と頭の中で唱えながら、肩まで暖かさが広がるのをイメージする。
手を太ももに置くのは、体温を利用することで、手が温まった間隔を得やすくするためです。
脚を温める場合には、例えば足湯に入っていることをイメージしながら、自己統制法を行うと、足全体が温まった間隔が得やすくなります。
ストレスの原因と発散
ストレスの原因は様々です。良い出来事もストレスの原因になることもあります。
大きな出来事はダメージが大きいのですが、何度も繰り返し起こることは多くはありません。
発散は友達と話をする、買い物に行く、お酒を飲む、スポーツをするなどが一般的です。
原因
人生を左右するような大きな出来事は、家族の死、失業、災害などがあります。
結婚、就職、入学など、良い出来事もストレスの原因になることも有り、日常の苛立ち、過労も原因となります。
例えば、隣人とうまくいかない。経済的に余裕が無い、周りの音がうるさいと言った日常の苛立ちは、それぞれのダメージはさほど大きくなくても、度重なることストレスがたまると、大きな影響が生み出されます。
ストレスが招くそのほかの問題
今回は、体の面についてのストレス対処法、リラックス方法をご紹介しましたが、その他にストレスが招く問題は
- 行動の面:衝動買い、食べ過ぎ、飲み過ぎ、怒りっぽい
- 心の面: うつ状態・不安、いらいら・不眠
があります。これらの自己トレーニングは後日ご紹介します。
まとめ~深いリラクセーションを得る
体をリラックスさせ心の緊張もほぐす、深いリラクセーションを得るトレーニングを毎日行うことで、リラックスの貯金を増やすことができ、ストレスへの抵抗力を高めることができます。
「Anのひとりごと」~今日も1ページ