ナースほど誇れる仕事はありません

健康を大切にしたい方へ贈るひとりごと

ナースの1日~心に残る患者さんからの贈り物

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当たり前ですが、病棟は忙しい。ナースの仕事に休みがあるはずもなく、夜は夜勤者が患者さんを守っています。

 

やることは本当にたくさん。一番重要なのは、患者さんが不要な苦痛やトラブルを受けること無く、安全に健康を回復することを助けること。

 

清拭や体位変換といった日常の仕事の中でも、心に残る患者さんから頂く贈り物があります。

 

 

ナースは患者さんをキレイにするのが好き

清拭(せいしき)*は日勤ナースのメイン業務とも言える仕事。ナースそれぞれの主義がある

 

入浴できない人の身体を拭き清めることを清拭と言います。自分で身体を拭ける患者さんには、蒸しタオルをお渡ししますが、そうでない患者さんにはナースがキレイにするお手伝い、清拭をします。

 

それぞれの主義

清拭は、いろいろな方法がありますが、要は全身がキレイになれば良い。毎日きちんと身体を拭くのが好きなナースも居れば、週に、1、2回でも入浴させてあげたい、と思うナースもいます。

 

ナースはみな患者さんをキレイにするのが大好き。それもナースによってこだわりがあるのが面白い。

 

日替わりメニューで全身くまなくキレイに

清拭の合間に、足浴、手浴、陰部洗浄、洗髪などもします。

 

ナースによって、こだわりや主義があるので、何人かのナースが日替わりで関わるうちに、全身くまなくキレイになっていく。

 

例えば私は、男性患者さんの髭剃りが好き、得意です。折りたたみ式の本格的なカミソリを、こまめにかえながらジョリジョリを剃っていくのが、快感♪

 

陰部をピッカピカにする陰部洗浄が好きなナースや、洗髪が得意なナースもいて、患者さんからのご指名を頂くことも(笑)

 

元美容師さん?

洗髪が得意なナースは、美容師さんから転職したのでは、と患者さんから言われるほど上手です。

 

寝たきりの人をストレッチャーに寝かして、シャワーで洗髪します。その手際の良さは惚れ惚れするほど。

 

 

患者さんからの贈り物

 

以前、3ヶ月ほどの闘病で亡くなられた、年配の美容師さんが居ました。

 

洗髪が得意なナースは、たまたまその方の前で、他の患者さんの洗髪をしたことがあり、その時にいろいろなコツを、教えていただいたと話してくれました。

 

彼女は、患者さんの病状が芳しく無くなった時に、ご本人の頭も何度か洗わせていただいたそうです。

 

辛くて息苦しいのに、「もっと指の腹で強くこすったほうがいい」「そこはツボだから押すと気持ちいいの」など、いろいろと教えてくださったのだとか。

 

患者さんから学ぶ

「患者さんの頭を洗うときは、その患者さんのことを、いつも思い出すんです」という彼女の言葉に、皆しんみり。

 

看護の仕事は、患者さんから学ぶことが多いのですが、患者さんの持たれている、技術そのものを学ぶこともあります。

 

患者さん自身も、自分の技術を若い看護師に伝えていく、ということが励みになっていたのだと、思います。

 

 

トシをとったら人間皆一緒

 体位変換も重要な仕事です。寝たきりの患者さんは、2,3時間毎に体位を変えないと、下になっているところに床ずれができ、褥瘡(じょくそう)に。ですから時間を大体決めて、体の向きを反対にします。

 

以前、自分では全く身体を動かせない高齢の男性がいらっしゃいました。この体位変換のたびに、掛け声を一生懸命かけてくださるのです。

 

とってもかわいいかたで、その声を聞きたくて、ナースたちもマメに体位変換をしてしまうほど。身体は全く動かず、言葉も掛け声以外、ほとんど話せません。

 

病棟のアイドルじいちゃん

毎日顔を出す奥様はとても品の良い方で、相応の地位の方だろう、只者ではなさそうだわねえ。と皆で言い合っていましたが、そんなことはどうでもよく、とにかく病棟のアイドル的お年寄りでした。

 

亡くなられて2日ほどたった時に、新聞の訃報欄に彼の名前を見つけました。肩書も書き連ねてあったのですが、アイドルじいちゃんは、びっくりするような身分の方でした。

 

 

患者さんとの人間関係

健康的な時の社会的地位も考慮して、患者さんと関わるのも、人間として敬意を表すという考え方もあります。

 

しかし、このアイドルじいちゃんとの出会いで感じた、トシを取って病気をしたら、貧富の差や地位など関係ない、みんな一緒という考え方もまた、一つの真実として存在するのだと思います。

 

 

 

超忙しいナースの1日、患者さんも結構忙しい

勤務は3交替、2交替と病院によってちがいますが、減税の勤務先は2交替で、4時半前の日勤と、そこから翌朝9時までの夜勤です。

 

夜間外来専門のナイトナースや夜勤アルバイト医師などがいて、夜勤のない働き方も増えています。

 

30分早く出勤

担当患者さんの情報収集と準備のため、勤務時間の30分前には出勤します。患者さんの状態は刻々と変化するので、医師からの指示も変わるからです。

 

日勤業務

午前中

・夜勤からの申し送り*を受ける

・注射、点滴、輸血、処置、検温、吸入、吸引、清拭*、おむつ交換、体位交換、リハビリ・レントゲンへの送迎、血糖値チェックなど

 

入院患者さんも忙しいですね(笑)

 

手術受け持ちの時

・オペオリエンテーション、オペ準備、オペだし、オペ後管理

 

入院受け持ちの時

・アナムネーゼ聴取*、医師指示の検査・点滴・注射の実施

 

・食事配膳・介助、経管栄養*

 

午後

・検温、午前やり残しの処置、その他、入浴介助、シーツ交換、医師回診処置介助など

 

その間にもナースコールに飛び回り、トイレ介助、おむつ交換など。

 

・勤務終了前に温度板*、看護記録の記入、明日の点滴、注射の準備

・リーダーへの申し送り、夜勤への全体申し送り

 

 

点滴は漏れていないか、酸素のラインは折れていないか、褥瘡(じょくそう)*はできていないか、食事は食べたか、尿・便は正常にでているか、バイタルサイン*は安定しているか、精神状態はどうか、主な問題点の現状はどうか

 

処置をしながら、これら報告すべき点を見逃さないように、患者さんの状態を観察しなければ行けません。

 

夜勤

夜勤では、患者さんの急変に、夜勤外来のアルバイト医師に、仮眠中に起こされることもしばしば。普段から患者さんの様子を把握している、ナースがいてこそ、医師も迅速に対処できるのです。

 

 

 まとめ

 ナースの1日は忙しい。日常の業務に加え、ひっきりなしのナースコールにも、患者さんの急変にも対処しなければなりません。

 

時には患者さんから、その方の技術を伝えてもらったり、人間同士としての平場にたった人間関係を考えたり。

 

患者さんとの日常の関わりの中から、ナースはいろいろなことを学んでいくのです。

 

 

*専門用語解説

申し送り: 次の勤務帯へ患者さんの重要情報などを引き継ぐこと

清拭(せいしき): 身体を拭くこと

アナムネーゼ: 患者さんの病歴

経管栄養: 口から栄養を取れない場合の、栄養摂取方法の一つ。胃にくだを用いて栄養剤を注入する

褥瘡(じょくそう): 同じ体制を続けているとおしりや背中が圧迫、摩擦されて皮膚が壊死すること

バイタルサイン: 体温、脈、血圧、呼吸のこと

温度板: 毎日のバイタルと医療行為を記入するグラフ用紙

 

 

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