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体の節々が痛い!疲労や全身の痛みが繰り返したら~線維筋痛症かも

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全身の激しい痛みが繰り返し起こる線維筋痛症も、心身のストレスが背景にあると考えられています。ストレスで痛みを抑える物質を、脳が十分に出せなくなっているためです。他の病気と混同されがちな線維筋痛症の診断、治療についてお伝えします。

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繊維筋痛症とは

 

繊維筋痛症ってどんな病気なんですか。今までの病院では、リウマチとか、シェーグレン症候群とか膠原病だとか、いろいろ言われたけれど、全然治りませんでした。

 

全身の激しい痛みが繰り返し起こる病気です。多くの場合、急に痛みが現れ、何年も続きます。心身のストレスが背景にあると考えられているんですよ。ほかの病気と間違われることが多いので、正しい診断を受ければ治療で症状は改善します。

 

ストレスが原因なんですか。

 

病気や出産などの身体的ストレスで痛みが生じるケースが多いようです。その痛みをさらに強くするのが、人間関係や家族トラブルなどの心理社会的ストレスです。

 

思い当たることがいくつかあります。そうか、ストレスも原因だったんですね。

 

繊維筋痛症は、Cさんのように不眠、疲労感、うつなどの症状を伴うことが多いんです。薬で6割程度は改善します。合わせてストレス対策や運動などを行って改善していきましょう。

 

今までいくつもの医療機関を受診したけれど、体の節々が痛い症状は改善しないCさん。骨が避けるように痛い、だるい、不眠などの症状に悩み、うつの治療で心療内科を受診しました。繊維筋痛症と診断され治療を受けたところ、ようやく少しずつ改善しています。

 

繊維筋痛症の診断と治療

繊維筋痛症の潜在患者は200万人以上と推定されるのですが、実際に診断されている人は約1万人前後に過ぎません。

重症の人だけが受診しているとも考えられますが、他の病気と間違われやすく、正しく診断されていないケースもかなりあると思われます。繊維筋痛症と診断されるまで、平均して4つほどの医療機関を回っている、と言う調査結果もあります。間違われやすいのは

  • 関節リウマチ
  • シェーグレン症候群
  • 多発性筋炎
  • その他の膠原病
  • 整形外科の病気

などです。

症状と原因

繊維筋痛症は、特徴的な痛みが筋肉、腱、関節の周囲、内臓(胃や子宮の周囲)などに現れ、痛みに加えてうつや不眠、激しい疲労感、体中のしびれやこわばりなど多彩な症状を伴います。天候、季節、体調などによっても痛みが変わってきます。

女性に多く、患者さんの中心は、30歳~50歳代です。

痛みの原因

繊維筋痛症は、炎症や体に損傷がないのに痛みを感じるのが特徴です。痛みがあるのは、脳に不調が起きているためと考えられています。

体の痛みの信号は、脳に伝えられることで痛みとして感じられます。痛みの信号が脳に伝えられると、脳は痛みを抑える物質(セロトニン、ノルアドレナリン、ドパミンなど)を出し、痛みが軽く感じられるようになっています。

繊維筋痛症の場合、この仕組みが不調を起こし痛みを感じる物質が十分に出ていません。そのために激しい痛みが起こるのです。

痛みが繰り返されると、脳は痛みに対して過敏になり、普通なら耐えられる痛みも激しい痛みとして感じてしまいます。

ストレスが痛みにかかわっている

多くの場合、痛みの原因の背景には、心身のストレスがあると考えられています。

身体的ストレス: けが、病気、過労、手術、出産など

心理社会的ストレス: 人間関係、仕事、家族問題、生活上のトラブル

などです。

診断

診断にはアメリカのリウマチ学会が作成した診断基準が使われています。全身の圧痛点などを調べ、識別のための血液検査や画像検査も行い、総合的に判断します。

発症 激しい全身の痛み
疲労感など痛みに伴う症状
識別 似ている病気
・関節リウマチ
・シェーグレン症候群
・多発性筋炎
・その他の抗原病
・整形外科の病気
診断 2010年の新基準*と合わせて診断
□ 損傷や炎症などの病変が無いのに痛む
□ 身体の広い範囲に痛みが3か月以上持続
□ からだの18箇所(圧痛点)を押し、11箇所以上痛い
□ 疲労感など痛みに伴う様々な症状がある
*アメリカリウマチ学会 線維筋痛症備診断基準2010

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全身にある18箇所の圧痛点を押して調べます。上記のような診断基準と、他の病気との鑑別診断の結果から、総合的に判断します。

 

治療

薬を使った治療と薬以外の治療法に分かれます。

薬物療法: 症状をコントロールすることを目指す

  • 神経背疼痛緩和薬(プレガバリン)
  • 抗うつ薬(デュロキセチンなど)
  • 抗痙攣薬
  • 特殊な鎮痛薬
  • 漢方薬

などが使われますが、痛みが改善されるのは約6割です。改善しない痛みもあります。残りの4割に対処するためにも、薬以外の治療を合わせて行う必要があります。

薬以外の治療

重要なのはストレス対策です。

  • 十分に休養を取り筋肉への負担も避ける
  • 有酸素運動
  • 行動パターンの見直し
  • 完璧を目指したり、1つのことに集中しすぎない
  • 理学的治療(体を温める、筋肉をほぐすなど)
  • 病気と前向きに付き合う

 

否定的な感情は痛みを悪化させやすいので、前向きな気持ちで病気に向き合うことが大切。痛みがあっても、重大な身体障害を起こすことはありません。

楽しんで運動をすることが、とても効果を得やすいストレス対処法です。身体の調子に合わせて楽しみながら続けましょう。

 

まとめ

他の病気と間違われやすく、正しい診断を受けにくい繊維筋痛症ですが、リウマチ科、心療内科などの専門医で、診断、治療する医師も増えています。体の節々が痛い、激しい痛みが長く続いている場合、ホームページなどで専門医を確認して診断を受けるようにしましょう。

線維筋痛症でなくても、体の痛みはあちこちに出るものです。頭痛や歯痛、腰痛、胃痛、腹痛、痔の痛み。とありとあらゆる体のパーツが痛みを感じます。

痛みがいつまでも続いたり、今までにない変化など気になる場合は、早めに医師の診断を受けることをおすすめします。

 

年に一度は人間ドック

特に痛みが強いわけではないけれど…身体の不調や血圧など気になる時は、気づかないうちにかかっているかもしれない病気の早期発見、早期治療や、健康の維持・増進に役立つのが人間ドック。

健保組合の補助を利用した受診も可能です。できれば年に一度の人間ドックで自分の健康状態を確認することをおすすめします。

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