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効果・効能~健康情報発信の難しさ医療系サイトの相次ぐ閉鎖に思うこと

最近の医療系サイトの相次ぐ閉鎖や非公開、誰もが健康情報を求めていると言っても良い状況と、個人で健康情報を発信する難しさ、今後の方向性など、あれこれ考えて頭の中がぐるぐる。メモです。

効果・効能~健康情報発信の難しさ医療系サイトの相次ぐ閉鎖

健康情報発信の難しさ

健康に関する情報は非常にデリケートであり、情報発信は難しいものがあります。

医薬品の効果、効能など、長年に渡る実証データが有る場合は、その効果、効能などの信頼性は高いですが、それでも誰にでも当てはまるわけではないし、中には副作用が強くでたりすることもあります。

医師の判断にも経験値などによる差も無いとはいえませんし、患者さんの体調や環境の変化などでも治療の効果に影響があることは少なくありません。

また、医療や健康情報は日々変化しており、新しい治療法や薬など記事を投稿した時点とは事情が変わる可能性もあるし、同じ病気で同じ症状であっても医師の専門や立場によって見解が別れる可能性もあります。

「おばあちゃんの知恵」的なお役立ち情報から、最新医療の話題などインターネットで簡単に情報を得られる時代になりました。

半面、間違った情報を鵜呑みにして健康被害を受ける危険もありますし、表現の仕方により受け取り方の違いが起こったりすることも少なからずあります。

 

情報をいかにうまく利用できるか

健康情報発信の難しさ

情報を得ること、知識を得ることは大切なことです。しかし、医師でも判断に迷う場合はある。信頼できる情報であっても必ずしも一人ひとりの状況にあっているとは言えません。

情報の信頼性を判断する力が、これからますます必要となってくるだけでなく、自分にはどうなのかについても考える必要もあります。

臨床試験を重ね効果、効能が認められた医薬品にしても、誰にでも有効なわけではありません。今までは効いていた薬が効かなくなる、量が増えるといったことはよくあることです。

まして健康食品では、機能性を表示することを認められた機能性表示食品であっても、その機能が誰にでも当てはまるわけではない事を、十分納得した上で利用する必要があります。

 

最も身近な健康食品は?

東京都は毎年健康食品を実際に購入し調査*を行っていますが、不適正な表示・広告が多く、2016年度は購入した125品中84品が該当し、販売中止と自主回収を指示した商品が2品あったと報告されています。

違反もしくは違反の疑いで最も多いのが医薬品医療機器等法(薬器法:旧薬事法)についてで、効果効能をうたっているもの。

例えば

「生活習慣病予防」「アトピーの痒みの鎮静作用」

といった病名を上げて予防や効果をうたうことは医薬品にしか認められていませんし、

  • 「○○の低下を防ぐ効果があると言われている」
  • 「○○することが期待できる」
  • 「ついた脂肪を燃焼させる」

と言った事例は景品表示法上表示の合理的な根拠がなく、誤認される表示とされています。

 参考:

* 健康食品の不適正な表示・広告にご注意! 平成28年度健康食品試買調査結果
  報道発表資料 2017年3月28日 福祉保健局、生活文化局
「健康食品ナビ」東京都保険局
食品安全委員会 食の安全を確保する 内閣府

知りたい情報はどこ?

健康情報を専門家の監修を受け、看護師としてわかりやすく解説していたブログが、健康に関する記事を取り下げ、今後も取り上げないという判断をしたことを表明しました。

ファンもかなりいるブログですが、今後は看護師の仕事に特化したブログにするそうです。

最近の医療系サイトをめぐる様々な問題や、今後の運営を考えた上での決定とのこと。

企業が運営しているサイトは情報量や関わる人たち(監修者や編集者など)も多く、世間からの注目度、社会への影響力も高い。運営により慎重になるのも自然なことでしょう。

伝え方の難しさもあります。意図した意味とは違って伝わってしまうこともあります。さらに問題のない言い方ばかりでは、本当に知りたい情報に行き着かなくなるケースも起こるでしょう。

 

当ブログのコンセプト

当ブログでも多くの健康情報を投稿してきました。予防、改善、治療などに関しては一般論としてのご紹介であり、あることを断言するような表現はしないよう注意しています。

しかし、投稿した時点とは状況が変わっていることもあるでしょうし、表現がわかりづらい、誤解を招きやすい場合もあると思います。さて、それをどうするか。

例えばある情報をお伝えするにも、医薬品医療機器等法(薬器法:旧薬事法)や景品表示法などに抵触しない表現をしなければいけません.

しかし、そうすると今度は知りたい方にとっては、効果、効能に当たる表現は見当たらず、良いのか悪いのか、なんだかよくわからない。調べても答えが見つからない、と言う状況がうまれる可能性も多くなります。

情報を発信する側も、受け取る側、調べる側にとってもなんとも使いにくいと言えそうです。

 

メディアの健康情報発信

メディアの健康情報

テレビも健康情報を発信する番組はバラエティー形式のもの、医師が参加しているものなど、花盛りですね。それだけ多くの人が健康に感心を持っている、と言ってもよいのでしょう。

しかし、医師の発言であっても、効果や効能に関連することは、何らかの状況や条件があったときに限定しての対処法などのアドバイスであることも多い。

気を付けなければいけないのは、根拠のある正しい情報であったとしても、それが誰にでも当てはまるわけではない一般論であることを忘れないことです。あなたには何の影響もなかったり、逆の影響がある場合も考えられるのです。

雑誌も様々な健康情報を取り上げていますが、記事に書かれていることをそのまま自分に当てはめてしまうことも危険です。

雑誌でも、飲んではいけない薬とか、医者は飲まない薬、などなど特集が組まれています。その記事を読み

  • 飲んではいけないと指摘されている薬が、自分が処方されているものだったため医師との信頼関係が崩れて、本当は飲まなくてはいけない薬を止めてしまったために、病状が悪化してしまった。
  • 逆に今まで止めさせようとしても必要だからと不要な薬を飲み続けていた患者さんに、飲むのをやめさせることができて、治療の効果が得やすくなった。

というようなことも起こっています。

一つの情報で状況などにより真逆の結果が出ることもある、ということですね。

 

問題となった医療系キュレーションサイト

「肩こりの原因、幽霊のことも?」が発端となり、キュレーションサイトの信憑性が疑われ大騒動となったのは昨年。

健康情報の発信と言うのが本来の役割のはずですが、それとは違う役割をさせてしまっていたことが問題となり、サイトが相次いで閉鎖されました。つい最近も美容整形情報サイト「NICOLY:)」(ニコリー)が医師から間違い多数の指摘を受け、全記事を6月10日に非公開となりました。

医師の監修を受けているとうたう美容整形情報サイト「NICOLY:)」(ニコリー)の記事に「誤りが多数ある」と、医師が指摘していた問題で、運営元のニコリーは6月10日、全記事を非公開にした。記事内容の再確認や再監修などを行った上で、順次、再公開するという。

ニコリーは、ベンチャー企業のニコリーが運営する美容整形情報サイト。「医師が教える美容整形のコンプレックス解決・応援サイト」をうたい、美容整形に関する記事を多数公開していた。出典:ITmedia NEWAS 2017.6.12

 「医師の監修」といっても、間違いの指摘が多くなればそもそも監修する医師が辞退する可能性も増えてきます。かと言って専門性のあるサイトばかりでは一般の人にはわかりづらい。

病院に行くまでのことはないけれど、健康維持に役立つ

読んだことがきっかけで医療機関を受診し、病気の早期発見、予防に繋がった

と言うようなわかりやすい情報は必要だと思います。

その上で、利用の仕方にも注意が必要。正しい情報であっても、それが誰にでも当てはまるわけではないことを忘れずに、自分に取ってはどうなのかを考える。

そして、わからないこと不安なことが有れば必ず医師の判断を仰ぐことが重要です。

 

閉鎖または非公開となった主なキュレーションサイト

  • ディー・エヌ・エー(DeNA)「WELQ」「MERY」「iemo」など
  • サイバーエージェント「Spotlight(スポットライト)」
  • Yahoo!「TRILL(トリル)」
  • リクルートホールディングス「ギャザリー」
  • 美容整形情報サイト「NICOLY:)」(ニコリー)

 

まとめ

医療系サイトの相次ぐ閉鎖、非公開。健康情報発信の難しさをひしひしと感じています。

当ブログでも、今まで様々な健康情報をお伝えしてきました。最新情報のチェックなど可能な調査はしていますが、個人のブログでは「医師の監修」を受けることは非常に困難です。

今後どのようにしていけばよいのか、正直悩んでいますが、とりあえず今までのような形で不定期更新を続けてみます。

情報を見る目、自分に取って何が必要なのかを把握すること、また、有益な情報を選ぶ目を持つことも、今後ますます重要な課題であると思います。

 

商品やサービスの紹介について

商品やサービスの紹介について

当ブログでは健康食品などについてもご紹介していますが、実際に利用したものであっても、あくまでも個人の感想です。

テレビや折込チラシなどで宣伝された商品に興味を持ち、試してみる。日常的な購買活動と言えます。実際の商品や広告を見なければ商品自体を知ることもありません。

当ブログの広告はメリットだけを強調したり、売り込み主体となってしまうことのないよう十分注意して「こんな商品もありますよ」というスタンスでのご紹介をしていきます。

商品やサービスを選ぶ際の選択肢の一つとして、ご利用していただければと思っております。

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