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ナースダイアリー・超忙しい看護師のひとりごと

手の震えが止まらない、歩き方が変わった…パーキンソン病症状と診断

手の震えが止まらない、うまく歩けないなどの障害が現れるのがパーキンソン病は、早期に発見し適切な治療を行うことで、10~15年は自立した生活を送ることが可能です。早期発見のポイントとパーキンソン病の症状、診断についてお伝えします。

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パーキンソン病の早期発見のポイントと主な症状

極度の緊張で手の震えが止まらない、と悩む人も多いですが、動作が遅くなったりバランスが保てなないなどの症状がある場合、脳の神経細胞に異常が起こるパーキンソン病の疑いがあります。パーキンソン病の主な症状は4つ、また病気の重症度は5段階あり、最も重症の5度では車いすなどが必要です。

かつては「寝たきりになる病気」と言われていましたが、現在は適切な治療を行うことで、健康な人とあまり変わらない生活を送ることも可能となっています。

 

早期発見するポイント

最初に現れることが多い手足の震えを見逃さないことが大切です。40才以上で手の震えが止まらない、歩き方が変わったと周りに言われたり、理由もなく歩幅が小さくなったり、足を引きずる場合は要注意です。

こうした症状に気づいたり、周りから指摘されたら神経内科を受診してください。現在は、前触れとなる症状だけではパーキンソン病の診断は不可能で、運動の症状の改善も困難ですが、今後は研究が進み発症予防や、より早期に治療の道が開けると期待されています。将来的にips細胞の利用も期待されています。

SPECT(画像検査)

神経内科では、問診で詳しい話を聞き、体の動きやバランスなどを細かく調べます。パーキンソン病が疑われた場合は、SPECT(単一光子放出コンピュータ断層撮影)などの画像検査が行われます。

SPECT 
微量の放射性物質を注射し、脳を輪切り状に撮影します。放射性物質は黒質のドパミン神経に取り込まれるので、ドパミンが減少しているかどうかがわかります。2014年から保険適用になり、以前より確実に診断できるようになってきています。

心筋(心臓の筋肉)の働きが低下しやすくなるので、SPECTで他の放射性物質を注射して心筋を撮影し、交感神経の変化を調べる場合もあります。この検査は従来から行われており、進行しているほど変化が出やすくなります。

その他、CT(コンピュータ断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像法)などが行われることもあります。

便秘や睡眠障害などもあったら積極的に受診

最近の研究で、運動の障害より先に、便秘、嗅覚低下、うつ、レム睡眠行動症などが良く前触れとして現れることがわかってきました。手の震えがあり、かつ、これらの症状が思い当たる場合は、より積極的に受診し診断をあおぐことをおすすめします。

 

主な4つの症状とその他の症状

パーキンソン病は、運動の障害が主な症状です。特に病気の初期から現れるのは、手足の震えです。片側から発症し、徐々に両側に広がります。また、運動以外の症状も多くあります。

  • 手足が震える
  • 動作が遅くなる
  • 筋肉が硬くなる
  • バランスが保てない

などが代表的な症状です。

主な症状

手足の震え

パーキンソン病の最も初期から現れるのが、手足の震え。コップを持つなどの動作をするときにはあまり震えません。また、手や指の細かい動作がスムーズにできなくなります。

動作が遅くなる

歩幅が小さくなる、歩くのが遅くなる、歩くときにつま先が上がらなくなる、足を引きずるようになる、手足の振りが小さくなるなどの症状が現れ、顔に表情が無くなったり、声が小さくなることもあります。

筋肉が硬くなる

筋肉の緊張が高まるため、筋肉が硬くなります。自分では気づきにくく、診察の時に力を抜いた状態で手首や肘などの関節を動かすと、歯車が噛み合う時のようなカクカクする抵抗を感じます。

バランスが保てなくなる

発病して数年たつと、体のバランスが保てなくなります。診察して確かめるとわかります。

このような運動障害に加え、パーキンソン病は足腰の痛みや疲労もよく起こります。

その他の症状

 ●便秘  ●排尿障害
 ●嗅覚低下  ●起立性低血圧 (たちくらみ)
 ●不安・うつ  ●認知機能障害 
 ●睡眠障害
 (レム睡眠行動異常症など)
 ●嚥下障害

などが起こることもあります。自律神経や心の動きに関わる神経に、病気の影響が及ぶために起こると考えられます。手の震えが止まらない、さらにこれらの症状に思い当たる場合は、医療機関で診断を受けることをおすすめします。

レム睡眠行動異常性 

夢に合わせて体が動いてしまう睡眠障害です。睡眠中に大声を足したり、そばいる人を叩いたり、蹴ったりすることがあります。

認知機能障害 

買い物や料理など、物事の段取りをするのが遅くなります。 幻覚などが現れる、レビー小体型認知症などが起こることもあります。

手の震えが止まらない他の原因

緊張で手が震えることも少なくありませんが、仕事上で長時間のPC作業がある、IT関連企業などのシステム開発や成果主義の仕事に従事している、等最近テクノストレス症候群によるパソコン病も増えています。これらの一部の人が頚の筋肉の異常(頸筋性)から自律神経失調症になり、うつ症状を招く傾向、新型うつ病(軽症うつ)があります。

手の震えが止まらないのは、おそらくストレスによるもので、脳の疲労や心身のストレスを回避するため、ブドウ糖などの糖分を必要としているサイン、本能から来る防御本能と考えられます。飲酒量が過剰になったり、たばこの本数が増えたり依存傾向となることも少なくありません。

手の震え以外の症状が現れない場合は、パーキンソン病ではなく他の病気が隠れているケースも考えられますので、手の震えが止まらず、仕事や日常生活に支障がある場合は医療機関を受診し、診断に応じた適切な治療を受けてください。

進行は5段階

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パーキンソン病の症状は徐々に進行し、5段階あります。

1度 片側に症状が現れる

 ↓

2度 両側に症状が現れる

 ↓

3度 バランスが保てない

 ↓

4度 介助が必要

 ↓

5度 車いすなどが必要

何年もかけてゆっくり進行するので、その間、適切な治療を受けていれば、症状はかなり抑えられ、発症後も自立した生活を送ることが可能です。

 

パーキンソン病が起こる原因

パーキンソン病は加齢などにより、脳の神経細胞が信号のやり取りに必要とする、神経伝達物資の一種であるドパミンが減少することで起こります。

体を動かそうとするときには、脳の大脳皮質から全身の筋肉に、運動の指令が伝えられます。その司令の調節に欠かせないのがドパミンです。ドパミンは脳の奥にある黒質という場所の神経細胞で作られ、別の神経細胞に送られて、運動の指令を調節し体の動きをスムーズにする働きがあります。

パーキンソン病では、黒質の神経細胞が減少するので、ドパミンの量が減るため、運動の指令をうまく調節できなくなり、運動の障害が現れ、体がスムーズに動かなくなります。

大きく影響するのが加齢

黒質の新掲載法が減る原因はよくわかっていませんが、加齢に伴い黒質に異質なたんぱく質がたまり、神経細胞が障がいされるためではないか、と指摘されています。そのため、高齢者にパーキンソン病が発症しやすいと考えられています。

40才以下の人に発症する場合は、遺伝が強く関与しています。高齢で発症するより進行は遅く、認知症になりにくいのが特徴。子供に必ず遺伝するわけではありませんが、心配な場合は神経内科で相談すると良いでしょう。

 

まとめ

パーキンソン病は早期に発見し、適切な治療を行えば、健康ん人とあまり変わらない生活を送ることが可能です。薬を用いた治療が運動の症状には効きます。その他ips細胞によるパーキンソン病の治療も研究されています。治療については、次回でお伝えする予定です。

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