初めての子育て、新米パパ・ママは赤ちゃんの発熱でオロオロしがちです。新米パパ・ママのために、赤ちゃんの発熱の対処、注意すべき発熱、子供が熱のある時の生活上の注意点などをまとめました。
体の危険信号、赤ちゃん、子供の発熱の対処
発熱は人間が持つ防衛反応。赤ちゃんや子供の発熱の対処は、何度か経験し医師とのやり取りなどから学習して、ある程度の判断ができるようになるものです。
特に周りに相談できる人もなく、パパも仕事で忙しいママは、ちょっとしたことでもどうしたら良いかわからず、一人で困り果て、適切な対処ができないことも少なくありません。
発熱は体の危険信号、熱を下げることよりも、原因を突き止めて、病原体と戦う能力を高めることが大切です。
発熱の役割を知ることで、むやみに心配しなくてもよい発熱、すぐに受診したほうが良い発熱などについて判断し、対処できるようにしましょう。
原因を突き止めることが大事
発熱は体に侵入したウイルスや細菌などの病原体から自分を守る、自然の防衛反応(免疫)が働いて起こります。
むやみに熱を下げない
発熱は体を守るために必要なもので、病原体の侵入を教えてくれるサインでもあります。
解熱剤を使って熱を下げると、免疫機能を低下させ、かえって悪い結果を招くこともあります。熱を下げるより、むしろ発熱の原因を突き止めることが先決です。
解熱剤を用いたほうが良い場合
発熱したときに、解熱用の内服薬や座薬を用いたほうが良い場合もあります。
- 40℃以上の熱
水分や睡眠を十分とれるようであれば、38~39℃までなら必ずしも解熱剤を使う必要はありません。 - 38℃以上の熱が3日以上続く
熱により体力を消耗するため、熱をさげて水分や食物摂取を促して、体力を取り戻す必要があります。 - 一日の水分摂取量が極端に減る
水分が不足すると脱水症状になるだけでなく、感染防衛反応も鈍ります。熱のために水を飲む気力が著しくないようなら、何℃の熱であっても、一時熱を下げ、水分を補給します。 - 心疾患のある子供の発熱
発熱で心臓の拍動が早まり胃、心臓の負担が増大します。心臓など循環器の病気がある子供は、熱に耐えられなくなる可能性があるので、解熱を考えます。 - 熱性けいれんを繰り返し起こす場合
発熱したらすぐにけいれんの予防をすることも必要です。かかりつけ医によく相談しましょう。
こんな発熱はすぐ受診!
普通の発熱は、体が病原体と戦い自然に治ることが多く心配のないものです。
しかし以下のような場合は、すぐにかかりつけの医師を受診して原因を突き止め、必要に応じて解熱などの処置をしてもらうことをお勧めします。
乳児(生後3ヶ月まで)の発熱
赤ちゃんは生後しばらくの間、母親から受け継いだ免疫能力で、ある程度病原体から体を防衛しています。
しかし、自身の免疫能力はまだ十分に発達していないので、自力で病原体と戦う力はほとんどありません。
赤ちゃんに発熱を伴う病気が起こると、重症になる可能性があるので、特に注意が必要です。
40℃以上の高熱がある場合</hp
多くの病原体に対し、体の防衛能力が最大限に発揮される体温は39℃程度です。40℃以上の高熱になると、
- 体内のたんぱく質が変性する
- 食欲の低下で防衛反応に必要な水分やエネルギー摂取がへる
などのデメリットの方が強くなり、かえって防衛能力が低下してしまいます。気力の衰えや関節の痛みなどの症状も強まります。
再発熱した時
一度下がった熱が、また高くなるような場合は、合併症の疑いがあります。例えば風邪から肺炎や気管支炎を引き起こしていることも考えられるので、注意が必要です。
長く続く発熱
3日以上高熱が続くと、食欲の減退などで体力を消耗します。微熱でも1~2週間続くようであれば受診してください。まれに白血病や膠原病などの病気がある場合もあります。
熱は下がったのに元気がない
平熱に戻っても体調が元に戻らない、元気がないなどの時は、合併症や脱水症状が起こっている可能性があります。
発熱した時の生活上の注意点6つ
- 十分な水分補給
- 休養・睡眠
- 発汗時には、服を着替えさせる
- 発熱の直納応じ、厚着、薄着を使い分ける
- 体を清潔に保ち、汗も、湿疹を防ぐ
- 室温・湿度:暑い時は下げ、寒い時は上げる
水分補給
子供は~あの水分代謝が速く、赤ちゃんでは毎日体内の水分の6割が入れ替わっています。
熱があると発汗のため、普段以上に体から水分が失われるので、それを補う水分摂取が少ないと、脱水症状を起こします。
子供が発熱したら、水分を十分に摂取しているかどうかをよく観察し、積極的に水分を与えてください。
休養・睡眠
子供は発熱でかなりのエネルギーを消耗しています。親の方から運動させるようなことは避け、体力の消耗を防いでください。
厚着・薄着を使い分ける
熱が上昇しているときは、寒気が起こるので一枚多く着せるようにします。熱が下がりかけているときは、汗をかきますので、少し薄着にしましょう。
室温・湿度・喚起
着るものと同様、熱の上昇期は室温と高めに、下降期は下げて喚起もよくし、発汗を促すようにします。
あせも・湿疹の悪化を防ぐ
高熱が長引き、何日も入浴しないでいると、あせもや湿疹ができることが有ります。タオルで体をふく、必要なら入浴で清潔を保つことも大切。
発熱のパターンと症状
一般的な発熱の場合、人間にはもともと防衛力があるので、多くの場合は自然に治っていきますが、治る過程には以下のような一定のパターンと症状があります。
熱が上がる→高熱が続く→熱が下がる
このようにして体は病原体に勝ち、健康体に戻っていきます。
しかし、病原体の力が強かったり、体の免疫機能が低下していると、いったん収まった病原体との戦いが再び始まり、以上のパターンを繰り返すこともあります。
熱が上がる時期
病原体が体内に侵入し増殖すると、脳にある温熱中枢(体温を調節する働きをする中枢)は、病原体から体を守る免疫機能の働きを高めるため、体温を高めに設定します。
設定された体温の水準より、実際の体温がまだ低いので、寒気を感じたり、熱を下げるための筋肉運動をするので、身震いが起きたりします。
また、熱が逃げないように血管が収縮するので、顔が青白くなります。
高熱期
熱が上がり始めてから数時間で、体温は脳が設定した温度まで上昇します。
多くの病原体に対しては、体温が39℃台の時が最も防衛反応が強くなるといわれています。
熱が下がる時期
病原体との戦いが終わると、脳は設定温度を平熱に下げます。
熱を外に放出するために、血管が開いて体がほてったり、汗をかくなどの症状が現れます。
まとめ~赤ちゃんの発熱の対処は相談、経験
赤ちゃんや子供の発熱に、神経質になりすぎるのも問題ですが、いつもの発熱と様子が違っていたり、不安があるようなら、医師に相談し適切な治療をしてもらいましょう。
経験による学習のためにも必要なのが、かかりつけ医です。
気軽に相談にのってくれる、子供の健康状態や親の性格、家庭状況といった個人的な情報を知っている医師なら、病気に対する助言もより適切になります。
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