健康と日々の徒然~Anのひとりごと

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求人票の意外とわからない9つの疑問~看護師転職求人票の読み方

転職先を自分で探している看護師さんに、意外と知らないことばかりの求人票の読み方をレクチャー。人材紹介会社を利用する場合は、担当者がきちんと説明や、交渉をしてくれますが、自分で探す場合は知らないと損をする言葉もあるので、注意が必要です。

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その給与、本当にもらえるの? 

自分で探す自信が無い、より多くの情報が欲しい、給与・待遇などの交渉が苦手。そんな方は人材紹介会社を活用しましょう。「看護のお仕事」は転職希望地の担当者が親身に相談に乗ってあなたの転職を応援します。

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求人票はパッと見ただけではどこも同じように見えます。提示されている給与額に釣られて入職し、「こんなはずではなかった」ということにならないように、求人票の基本項目、意外とわからない疑問を見てみましょう。

 

意外とわからない9つの疑問

求人票をじっくり見てみると、なんだか曖昧な表現に気づいたのでは無いでしょうか。曖昧な表現が、本当は何を意味しているのか、解説します。

 

1.記載の給与額は絶対貰える額?

求人票に「25万以上」と書かれていて実際に支払われた額が25万以下(額面で)の場合は不当表示に当たります。

しかし、募集の条件に有った人なら、という意味なので、募集された勤務条件では働けない(短時間勤務、非常勤など)、応募条件と異なる(正看護師、准看護師、看護大卒、専門学校卒、など)場合には表示額よりも低くなります。

「◯円以上」とある場合は、どのくらいの幅があるのかは聞いてみなければわかりません。

面接の段階で確認し、きちんと説明を受けた上で返事をするようにしないと、トラブルのもとになります。

 

2.看護師以外の経験の考慮

「既卒者は経験考慮します」等表現をよく見かけます。

病院から病院に転職する場合はわかりやすいのですが、例えば、診療所から病院、一般企業から病院、と言った病院以外の社会人経験は、給与に上乗せされるのでしょうか。

これは一概には言えませんが、一般企業での経験に関しては、考慮しないところが多いと思われます。

中には「看護師は専門職であるがゆえに視野が狭くなりがち、病院以外での経験はプラスなので、基本給でも考慮します」という採用担当者もいますが、「看護師としての経験年数」「急性期病院勤務者優遇」を考慮する、というところが一般的です。

 

3.週休2日制の不思議

よくあるトラブルが、週休に関するもの。週休2日と言われたら、「毎週2日休み」、と思いがちですが、そうではないのです。毎週必ず2日間休みがあるのは「完全週休2日制」のことです。

 

週休2日制 

月に1回以上必ず週2日の休みがある(残りの週は休みが1日だけ)

 

完全週休2日制 

毎週2日間必ず休みがある

 

隔週休2日制 

1週おきに2日間の休みがあり、残りの週は1日の休み

 

4週8日 

4週間で8日の休み(毎週2日休みがあるわけではない。1日の時も有れば3日の時もある変形休日制)

「週休2日制」は「完全週休2日制」や「4週8休」よりも勤務日数が多いわけですから、給与が高いのは当たり前です。

転職を決めてから失敗したと思わないように、完全週休2日なのかただの週休2日なのかなど、きちんと確認することが大切です。

 

4.有給休暇と特別休暇の違い

有給休暇 

1年間勤続して勤務し(初年度は半年)、すべての勤務日数の8割以上出勤すると法律上、与えられる休日のこと。休んでも給与が減ることはありません。 

正社員なら初年度は10日と法律上決まっています。 上限はありますが、年々増えていきます。

転職すると、継続勤務が条件なのでリセットされ、10日から始まることになりますが、施設によっては、転職前位の勤続期間を通算して貰える場合もあるので、確認してみましょう。

 

特別休暇 

有給休暇とは別に、雇用者側が独自で設けている休暇制度のこと。年末年始、リフレッシュ休暇など名目は様々です。ただし、特別休暇を有給にするか無休にするかは雇用者側の自由です。 

「特別有給休暇」と記載があれば有給ですが、特に記載がない場合は、無休の場合が多いので特別休暇を利用すると、その月の給料は減ります。

 

5.有給休暇の記載がない

有給休暇は法律(労働基準法)で決められている休みなので、取れないことはありません。

しかし、「取りにくい」職場、取得率の低い職場もあります。実際にどうなのかは、働いている人にしかわかりません。

 

6.福利厚生

福利厚生が充実している組織は魅力がありますが、組織の規模によって異なるのも事実。

寮や保育室などは小規模の医療機関ではなかなか持つことは難しいですが、その代わり住宅手当が有ったり、保育園利用料の補助が有ったりするところも多くあります。

ママさん看護師にとっては、重要なポイントですが、「転職先に何を求めるのか」という自分にとっての優先順位を考えることも大切です。

 

7.手当の充実度

◯◯手当、と手当がたくさんあったら、いい病院だと思いますよね。確かに手取りは多くなるし、モチベーションアップにも繋がります。しかし、注意すべきなのは、基本給。賞与や昇給、退職金の計算のベースとなるものです。

  • 手当はそんなに無いけれど基本給が高い
  • 基本給は少し低いけれど手当が充実

同じ額面でも、基本給が高いほうがトータルで見て有利なことが多いです。

 

8.交通費支給

交通費が必ず全額支給されるのは「交通費全給」「全額支給」などと記載されている場合です。

「通勤交通費支給」では、全額支給されるとは限りません。「1か月2万円まで」と上限を儲けていたり、「一律2万円」と実際の交通費とは関係なく設定している場合もあります。

全額支給でも、あまりの遠くからだと敬遠されがちです。引っ越す、寮に移るなど相談してみましょう。長い通勤時間は、自分も負担になります。

 

9.良く求人を見る病院は離職率が高い?

しょっちゅう看護師紹介会社や求人誌に求人を出している病院は、「離職率が高いのでは」と思いがちですね。

実際は看護師の採用には困っていません、という病院はごくごく一部なのです。どこも深刻な看護師不足を抱えています。

どこの病院のホームページを見ても看護師募集の案内はあるし、病院の建物に看護師募集の看板などを立てているところもあります。

求人広告をよく出す⇒離職率が高い(人が辞めやすい)とは限りません。

とは言え気にンル場合は、友達などの人脈を使って聞いてみる、実際に行って確かめてみるなどしても良いですね。

看護学校時代の仲間や先生、親しい先輩などに聞いてみても良いでしょう。

 

求人票の基本項目

求人票はどこの医療機関でもそれほど変わりはありません。しかし、細かい表現の違いで、実際は大きく違っている ケースもあります。

実際にもらえる給与が想像より少なかったり、週休2日のはずがそうでなかったり。そんなことが無いように求人票をきちんと読み解くこと が大切です。一般的な求人票の項目は

  • 施設名・雇用形態・住所
  • 募集科目
  • 勤務時間
  • 休日
  • 給与
  • 待遇

などです。一つ一つの項目を見てみましょう。

 

施設名・雇用形態・住所

雇 用形態は、「正社員(常勤)とかいてあっても、よくよく内容を読むと、非常勤についても「応相談」と記載されていることも少なくありません。

また、求人票 が出ていなくても、問い合わせると看護師を募集していて、是非来てください、ということもあります。

希望の施設に求人がなくても問い合わせてみましょう。 施設名、住所は説明するまでもありません。

 

募集科目

複数の診療科、部門がある施設の場合、どこに飛賊されるのか気になり ますね。

募集によっては特定されている場合もあるし、入職して見ないとわからない場合も多く、一概には言えません。

特定の部署を希望できるのか、希望した 場合は確実に尊重してもらえるのか、面接の時に聞いてみましょう。

 

勤務時間

診療所であれば基本的に日勤のみで、残業もさほど多くないのが一般的です。病院勤務の場合は、シフトの決まり方は聞いてみないとわかりません。

電話で問い合わせることもできると思いますが、入職の希望が強い場合は、面接で確認したほうが良いです。

 

休日

  • 週休2日
  • 完全週休2日
  • 4週8休

違いはわかりますか。同じように見えますが違いがあります。詳しくは前項で解説しています。

 

給与

残業手当や夜勤手当は含まれないのが一般的です。税金・保険料が引かれるので実際の手取り額は少なくなります。

資格やキャリアなどによって給与は変わるの で、具体的な金額は面接段階にならないとわからないことがほとんど。

求人票に記載されている給与だけを比較対象として、転職先を選ぶ判断材料にはしないほ うが良いでしょう。

 

待遇

昇給や賞与は、就業規則で対象が決まっていることもあります。「社保完」は社会保険完備の意味です。

交通費は「支給」だけでは全額支給されるのか、一定額なのか、上限があるのか、など曖昧なことも。「交通費全支給」であれば、実費で全額支給されます。

院内保育室を利用したい場合は、空きがあるか、条件があるのか、事前に確認しておきましょう。あてにしていたのにダメだった、では困ってしまいますから。

 

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転職を考える看護師に

転職を考えるということは、理由はなんであれ今の職場に納得がいっていない、辞めたいということ。

どこも看護師不足ですから、仕事に付けないということはほとんどありません。「もっと良い職場を探してみよう」、と思うのは当然なのかもしれません。

実際に「転職をしたこともなく、今後も考えていない」人がいなかった、というアンケートの報告もあるくらいです。

殆どの人に転職経験があり、転職経験はなくても「転職を考えている」「過去に考えたことがある」人も多い。

一般企業でも定年まで一つの会社でずっと働く、という意識は少なくなってきていますが、看護師ほど転職が多い業種は珍しいといえます。

 

転職はよく考えてから行動

転職自体は決して悪いことではありませんが、転職すればすべてが良くなるわけではありません。転職を考える場合、よく考えて行動を起こしてほしい。

  • 何のために転職するのか
  • 何を変えるための転職なのか
  • 本当に転職する必要があるのか
  • 5年後、10年後にどうなっていたいのか

 

失敗しない転職のコツ

ただ不必要に転職を繰り返すのではなく、看護師は長く努められる病院に出会え、医療機関は看護師が転職を考えなくても済む環境を作れることが理想ではあります。

転職を決断した場合は、安易に提示された待遇だけを判断基準にして転職をし、失敗をしないために、転職先の選び方、退職の仕方、履歴書の書き方などの知識、情報が必要です。

人材紹介会社を利用するのも、情報源が増え、サポートを受けられるので一つの選択肢として考えても良いでしょう。

 

まとめ~求人票を正確に読み取るのが転職成功のコツ

転職先を探すのに、重要な役割をする求人票ですが、記載されていることをじっくり読んでみると、曖昧な表現も多いことに気づきます。

表面上の待遇などで判断して転職先を選ぶと、失敗することも少なくありません。求人票の見かたを一度確認すると、違った綿が見えてきます。

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