健康と日々の徒然~Anのひとりごと

心と体の健康を大切にしたい方へ贈るひとりごと

夜の病院の不思議~看護師の夜勤ホントのところ

夜勤が辛くて看護師を辞めたいと思う人もいるし、夜勤専従看護師の求人があるくらい、お給料が多くなるからという理由だけでなく、単純に夜勤のほうが好きな人もいる。看護師の夜勤のホントのところ、知られざるその実態に迫ります。

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夜が好きな看護師

看護師の仕事は「夜勤があるから大変ねえ」と言われることも、「夜勤をするとお給料、いいんでしょ」と言われることもある。

夜が好きな看護師は、単純に夜勤手当で給料が多くなるから、というだけで夜勤が好きなわけでは無いのです。

夜の病院は昼間と違って、不思議な雰囲気があります。

 

看護師の仕事の楽しさ

夜の患者さんは、昼間気づかなかった不思議な哀愁が漂っていることもあります。

昼間眠って、夜眠らない患者さんには、なんだか迫力が感じられたり、夜勤の看護師同士も、昼間以上に一種の連帯感があります。 

夜勤は緊急時以外、検査や大きな処置はありません。日頃忙しさにかまけて、後回しにされがちな、自分で身の回りのことができる患者さんと、じっくり話をすることも。 

自分が話を聞いたからといって、患者さんに何かをしてあげられるわけでも無いのですが、生き方と言うか人柄というか、患者さんの存在が心に残るのです。

看護師の仕事が楽しい、と思える時でもあります。

 

医療の主役は患者さん

医療の主役は患者さんですが、日中の病院は医師を中心に回りがち。夜になると医師がいない分、患者さんと本音で話ができるのでしょうか。

患者さんも、こんなことをお医者さんに言っては迷惑かも、などと遠慮して言えないことが結構あります。

それが夜になると医師はいないし、看護師もじっくり話を聞いてくれる。と打ち解けやすい雰囲気になるのでしょう。

 

緊急時に強いられる緊張

一方で、夜勤で深刻な問題は、緊急時の対応です。勤務者が少ないので時として、一人の人間の能力を超える力が求められることもある。

そんな修羅場を一緒に乗り切るスタッフ同士に、昼間とは違った連帯感も生まれてきます。

緊急時の緊張は計り知れない。万が一結果が良くなかった場合、人手不足は言い訳にできません。

 

みんなわがまま

夜の病室の問題は、いびき。大きないびきをかく患者さんを、他の患者さんが起こして口論になったり、隣の患者さんのいびきがすごくて眠れない、とナースコールが頻繁に有ったり。 

大抵の場合、文句を言う患者さんもいびきをかいているものです。かと言って、「あなたのいびきがうるさいという人も居ますよ」とは言えません。 

いびきに関しては、先に寝た者勝ちのところも。眠れない現実は解りますが、患者さん同士がいがみ合うのは、悲しいことです。

せめて「お互い様」の気持ちを持ってもらえないものか、といつも考えてしまいます。

しかし、患者さんが自分のことで精一杯なのは仕方のないこと、それ以上の気遣いを求めるのは無理と思うようにしています。

 

看護師の配置

年度途中で辞める看護師が多く、看護師不足になった場合に一番影響を受けるのは、日勤の看護師数です。準夜勤・夜勤の定数はよほどのことがない限り変えません。

 

日中は様々な検査や処置に追われ、医師の指示を中心に病棟は回ります。

看護師本来の仕事、患者さんお世話も、看護師が多い日中におこなわれますが、業務に追われ、後回しになることも少なくありません。 

夜間は緊急時以外は、割りとゆったり時間が流れるので、患者さんの話を聞いたり、日頃足りない身の回りのお世話を補足する時間もかけやすい。

 

夜勤専従看護師の存在

文字通り、夜勤だけをする看護師です。日中の時間が有効に使えるという強みがあります。

ひと月にできる夜勤回数には限りがありますが、夜勤手当があり、1ヶ月の半分を働けば、十分食べて行かれるだけの収入が得られます。 

夜勤専門の看護師のデメリットは、常勤なら良いのですが、パート扱いの場合、社会保障やボーナスで差があることでしょう。 

しかし、学校に行ったりと働く以外のことを主体に生活をしたい場合、このような働き方の利点は大きいです。 

 

看護師は勉強が好き

看護師には勉強家が多いです。実際2部の大学では看護師がおおい。

勤務が終わった後授業に出る日勤専門の看護師や、夕方授業に出てその後夜勤をしてから帰宅して寝る、と言う生活をしている夜勤専従看護師もいます。

 

経済的な理由

基本給が安い場合夜勤をしないと収入が、がたっと落ちます。

夜勤専従看護師は、少ない労働時間で高収入が得られるので、勉強に当てる時間を多く取りたい看護師には、理にかなった働き方と言えます。

 

夜勤で一部、日勤で二部

朝から大学、夕方仮眠をしてから夜勤。タフでないとできませんが、夜勤だと働く日数が少なくて済みます。 

日勤専門で二部の大学に通うのと、どちらが働きやすいかは、個々のケースで違うので一概には言えません。

 

両立は体力勝負

看護師の仕事と学校を両立させる場合、体力が重要な鍵となります。その点を考えると、日勤専門より夜勤専門の場合のほうが良い場合もあるでしょう。

 

平日の日中の病院はフル回転

入院の受け入れや検査、手術、様々な処置等など。忙しい時は本当に目が回るほどです。

 

夜勤はちょっとマシ

緊急入院、急変、など突発的なことがあると忙しいですが、通常は日勤より遥かにゆったりと仕事ができます。

朝5時~8時頃までは、採血や検温などアレコレ駆け回りはしますが、日中の忙しさに比べれば、まだマシです。 

 

夜勤の辛さ

夜起きているだけでもつらい、もう辞めたい、と身体がいつになっても夜勤に慣れない看護師もいます。

夜勤明けに「どうしても夜起きていられない」と青い顔をしているのを見ると、本当に気の毒になりますが、大抵の場合、夜勤を入れた交代勤務を普通にこなしています。

 

看護師の仕事イヤイヤ病

勤続3年目に突然、夜勤に入ると蕁麻疹(じんましん)が出るようになった看護師がいました。

仕事が辛くて看護師を辞めたい、と思っていた時期と重なり、「仕事イヤイヤ病かしら」と半ば笑いながら言っていたのですが。

痒くて辛くて調べてもらった所、「心因性蕁麻疹」とのこと。ストレスと疲労が主な原因で、ちょっとしたミスが続いていました。

「看護師の仕事には向いていないのでは」と悩んでいた事、夜勤でたまたま急患や緊急事態が続き、体調を崩していたのも要因でした。

服薬、心のケアと休養の取りやすいシフトに変更したことで、徐々に落ち着き蕁麻疹の症状は出なくなりました。

 

辛い交代勤務の組み合わせとは

多くの看護師がキツイ、辛いと思うのは、交代勤務の組み合わせで、勤務と勤務の間隔が短くなる時です。 

準夜勤の翌日の日勤、日勤の翌日の夜勤がこれに当たります。病院によって交代時間は多少違いますが、次の勤務までの時間が6時間から8時間ほどしかありません。 

時間ピッタリに終わったとしても、通勤や食事、入浴の時間を考えると、ほとんど寝る時間はないです。

残業や準備のための早出は良くあることなので、ますます間隔は短くなる。

 

交代勤務、シフトの見直し

病院によっては、この組み合わせをなくすようなシフトを、組み込むところも増えてきました。 

看護師に負担が多い勤務形態は、看護の質にも繋がるリスクがあります。 

また、慢性的な看護師不足の現在、看護師の求人をする際にも他の病院との差別化を出せる項目でもあるからです。 

労働環境は看護師が病院を選ぶ際に、キツイと言われる交代勤務の組み合わせが無いことは、大きなアピールポイントにもなります。

 

夜勤専従看護師の求人が増えている理由

最近は夜勤専従看護師の求人も増えてきました。 

その背景には、前述した交代勤務のシフト見直しのネックとなる、看護師不足を補うためという病院側と、夜勤だけをしたい看護師のニーズがマッチしたことも一つの要因。

 

ニーズがある所解決策有り

家庭を持っている看護師の多くは、日勤専門の勤務を希望することが多い。

妊娠や出産で看護師を辞めたい、と思うことが多いのは、夜勤のある看護師の仕事と家庭を両立させることに不安があるからです。 

一方、前述のように勉強をしたい、働く時間を少なくして、そこそこの給料が欲しい、などの理由で夜勤専従看護師を希望する人もいます。 

さらに、シフトの見直しをするために、看護師不足に対処したい病院にとっても、夜勤専従看護師はありがたい存在でもあります。

 

日勤と夜勤を専業にすると

アメリカの病院では、日中のスタッフと夜勤のスタッフが総入れ替えするところもあるそうです。

日勤、夜勤それぞれを専業にすることで、交代勤務事態を廃止する、という方法もあるのですね。

 

この方法のデメリットは、

  • 日勤の看護師は夜の患者さんの状態がわからない
  • 夜勤の看護師は日中の患者さんの状態がわからない

患者さんの状態が細切れでしかわからなくなり、不安です。しかし、これは引き継ぎの方法を工夫することで解決できる問題ではないでしょうか。 

夜勤専従看護師は、一つのモデルといえるのかもしれないですね。 

 

まとめ~夜勤のホントのところ

一般に、看護師は夜勤があるから大変、結婚したら看護師は辞めたい、というイメージがついてまわりますが、夜勤に対する考え方は人それぞれです。 

働き方もいろいろと変わってきています。自分や家族にとって何を一番大切にしたいかを考えることが大切。夜勤専門という働き方もあります。 

どんな職場でも勤務形態でも、自分のやりたい看護の仕事や、勉強を続けることは可能。焦らず、自分なりにやりがいを持って働くことが重要です。 

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