髪は熱に弱いですが、乾燥肌で冬は頭皮もカサカサ。かゆみやフケに悩まされたり、薄毛・抜け毛ではげないか心配!という方には頭皮(スカルプ)ケアをおすすめ。シャンプーの仕方と選び方をお伝えします。
頭皮の乾燥トラブル予防のポイント
頭皮の乾燥は女性の薄毛・抜け毛の2大原因*の一つです。頭皮(スカルプ)ケアを確認してみましょう。特に乾燥肌の方は、頭皮も乾燥からカサカサなどのトラブルを抱え、悩んでいる方も少なくありません。
カサカサしてフケが出る痒いなどのトラブルの中には、真菌の感染や脂漏性湿疹などの場合もあります。脂漏性湿疹と言っても、頭皮のベタつきがなくカサカサして粉を吹いたような状態のことも。
フケやかゆみ、頭皮が粉っぽいなどが続く場合は皮膚科を受診しましょう。外用薬や専用シャンプーの処方で改善可能です。きっと、「もっと早く見てもらえば良かった!」と思いますよ。
乾燥が原因の場合は、洗髪方法やシャンプーを見直して頭皮(スカルプ)ケアを行い、カサカサや薄毛・抜け毛への対処を。
※女性の薄毛・抜け毛の2大要因
頭皮ダメージ | ホルモンバランスの乱れ |
---|---|
|
|
頭皮ケアにはまず洗髪方法の見直し
顔や体をケアする商品は色々ありますが、頭の皮膚(スカルプ)のケアには、まず洗髪方法を見直してみましょう。
シャンプーの仕方を変えたことで、変化を見られることもあります。自分の頭皮や髪にあったシャンプーを選ぶことも大切です。
髪のトラブル予防のポイント
- 洗髪方法
- ドライヤーの使い方
- シャンプー選び
薄毛、抜け毛対策やパサつき、ゴワつき、切れ毛などのダメージヘアのケアにも大きく関わるポイントです。ひとつづつ確認していきましょう。
洗髪方法
洗髪のポイント
- 熱すぎないお湯で十分予洗いをする
- シャンプーを泡立ててから髪の毛につけて洗う
- ※泡パックをする(シャンプーにもよる)
- すすぎを十分に行う
熱いお湯を使うと必要な皮脂が溶けて流れてしまうこともあります。温度にも注意してください。
乾燥予防とは関係ないのですが、洗髪で気になるのが、入浴時にどのタイミングで洗髪するかということ。最初に顔から洗う方が非常に多いのですが…
美容の観点からは、顔は最後に洗い、洗髪は一番最初がおすすめです。顔を先に洗ってしまうと、せっかくきれいにしたのに洗髪時に頭の汚れが顔を伝わることになるからです。
髪の毛→身体→顔の順番で洗うことをおすすめします。
※泡パックは、汚れを落ちやすくする、配合されている美髪成分などの浸透を良くするなどの目的で行います。使用するシャンプーで表示されている使用方法に従ってください。
湯シャンのすすめ
お湯だけで洗髪することを湯シャンと言います。頭皮がベタベタ脂っぽい整髪料などを使っている場合は、やはりシャンプーで洗ったほうが良いですが、通常の汚れはお湯だけでも十分洗い落とせます。
頭皮がカサカサしている、何らかのトラブルがあるなどの場合、まず湯シャンを試してみてください。シャンプー剤があっていないことが原因の場合は、湯シャンで改善に向かうことも少なくありません。
洗い方が原因(洗いすぎ、汚れが落ちていない)の場合でも、まず湯シャンを。お湯の温度が高すぎると頭皮を守っている皮脂まで落としてしまいますので、注意してください。
シャンプーを使う場合も、まず湯シャンで汚れを十分落としてからにすると、シャンプーの量を控えても泡立ちが良くなると思います。
ドライヤーの使い方
髪は熱に弱いです。また、皮膚のように自分で修復する力がありません。高温のドライヤーをあて続けると、髪がやけどをして切れ毛、パサつき、枝毛などになりやすく、頭皮のやけどは薄毛につながり頭皮トラブルの大きな原因に。
といっても、髪を濡らしたまま自然乾燥させると、髪にダメージを与えやすくなります。上手に使えばドライヤーで乾かすほうがダメージは少なくなります。
ドライヤーの使い方のポイント
- タオルドライを十分行う
- できるだけ髪から離したところから風をあてる
- 根本から乾かすようにする
吸水タオルを使って十分乾かしてからドライヤーを使うようにすると、ドライヤーを使う時間が短縮できます。
また、ドライヤーは可能な限り髪から離して使います。できれば肘を曲げないくらいの状態でドライヤーを使うことをおすすめします。
この方法を知ってはじめて試したときは衝撃でした。
- 髪全体に風があたる(近くからあてるより広い面積にあてられる)
- 低温になるのでダメージがすくなくなる
- 髪の濡れ具合がわかりやすい
普通のドライヤーでも、髪に当たる風がすごくソフト、それでいて乾きが速いんです!それに、肘を伸ばしてドライヤーを使うと…二の腕の筋トレにもなりますよ(笑)
ドライヤーの使用は短時間で
短時間で乾かすのは、高温ドライヤーでは一部分に熱が集中したり、温度にムラがある場合もあるからです。以前はできるだけドライヤーのダメージを減らそうと、
- 髪から10cmほど離す
- 高温で一気に短時間で乾かす
- 直接熱が髪に当たらないようタオルをかぶせる
- 同じ場所にあたり続けないよう小刻みに動かす
- 仕上げは冷風に変える
と手間をかけていました。更に、
早く乾くように手ぐしで髪の根本に風が当たるようにし、あらかた乾いたら、冷風モードに切り替えて髪の熱を取りさっと仕上げ。
熱が気になる場合は、乾いたタオルを髪の上にかぶせてその上からドライヤーをあて、直接熱をあてないようにする。より早く乾きます。
髪のダメージをできるだけ避けるには、温風をあてる時間をできるだけ短くしたり、あて方を工夫するなど手間を惜しまないことが大切ですが、ちょっと面倒なことは確かですね。
それが、ドライヤーをできるだけ離して(肘があまり曲がらない状態で)使うことで、髪へのダメージを少なくして、ソフトに素早く乾かせます。
低温ドライヤーのすすめ
最近髪色が少し赤茶けてきたので、高機能のドライヤーを買おうかと美容師さんに相談したところ、すすめられたのは業務用にも販売している、ヒートケア60低温ドライヤーでした。
カリスマヘアモデルさんのインタビューや愛用者の口コミ、製品の特徴、なぜ60℃が髪に良いのかの根拠などを読むと、良さそうです。
髪の毛が巻き込まれないようにカバーがついていたり、あて方などの手間なしでも使えそうだし、返金保証もあるので思い切って注文してみました。手元に届いたら使用感などをお伝えしようと思います。
ちなみに、この低温ドライヤーは、髪から15cmほど離した状態で使用すると最適な60℃になるよう設計されています。
現役ヘアモデルさんが愛用、雑誌やテレビでも多数紹介され注目されている、髪をケアするヒートケア60低温ドライヤーは、以下の公式ページのみで販売されています。
高温で髪や頭皮がやけどをしてダメージになるなら、低温で乾かせば良いと思うかもしれませんが、実は低すぎても乾くまで時間がかかるので髪に摩擦ダメージを与えてしまいます。
髪の水分を逃がさないで乾かせるギリギリの温度が60℃で、美髪成分などが浸透するのにも適切な温度といわれています。
ネットでも「60℃」「低温」「髪にやさしい」などと表示している低温ドライヤーが販売されていますが、その根拠がきちんと記載されている商品なのか確認してください。
その他にも、ノズルの脱着が自由、ターボモードなどモードがたくさんあるような商品は、温度設定が変わる可能性もあるので注意しましょう。
※低温、といっても60℃の風に触れると熱いと感じる温度です。
シャンプー選び
頭皮の乾燥を予防するには、頭皮(スカルプ)ケアを目的とした、スカルプシャンプーがおすすめです。
シャンプー選びの大きなポイントは洗浄成分です。「髪に良い成分」「美容成分」など、どのような成分を配合しているのか各社競っていますが、より重要なのはメインの洗浄剤に使われている成分です。
アミノ酸系(タウリン系、アニリン系)、ベタニン系の洗浄剤を利用しているシャンプーを選びましょう。
シャンプーは主に洗浄成分で以下の3つの種類にわけられます。
- 高級アルコール系(一般的に市販されている)
- アミノ酸系(洗浄力はやや落ちるが、髪に優しい)
- 石鹸系(環境にやさしい成分。洗浄力が強い)
最近自然志向の方に話題のボタニカルシャンプ-。食物由来の成分が配合されていますが、シリコン、防腐剤などが配合されている場合もあるので、洗浄成分だけでなく、その他の成分表示には十分注意してください。
※洗浄成分、スカルプシャンプーについては次回、頭皮の乾燥、薄毛、抜け毛対策に頭を張って試したスカルプシャンプーで詳細をお伝えしています。
頭皮の乾燥予防に避けたい成分
洗浄力が強い成分は、刺激が強く頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまうので、頭皮のカサカサなどトラブルを招く要因ともなりえます。成分表示をしっかり確認し、以下の成分が配合されていないシャンプーを選びましょう。
避けたい成分
洗浄成分
- 「ラウレス◯◯」「ラウリル◯◯」系界面活性剤(高級アルコール系シャンプー)に含まれている
- 石けん系
補正・補修成分
- シリコン、ジメチコン、防腐剤など
洗浄力が強いと、頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまうので、外部の刺激や細菌などを防ぐ肌バリア機能が低下してターンオーバーの乱れなどが起こります。
頭皮がカサカサになったりフケ、臭いのもとにも。また、乾燥から皮脂の分泌が過剰になり毛穴のつまりなど、毛髪の成長にも影響が。
石鹸シャンプーは頭皮が脂っぽい方におすすめ
環境にやさしいと自然志向で、石けんシャンプーを利用されている方もいらっしゃいますが、
- 洗浄力が強く、頭皮や髪への刺激が強い
- 髪に栄養を与えたり、頭皮環境を整える成分は一切含まれていないので、マッサージなどをするとダメージが強くなる
など、抜け毛が起きやすい状況になるといえます。また、頭皮がアルカリ性に傾き髪がゴワゴワするため、酸性リンスで弱酸性に戻す必要があります。
パーマやヘアカラーをしている場合は、髪がアルカリ性に傾いているので、石鹸シャンプー(弱アルカリ性)を使うとアルカリ度が増し、ダメージが大きくなるので使用は避けましょう。
石けんの種類
- 固形・粉石けん: 油脂を水酸化ナトリウムで反応させたソーダ石鹸(脂肪酸ナトリウム)
- 液状石けん: 油脂を水酸化カリウムで反応させたカリ石鹸(脂肪酸カリウム)
石鹸シャンプーの主成分は、カリ石鹸で分子が大きく、
- 水ですすぐと簡単に落ちる
- 肌への刺激が固形石鹸より小さい
- 水中で脂肪酸イオンができて肌の表面に吸着して保湿効果
などの特性があります。
皮脂の分泌が多い、整髪料などを使っている等、頭皮が脂っぽい方で自然志向の方にはおすすめです。
洗浄力が強いので、毛穴の詰まりなどもきれいにし、長く使っていると薄毛や抜け毛が改善されると感じる方も多いようです。
しかし、乾燥肌、敏感肌のかたにとっては必要な皮脂まで洗い流してしまい、かえって髪の毛や頭皮のダメージになりやすいので避けたほうが無難でしょう。
まとめ~頭皮のカサカサ、髪のトラブルには頭皮ケア
頭皮のカサカサ、フケ、かゆみなどのトラブルや、薄毛・抜け毛の悩みにおすすめなのが頭皮(スカルプ)ケア。
今現在問題ない方にも、そろそろ髪の毛の状態が気になり始めるアラフォーにも、薄毛・抜け毛予防に、将来の髪のために今からスカルプケアを考えることをおすすめします。
次回は、実際に試してみたスカルプシャンプー2商品の紹介や、スカルプシャンプーについて更に詳しくお伝えします。
「Anのひとりごと」~今日も1ページ