肥満はメタボドミノの最初の1枚、肥満解消の3大ポイントは「運動」「食事」「生活習慣」ということを何度もお伝えしていますが、食事の改善に寄るダイエットで健康リスクを回避するために重要な、食事バランスと摂取量について考えていきましょう。
肥満解消は健康リスク回避への第一歩
肥満に高血圧、高脂血症などが加わりメタボリックシンドロームをおこすと、脳梗塞など重篤な病気の引き金となりかねません。
肥満解消を目指しダイエットをすることは、単に見た目を改善するだけでなく、健康リスクの回避のためにも重要です。
ダイエット法は星の数ほどありますが、基本であり最も効果を得られるのが「運動」「食事」「生活習慣」を見直すことです。サプリや器具なども必要なく費用もかかりません。
もちろん基本を実行した上で、サプリなどに補助的にお金をかけることを否定するものではありません。ダイエットや健康リスク軽減のサポートを目的とした、サプリなどについては他の記事でご紹介しております。
肥満解消の食事とは
今回は食事をピックアップ。肥満を解消し、メタボ予防、健康リスクを回避するにはどんなことに気を付けたら良いのでしょうか。
健康リスクを回避し、見た目の観点からも実行したい肥満解消の食事は、
栄養バランスを考えた食事を適切な量だけきちんと食べる
ことが最大のダイエット法だと言って良いでしょう。
食事バランスの重要性、食品の栄養素などについて確認していきましょう。
食事バランスが重要なわけ
食事の改善でダイエットというとまず摂取カロリーを落とす、つまり食べる量を減らすことが考えられますが、これがなかなか難しいのはダイエットを実行した方ならおそらく実感していることでしょう。
食べる量を減らせても必要な栄養をバランス良く摂取していないと、痩せたとしても健康リスクが逆に高まる危険性もあるからです。
例えば、「炭水化物を摂らなければ、好きなものを好きなだけ食べても大丈夫」「痩せた!」と成功例がよく投稿されている糖質オフダイエット。
ご飯やパンなどの炭水化物を食べずに糖質を制限することで、血糖値が上がりにくくダイエット効果が高いと言われています。
しかし、最近糖質制限ダイエットに関しては専門家の間でも意見が別れており、厳格な糖質制限は死の危険性もありうるとする意見もあり、「糖質制限は危ない」など不安も一部で広がっています。
極端な制限は逆効果
健康リスクを回避し肥満を解消するための食事は、バランス良く適切な量であることが重要で、極端な制限などは逆効果の場合もあるということを知っておいてください。
食べる順番を変えるだけでも、食後の血糖値の上昇を抑えることが可能であることが広く知られるようにもなってきました。例えばサラダから食べ最後にご飯を食べるようにすると言ったことです。
※糖質制限ダイエットのリスクについては後述しています。
食事バランスガイド
出典:農林水産省
食事バランスについて関心がある方なら見たことがあるのがこの「食事バランスガイド」。一つの指標となります。(モデルは2,200kcal摂取の場合)
「何を」「どれだけ」食べたらよいかをわかりやすくコマのイラストを用いて示したのが食事バランスガイドです。この食事バランスガイドでは毎日の食事を「主食」「副菜」「主菜」「牛乳」「乳製品」「果物」の5つの料理グループに区分し、区分ごとに「つ(SV)」という単位を用いて1日の目安が示されています。
出典:食事バランスガイド(PDF)厚生労働省
カロリー計算などをしなくても、1日にどんな種類の食材をどのような割合で摂れば良いのかおおよその目安がわかります。
※ダイエットのためには、現在の摂取カロリーを把握することと、実際に必要なカロリーを計算することが大切。
こちらの記事でもご紹介していますが、厚生労働省が提供している
「食事バランスガイド」で実践 毎日の食生活チェックブック(www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/pdf/eiyou-syokuji8.pdf)
では、自分の1日分の適量を調べ、毎日の食事を記録することで食事バランスを長い目でチェックすることができます。(毎日のチェックシートをダウンロードできます)
また、料理区分(主食・副菜などの区分)ごとに料理名とSV数の対応表があり、例えば親子丼は主食2つ(SV)、副菜1つ(SV)、主菜2つ(SV)、510kcalであることがわかります。
最近では食事バランスアプリなどもあるのでうまく取り入れると栄養バランスを考えた食事を意識しやすいでしょう。
2糖質制限ダイエットのリスク
糖質制限ダイエットを推奨し、テレビでも取り上げられた「おやじダイエット部の奇跡」という活動を実践されていた、糖質ダイエットの第一人者桐山さんが急死されました。肥満を解消し、糖尿病も改善して健康になっていたはずでした。
糖質を摂らないようにすると、主な栄養素はたんぱく質と脂肪ばかりを摂ることになりますが、人間の脳は糖がエネルギー源なので、筋肉を分解してアミノ酸に変え、脳に送ります。
- 筋肉量が減少し、骨粗鬆症になる危険性や体内に老廃物がたまって体が酸化して危険な状態になる場合もあるという報告も医学誌(ランセット、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン)に発表されています。
- 悪玉コレステロールがたまって動脈硬化を誘引し、心筋梗塞、脳梗塞が増えたという結果がスウェーデンで報告されています。長い間糖質制限を行う場合、悪影響が出る可能性が高いとも。
正しい方法、専門家の指導を
糖質制限は専門家の指導のもとで正しい方法で実践すれば血糖値の上昇を抑えたり、ダイエットの成果を期待できる方法です。短期的に実行するなら体重も減りそうですね。
ただし「炭水化物以外なら何を食べても、好きなだけ食べても良い」わけではありません。正しい方法で行うことが大事です。
食事制限によるダイエットを行う際に注意してほしい摂取量と栄養素についてご紹介しています。
まとめ~食事バランスと摂取量を考えてメタボリスクを回避
食事バランスガイドなどを活用し、栄養バランスを考えた適切な量の食事!これが食生活を見直して肥満解消、健康リスクを回避する王道と言っても良いでしょう。
見た目を改善したいという願望からのダイエットはあって当然ですが、方法を間違えるとかえって健康を損なう危険を誘発する場合も考えられます。
○○ダイエットなどを行う際に、極端な方法にのめり込んだり、口コミや評判だけに惑わされず医師の指導をあおいだりすることも大切。
間違いのない方法の筆頭は「食事バランスと適切な摂取量」ということを覚えておいていただきたいと思います。
「Anのひとりごと」~今日も1ページ