ナースほど誇れる仕事はありません

健康を大切にしたい方へ贈るひとりごと

おならが止まらない?おならなんか屁でもない!看護師のススメ

「出物腫れ物所嫌わず」と申しますが、健康のバロメーターと言われても、若い女性に取っては、人前でおならが出てしまうことは、絶対に避けたい!

f:id:lady-jhones:20160217001159p:plain

おならは時としていじめの対象になったり、仕事や日常生活にまで支障をきたして、精神的に追い込まれることもある、深刻な問題にもなりえます。

おならが止まらないのは、過敏性腸症候群が原因であることも多いです。女性ではPMSが原因のことも。おならについて、今更聞けない疑問や、過敏性腸症候群の対処法です。

おならがよく出る原因は?

お腹にガス=おならが溜まるのは、

  • 腸の働きが強くガスが発生
  • 緊張やストレスによる過呼吸で飲み込まれた空気
  • 腸内環境の悪化

などが原因で、精神的な要因もあります。腸内にガスが溜まれば溜まるほど、ガス抜きのためにおならも増えます。

つまり、お腹の詰まりを解消すれば、おならも出なくなる?

おならがくさい恐怖~いじめ、仕事を辞めたい

おならが原因で学校にいけなくなってしまったり、仕事を辞めたという患者さんも少なからずいらっしゃいます。

過敏性腸症候群は子どもにも多い病気です。周囲の目を気にしてトイレをガマンしたりすることから誘発されます。

また、おならをしたことを囃し立てられ、臭い、といじめられたり、臭っているのではといつも不安になって、だんだん学校に行くのが辛くなってしまうケースも多い。親や教師が子どもの変化に早い段階で気づき、対処する必要があります。

事務職のようにデスクワークをしていると、おならの音が聞こえてしまったり、臭いが強かったりすることが度々有り、おなら恐怖症から仕事を辞めたいと相談に来る人もいます。

おなら恐怖症

いつも「臭っているのでは」「おならがでたらどうしよう」と不安に苛まれ、うつ状態になる。意識がおならに集中して、余計におならがでてしまうこともあります。

怖いのは、症状が重くなると、無意識のうちに、おならや臭いが漏れるようになること。治療が必要です。

生活に支障がある場合は、思い切って職種を変えての転職をおすすめします。事務職ではなく、多少音がでたって気にならないような職場に転職すると、ウソのように楽になることだってあります。その上できちんと治療を受けましょう。

おならなんか屁でもない!看護師のすすめ

転職先に看護師もおすすめです。先日看護師の国家試験が実施されましたが、毎年社会経験者の方の受験も少なくありません。それだけ魅力のある仕事といえます。

自慢じゃないですが、看護師はおならなんかで動じません。お腹がパンパンに膨れてしまった患者さんの、排ガスに成功した時の達成感は気持ちが良いし、豪快なおならの音に患者さんと一緒に大喜びしたり。

 

患者から看護師に転職?!

実際、過敏性腸症候群からおなら恐怖症となり、入院治療されていた若い女性が、そんな看護師たちの明るさにふれ、おならが出るのは自然なことと感じられるようになり、症状も改善して退院されました。

そして、看護師の仕事に魅力を感じて一念発起。看護師に転職されたと、後日報告に来てくださったことがあります。

翌日は休みでしたので、帰る道すがらよく寄る新橋のお店で、お腹がパンパンになるまで食べて、話して、彼女の再出発をお祝いしました。

看護師の仕事をしていて、本当に良かったと思うのは、こんなこともあるからですね。

実はPMSが原因でおならが止まらないのかも

女性の場合、つらい症状が月経の2週間前くらいから始まっているようなら、PMSかも知れません。

緊張するとおならが止まらない、おならがでたら、と怖くて仕事にいけない、そんな症状で治療を受けていた女性の例です。

薬物療法、食事の工夫などで大分改善されてきたものの、メンタルな部分で辛いことが多く、別の病院を受診。

PMSが原因で腸が不調を起こしていることが判明しました。PMSの治療を初めて、緊張してもおならが出ないようになったそうです。

 

今更聞けないおならの疑問

ちょっと恥ずかしくて人には聞けない、おならの話をちょっと。

出る前におならとうんこの区別がつくのはどうして?

時に失敗して粗相をしてしまうこともあるようで、笑い話として語り継がれることもありますが、本人にしてみればトラウマにもなりかねない出来事ですね。

安心してください。大抵の場合は出る前に、これは「おなら」「うんこ」と認識できます。便のほうが直腸内の内圧が高く、気体であるおならより、個体である便のほうが存在感があるからです。

内圧を身体が感知→自律神経を介して脳に司令→脳が「うんこしたい」という欲求を出す→同時に肛門括約筋が弛緩→排便

脳って、すぐれものですね!

※下痢気味の時は、内圧を感じにくいので注意が必要です。おなら、と思って気張ると大変な事態になる危険性有り(笑)

 

お芋を食べるとおならが出るのはなぜ?

食物繊維が豊富な食べ物を食べると、人間の消化酵素ではうまく分解できないデンプンが、腸内細菌の栄養源となり、腸内発酵が活発になるため、と言われています。

 

おならを我慢すると息が臭くなる?

腸には逆流防止弁があり、おならが胃や食道へ逆流し、口から出ることはありません。しかしおならを我慢すると、大腸の毛細血管から血液中におならが吸収されて肺に運ばれ、息に混じって出てくる可能性があるらしいです。

胃の中の食べ物の臭いが、ゲップで出て臭うことはよく有ります。

臭いおならと臭わないおならの違いは?

f:id:lady-jhones:20160217002839p:plain

健康な腸なら、おならはさほど臭いませんが、頑固な便秘や過敏性腸症候群の場合は、臭いが強くなります。

おならの主成分は、半分以上がストレスなどで、無意識に飲み込んだ空気の中の窒素。その他炭酸ガスや水素ですが、これらは無臭です。

臭いのもとは胃腸の消化力が低下して、腸内環境のバランスが崩れて悪玉菌が増え、異常発酵が起こって生成された、硫化水素などです。

プレミアムスリムビオ
腸内環境を整え臭いおならのもとを断つ!毎日のスッキリに
PR

 

拡散のスピードも関係

豪快におならの音がする場合は臭わないことが多いのは、臭いはもともと少ない上に、あっという間に空気の中に拡散されるからという要素もあると思います。

一方、すかしっぺが臭いのは、ニオイのもととなる硫化水素など、拡散のスピードが遅くて臭いが残りやすいのでしょう。

 

過敏性腸症候群ガス型の特徴

過敏性腸症候群(IBS)は、腹痛や不快感を伴う下痢や便秘を繰り返します。血液や腸などの検査をしても潰瘍やがんなど、大きな器質的異常は認められないのが特徴です。

便の状態により、「下痢型」「便秘型」「混合型」そして「ガス型」と呼ばれるタイプがあります。

便秘型でもおならがよく出ることがありますが、おならが止まらない、おならが臭いと深刻に悩むのはガス型が多いです。

ガス型の特徴

お腹にガス=おならが溜まり、お腹が張って苦しい、お腹が痛い、おならがよく出る。といった症状があります。

「人前でおならがでたらどうしよう」「おならの臭いで周りに嫌がられているのではないか」と思ううちに、いつも「臭っているかも」と不安でさらに深刻に悩んでしまうことも多い。

おならが原因で、日常生活に支障をきたすこともあります。

ガス型の治療

過敏性腸症候群は、偏った食事、不規則な生活などの要因が重なり合っているところに、ストレスが加わっておこります。

治療法は

  • ストレス対策
  • 生活習慣の改善

の3つをベースに行われます。

最初に処方される薬

f:id:lady-jhones:20160217002935p:plain

 

過敏性腸症候群と診断されると、最初に処方されるのは

  • 「高分子重合体(ポリマー)」~過剰な水分を減らす(下痢)、便をゲル状にして通過を促す(便秘)働きをする
  • 「消化管運動調節薬」~腸管の運動をコントロール。下痢では抑制、便秘では促進する作用がある(副作用としてまれに肝機能障害が見られる)
  • セロトニン3受容体拮抗薬~男性のみに処方される。腸の知覚過敏や運動の異常に繋がる腸管にあるセロトニンを抑える薬(効きすぎた時などは便秘になる)

で、下痢、便秘、腹痛のどれにも効果が認められています。

効果が十分見られない場合

  • 下痢→乳酸菌製剤や止痢薬
  • 便秘→下剤や消化管運動速新薬
  • 腹痛→抗コリン薬、抗うつ薬

が処方されます。抗コリン薬は頓服として、その症状が出た時、その他の薬は定期的に服用します。

ストレスが大きく、うつ症状がある場合にも「抗うつ薬」、不安や緊張の強い人に「抗不安薬」が処方されることもあります。

ストレス対策

おならが止まらない、おならが臭い、などの症状が心理的な部分にも及び、深刻な悩みとなり、さらにストレスとなるという悪循環が起こりやすい。

これを改善するストレス対策は、大きく次の3つに分けられます。

  • 心理療法
  • 自分で出来ること

下痢、便秘、腹痛の薬の他に、抗不安薬などの服用で

不安が腸に伝わる→腸の痛みが脳に伝わる→新たな不安を生む

という悪循環を一度断ち切ることが必要です。

心理療法

薬を使わず、カウンセリングや自立訓練などを行ないます。おならや便秘、下痢、腹痛という症状に対して、悲観的になりすぎていないかなど、自分の気持ちや行動を振り返って、ストレスをうまく避ける方法を学んでいきます。

弛緩法、認知行動療法などがあります。

自分で出来ること

自分で出来るストレス対策は、

  • 楽しみを持つ
  • 軽い運動をする
  • 疲れをためない
  • 時間に余裕を持つ

などで、リラックスするようにします。

日常生活での改善

食生活の改善のほかに、睡眠、排便、運動などに気をつけます。

運動

過敏性腸症候群ガス型の場合、まず運動が勧められます。運動で消化運動に関係する自律神経系に刺激を与え、ガス溜まりや便秘の症状の改善を図ります。

食習慣の改善

  • 規則正しく食べること
  • バランス良く食べること

便秘型の人は特に朝食を抜かないように。胃に食物が入ると、腸の運動が活発になり排便を促すからです。

 

下痢型の場合も規則正しく食べるほうが改善しやすいです。下痢を心配して食事を抜くのは良くありません。

高脂肪の食品や刺激物、加工食品などの摂り過ぎは便秘、下痢、どちらの症状も悪化させやすいです。また、食べ過ぎ、間食、極端なダイエットも避けましょう。

睡眠

腸の運動と睡眠は、深い関係があります。小腸は寝ている間に昼間の活動にむけて整えられ、朝起きるとすぐに大腸は運動を始めます。

早寝早起きで、朝のうちにトイレに行く習慣をつけることも大切。恥ずかしがってトイレを我慢し、自然な排便を避けることが無いようにしましょう。

まとめ

おならが止まらない、おならがよく出る、おならが臭いなどの悩み。それは過敏性腸症候群が原因かもしれません。

恥ずかしがらず、消化器内科や心療内科を受信することをおすすめします。適切な治療を行うことで、生活の質の改善が期待できます。

「ナースのひとりごと」~今日も1ページ