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子宮筋腫が不妊の原因!自覚症状はなくても問題ありかも

アラフォーの3人に一人は子宮筋腫があるとも言われています。自覚症状がない場合も多く、不妊の原因になることもあります。すぐに治療が必要になるとは限りませんが、子宮筋腫のサイン、起こりうるリスクについてお伝えします。

 

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子宮筋腫は不妊の原因?

子宮筋腫は顔にできるシミやほくろのようなものと、例えられます。大半は無症状で、検診などで気付かず、見つかることも多いです。通常はすぐに治療の必要はありません。しかし、後述するようなサインがあったら、きちんと検査をして診断を受けることが大切です。

 

寿退社したKさんの悩み

おなじみAさん(「ある看護師のお話」に登場します)、元同僚Kさんたちとと、久しぶりにサラリーマンの聖地、新橋で女子会トーク。Kさんは結婚を機に退職し、妊活をしていました。しかしなかなか妊娠できず、ちょっとお疲れ気味です。そんなKさんを励まそうと集まりました。

女子会トーク

 

子供が欲しくて仕事を辞めたのに、なかなかできなくて…年を考えると、そろそろ不妊治療を考えたほうがいいのかなあ。

 

まだ焦らなくても大丈夫よ。そういえばK、仕事中も生理がきつくて、と言っていたけれど今はどうなの?

 

まあ、相変わらず。生理中はちょっと憂鬱になるけれど、今は仕事はしていないので、さほど支障は感じていないわよ。

 

子宮筋腫はある?

 

子宮がん検診もしたけれど、今まで言われたことはないし

 

もしかしたら、子宮筋腫が原因で不妊気味なのかもよ。

 

うん、それは聞いたことがある。でも別に生理がちょっと多いだけで、ほかには何の症状もないから、問題はないのかな、って

 

不妊治療を考える前に、一度子宮筋腫の検査を一度受けたらどうかしら

 

そうねえ、もし筋腫が原因なら治療をすればいいものね。ありがとう!

 

「ある看護師」Aさんの初登場はこちらの記事。以後何回か登場しています。

www.nurse-diaries.com

子宮筋腫のサインと症状

Kさんは、子宮筋腫で過多月経が起きていて、そのため不妊の可能性があります。過多月経で日常生活に支障があったり、不妊の原因となっていると思われる場合は、治療を受けましょう。子宮筋腫のよくある5つのサインは

  • 昼間に夜用ナプキンを使っても、一時間も持たない
  • レバーのような固まりが出る
  • 生理がダラダラと長引く
  • 不正出血がある
  • 貧血で顔色が悪い

などです。

子宮筋腫の症状

子宮筋腫があっても半分以上は無症状といわれていますが、症状がある場合もっとも多いのが過多月経。生理の量が増えます。また、筋腫が大きくなると周囲の臓器を圧迫して頻尿や便秘になることも。できる場所によっては不妊の原因となります。ごくまれに悪性の場合もあります。

過多月経

生理の時は子宮内膜がはがれて出血した後、子宮の筋肉や血管が収縮して出血が止まり、生理が終わります。ところが子宮の内側や筋層に筋腫があると、それが邪魔になって十分に収縮できず、生理が長引いたり出血が多くなったりします。最も過多月経を起こしやすいのは粘膜下筋腫です。

筋腫の表面にある血管が破れ大量に出血することも。出血量が多いと血液を溶かすうその働きが追い付かないので、レバーのような塊が出てくるのも典型的な症状です。出血が多いため体内の鉄分が足りなくなり、鉄欠乏貧血を起こしやすくなります。

不妊、頻尿、便秘

不妊

粘膜下筋腫や筋層内筋腫ができて、子宮の内側が変形すると、受精卵の着床がスムーズにいかないことがあり、不妊の原因となります。これは子宮内に異物があることで、異常収縮が起こるためと考えられています。

また、着床したとしても出血しやすいため、流産の可能性もあります。

頻尿、便秘

  • 漿膜下筋腫や筋層内筋腫が大きくなると、場所によっては膀胱を圧迫します。
  • 何度もトイレに行きたくなる頻尿につながります。
  • 腎臓から膀胱に尿を運ぶ尿管を圧迫した場合は、尿の通りが悪くなり、腎機能が低下することもあります。
  • 直腸を圧迫すると便がスムーズに運ばれなくなり、便秘になる人も多いようです。

 

どんな検査をする?

前述の5つのサインのような症状がある場合は、早めに婦人科を受診しましょう。子宮がん検診を受けている人でも、がん検診で子宮の病気をすべてチェックしているとは限りません。

婦人科では内診や超音波検査などを受け、筋腫のできている場所やおよその大きさをチェックします。子宮筋腫は良性の腫瘍ですが、極稀に悪性の子宮肉腫がある場合もあるので、検査は大切です。

問診と内診

問診票の質問項目は、生理の周期や出血の様子、他のぼうきの治療歴などです。とっさに思い出せないこともあるので、予め確認しておくと良いでしょう。問診票で聞かれることは、一般的に次のような項目です。

  • 初潮年齢
  • 生理周期と前回の生理の時期
  • 生理が続く日数
  • 出血量、不正出血の有無
  • 妊娠回数、出産経験
  • 過去にかかった病気や治療中の病気など

内診

内診台で医師が膣から指を挿入、もう一方の手でお腹の上から押さえ、子宮や卵巣の状態を確認します。更に、膣鏡という器具を膣から挿入して、子宮の入口を観察します。緊張しがちですが、力がはいると痛みを感じやすくなるので、できるだけリラックスして、下半身の力を抜くようにしてください。

検査

検査にはMRI、超音波、子宮鏡によるものがあります。

MRI(磁気共鳴画像診断装置)

子宮筋腫のタイプ、場所、大きさ、周囲の臓器との位置関係などが詳しくわかります。磁気の力を利用し、体の内部を映像化する検査です。筒状のトンネルの中に入り、横になっているだけで痛みはありません。

通常、初診では受けられず、予約を取って改めて検査を受けるのが一般的です。主に手術を考える時などに行います。

超音波

超音波を出すプローブ(探触子)で、子宮や卵巣を画面に映し出す検査です。お腹の上からプローブをあてて観察する「経腹超音波」と膣の中にプローブを挿入して観察する「経膣超音波」があります。画面に子宮や卵巣が写り、筋腫の場所や数、大体の大きさがわかります。

子宮鏡

直径3mm程度の細い管の先端に、カメラがついた内視鏡を膣から挿入、子宮内を生理食塩水で膨らませて、内部の様子を観察します。主に粘膜下筋腫を子宮鏡下手術で摘出できるかどうかを判断する場合に、筋腫の位置や大きさを確認するために行います。初診ではなく、後日に予約をして受ける検査です。

 

子宮筋腫とは

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子宮筋腫は子宮にできる良性のコブのことです。初潮(初経)から年齢が高くなるにつれ増え、30代~40代に発症のピークを迎えます。閉経で自然に小さくなっていきますが、30代後半には3人に1人は有る、と言われるほど発見される頻度が高いです。自分で気づいていないことが多いのですが、症状がなくても妊娠や出産に影響する場合もあるので、侮ってはいけません。

子宮筋腫の種類は3つ

子宮筋腫にはできる場所によって、3つの筋腫があります。どれか一つだけと言うより、いくつかのタイプを複数持っている人の方が多いです。

漿膜下筋腫(しょうまくかきんしゅ)子宮の外側にできる

子宮の外側を覆っている漿膜にでき、外に向かって育っていくタイプです。症状が出ないことが多いですが、大きくなると膀胱や直腸を圧迫して頻尿、便秘、腹痛などの症状が現れます。脚の静脈を圧迫すると、脚のむくみや血栓症が起こりやすくなる場合もあります。

筋層内筋腫 子宮の筋肉の中にできる

子宮の壁(筋層)の中にできる筋腫で、一番多いタイプです。複数できる場合が多く、数㎝程度のうちは症状が出ないことが多いですが、大きくなると生理痛、過多月経、不妊の原因になる場合もあります。

粘膜下筋腫 子宮の内側にできる

子宮の内側を覆う粘膜にでき、子宮の内側に向かって育っていきます。小さくても過多月経が起こりやすく、不妊症の原因にもなります。筋腫の中で、最も症状が強く出ます。

 

まとめ

なかなか妊娠できなかったり、アラフォーで妊娠を考えている人などはきちんと検査を受けることをお勧めします。子宮筋腫がみつかり、生活に支障が出る、不妊の原因かもしれない場合の対処、治療法は後日お伝えします。Kさんのその後もご報告。

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