健康と日々の徒然~Anのひとりごと

心と体の健康を大切にしたい方へ贈るひとりごと

物忘れがひどい…認知症が不安なアラフォーに物忘れ対策

いわゆる「ど忘れ」は誰でも経験することです。しかし、アラフォーあたりになると、単なる物忘れなのか、認知症のきざしなのかがわからず、ちょっと不安になることも。今回は認知症との違いや、物忘れについて考えます。f:id:lady-jhones:20160708192942p:plain

物忘れは当然でも対策をしないと…

「人間は忘れる動物」とよく言われます。忘れることができるからこそ生きていけるのだとも。生まれてから今までの悲しいこと、つらいことをすべて記憶していたとしたら…

と言っても、脳は刺激を与えなければどんどん劣化し、機能低下してしまいます。物忘れは誰にでもあることですが、何も対策をしないと損失も大きいのです。

 

物忘れ対策と思い出す必要性

忘れ物はしないに越したことはありませんが、実は忘れることも必要です。実際に人間の脳は、今日範囲以上の物事をすべて覚えることはできません。

必要度が低いものから忘れていくのです。前述したようにすべてを記憶していたら、心身ともにとても持たないでしょう。

しかし、忘れたままでは脳がどんどん退化して機能が低下してしまうので、思い出す努力も重要です。

また、「物忘れがひどくてダメな自分」、と気持ちがマイナスに向いてしまわないようにすることも大切です。「物忘れは当然!そのうち思い出すさ」と前向きに考えましょう。

 

物忘れ対策

物忘れを防ぐ一番良い方法は、忘れたくないことはメモをとること。

ど忘れした時はメモを見れば思い出しますが、すぐにメモを見るのではなく、まず思い出そうと努力することが大切です。

脳に刺激を与えることが重要だからです。どうしても思い出せなかった時にメモで確認しましょう。

漢字などが思い出せない場合、すぐに辞書をひくのではなく、紙に書いて思い出そうとしてみてください。書いて思い出そうとすることは、脳の訓練になり良いのです。

 

忘れ物防止

指差確認が効果的です。駅員さんがホームで指差確認しているように、一つ一つ指差して確認するクセをつけると良いです。

慣れないと恥ずかしいかもしれませんが、忘れ物防止に非常に効果がある方法です。確認事項を玄関のドアや、パソコン周りなど、必要な場所に貼っておけば完璧!

 

物忘れと認知症の境目

アラフォーになりど忘れが多くなると、初めはちょっとショックですが、慣れてしまうとたしたことはありません。

しかし、単なる物忘れなのか、もしかしたら認知症の始まりのサインなのでは、と不安になることもあります。

単なる物忘れか認知症なのか、その違いには、短期記憶と長期記憶が関係しています。

 

長期記憶

短期記憶について何度も考えたり、半副学習したりしたものが長期記憶です。

普通の物忘れは、長期記憶に保存されている記憶が、うまく引き出せなくなって起こります。何かのきっかけやヒントが有れば引き出せます。

普通の物忘れは、体験したことの一部や、覚えていたはずのことなどが思い出せないといったど忘れです。

長期の記憶を忘れることはよくあることで、認知症に移行することはあまりないと考えられています。

「物忘れが多くなったが大丈夫だろうか」と不安に思っている場合は、ほぼ普通の物忘れでしょう。

 

短期記憶

認知症に繋がる物忘れは、新しいことが覚えられない、ということがほとんどです。同じことを何度も聞いたり、自分が話したことを忘れたりするといった傾向があります。

特に日付や場所を覚えるのが難しくなり、進行すると体験した事自体を忘れてしまいます。

散歩に出た高齢者が、自分の家がわからなくなり、びっくりするような場所で保護されたり、尋ね人のお知らせが流れたりと、身近でも良くあることだと思います。

 

物忘れに気づかなくなったら受診

特に注意しなければいけないのは、自分が物忘れをしていることに気づかなくなった時です。

その日にあった知人の名前を忘れ、あった事自体を忘れるようになったら、認知症に繋がる悪性の物忘れを疑い、物忘れ外来などを受診してください。

 

脳の劣化を防ぐトレーニング

脳トレ、と称した雑誌など多く出回っていますが、特に意識してトレーニングをしなくても、様々な刺激を受けることが、脳に良い刺激になります。

日常生活でも脳に良い刺激を与えられることはたくさんあります。

 

脳トレの例

  • 買い物をするときにざっと合計金額を暗算してみる
  • 人と積極的にコミュニケーションをとる
  • 寝る前にその日の出来事やあった人、食べたもの、使ったお金などを思い起こす
  • 散歩をしながら歩いた歩数、階段の数を数える

など工夫して習慣にしてしまうと良いでしょう。

 

一石二鳥のメモ術

物忘れ防止のメモではなく、日記的な要素のあるメモの活用術をお伝えしましょう。

毎日整理して記録することで脳に刺激を与え続けることが出来ます。更に1年間分の情報を取捨選択し、整理して次の年の手帳に書き写します。

必要なことがシンプルに集約された自分だけのデータベースの出来上がりです。いわば自分の脳の歴史ともいえますね。

元のメモ帳は保存するので、引き継がなかった項目は、元のメモ帳を読めば良い。メモの蓄積が思わぬ財産になることもあります。

 

開き直りは損をする

物忘れが多くなっても、何も対策をしていないと脳細胞はどんどん働きを悪化させていきます。

良くあるのが、「最近歳のせいか忘れっぽくて…」とある意味開き直り。これはいけません。何も対策をしていないと

  • 信用を失う
  • 親しい関係を構築できない
  • 発展性のある会話ができない

といったような不利益を被ります。

あった人の名前や、あった日付、職業、特徴、話の内容などをメモしておくことで、次にあった時にもスムースに会話が続きます。

メモを書くということが脳のトレーニングとなっているのです。

 

メモ帳の書き方

メディアから得た情報、見たこと、聞いたこと、思ったこと、興味を引いたことなどをそのまま書き残すメモ帳です。

そのまま、と言っても1日に膨大な量のメモを残しても、後で整理するのが大変ですから、通常の1週間で1ページの手帳に収まる程度にします。

1年間メモした情報のなかで、最も重要な情報だけを選び、次のメモ帳に書き写します。この作業は脳に大きな刺激を与えます。

世の中で流行りのミニマリストや断捨離と、考え方は同じかな、と思います。必要最低限のモノ(情報)を厳選して残す。

その過程で脳のトレーニングができているとも言えます。行動や思考をこまめにメモする習慣が楽しみになると、更に脳の刺激となるでしょう。

 

1日10万個!神経細胞は死滅する

人間の脳は大きさ、構造などに個人差はあまりありません。生まれた時の脳の重さは役400g。

1年で約2倍になり、その後20歳くらいまでゆっくり1200~1500gまで成長していきます。その間様々な学習をして神経細胞をつなぐネットワークが出来上がります。

20歳をすぎるころから、脳の神経細胞が死滅し始め1日に約10万個もの神経細胞が失われる、という研究もあります。

これではせっかく形成されたネットワークもなくなり、どんどん脳の能力が衰えていくことになってしまいますが、実際は20歳を過ぎても伸びていきます。

 

脳の機能を向上させる

神経細胞がどんどん失われても、その分をネットワークを多様化させることで補い、結果として脳の機能を向上させていると考えられます。

つまり、脳を活性化させることをやめてしまうと、20歳位から脳の機能が低下することになってしまいます。脳に新たな刺激を与え続けることで、その機能を伸ばすことができるのです

 

脳の機能はフレキシブル

脳の機能は、部位によって固定的なものでなく、フレキシブルに機能することもわかってきました。

例えば、言語中枢は普通の状態では左脳にあります。訓練で新しく作られた言語中枢が右脳にできることもあるのです。

たとえ1日10万個の脳細胞が死滅しても、トレーニングを重ね刺激を与え続けることで、脳のどこかに代わりになる機能を持たせられる可能性があります。

 

まとめ~脳へ刺激、物忘れ対策

人間は忘れる動物であり、物忘れを必要以上に不安に思うことはありませんが、アラフォーあたりからは、認知症の不安も起きてきます。

脳は刺激を与え続けることで活性化し、機能の低下を防げるので、日常生活で脳に刺激を与える積極性、物忘れを予防しようと言う気持ちを意識し続けることが大切です。

「Anのひとりごと」~今日も1ページ