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ひざの痛みを克服!アラフォーのためのスポーツ外傷講座

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スポーツのケガと言うと、10代~20代の若い世代に多いのは確かですが、最近は、元気な中高年にもよく見られます。アラフォーのための、スポーツ外傷の症状と治療法です。

けがの予防のために、スポーツの前には準備運動をすること、基礎練習も重要です。

スポーツ外傷~ひざの痛みの対処法

サッカーやバスケットボールなど、膝に負担が大きいスポーツを楽しむ、元気な中高年が多くなり、スポーツ外傷で膝の痛みをかかえる人も少なくありません。アクティブなアラフォーに、膝の痛みを克服する方法、長くスポーツを続けるための注意点です。

 

スポーツ外傷の種類と治療法

スポーツ外傷は、急激に強い力が膝に変わることで起こる、ケガのことを言います。膝のスポーツ外傷は

  • 半月板損傷
  • 靭帯損傷

が代表的です。

スポーツを続けるためにしっかり治療

重度の時は、手術が必要になります。スポーツを長く続けられるよう、適切な治療を受けましょう。半月板損傷、靭帯損傷の治療については、それぞれの項目で後述しました。

スポーツ外傷を予防することは難しいですが、起こる可能性を抑えることは可能です。何事も準備が必要。いきなり試合に出たりしてはいけません。

  • 基礎練習で基本的な動作をしっかり身につける
  • 強度は徐々に上げる

ことが大切です。

練習でも試合でも、必ず準備運動を入念に行います。運動が終わったあとのクールダウンも忘れずに。

疲れが溜まっている時や、体調が思わしくない時は無理をしないことです。

どんなときに起こりやすいか

膝のけががよく起こるのは

  • ジャンプ
  • 着地
  • 急な方向転換
  • タックルやブロックなどで接触

したときなど。

よく起きる種目は

  • サッカー
  • バレーボール
  • ラグビー
  • バスケットボール
  • スキー
  • 野球

などです。

 

半月板損傷

膝に強い力がかかり、半月板が縁にそって裂けたり、横に裂けるなどの傷ができるのが半月板損傷です。

半月板は、大腿骨と脛骨の間にある軟骨の一種。膝への衝撃を緩和する役目があります。左右2つ有り、上から見ると半月形、又は三日月を太くしたような形です。

治療

軽度の場合は少しずつ関節をうごかし、筋力トレーニングを少しずつ始めて、ジョギングなどの運動を行ないます。痛みと腫れが治まればスポーツは可能です。

運動で症状が改善しない時や、ロッキング*の場合は関節鏡手術を行ないます。

関節鏡手術

  • 関節に挟まった半月板を元の位置に戻し、損傷部分を縫い合わせるなどをする
  • 皮膚を大きく切開しなくてよく、身体への負担は比較的軽い
  • 所要時間は約1時間
  • 数日の入院で、退院後は日常生活にほぼ支障はない
  • 1~2ヶ月でジョギングなどの運動が可能

スポーツに復帰できるのは、通常3か月以上、場合によっては1年程度かかることもある

*ロッキング

半月板の縁に沿ってできた裂け目が大きく広がって、半月板の一部がズレ、関節に挟まってしまった状態です。重度になると起こり、膝の曲げ伸ばしがしづらくなったり、激しい痛みで歩くのが困難になることもあります。

膝の痛みはMRI検査で画像診断が進み、早期に治療できるようになってきましたが、「半月板損傷」と指摘され、手術で取り除いてしまうと、加齢に伴う二次性の変形性膝関節症のリスクがあります。痛みの原因が半月板と、骨の表面を覆っている軟骨の、どちらにあるのか識別診断をしっかり受け、適切な治療法を選択することが大事です。

半月板の再生医療

東京医科歯科大学生成医療研究センター長、関矢一郎教授による、幹細胞による半月板再生の臨床治療が2014年8月からスタートしています。すでに臨床治療を受けた変形性膝関節症の患者さんが、メディアで満足していると話されていました。日本で850万人あまりいると言われる、膝関節の痛みに苦しんでいる患者さんにとっては、朗報と言えます。

半月板損傷の症状

裂けた半月板が周囲の組織を刺激して炎症が起こり、痛みます。良く言われる「膝に水がたまった」という状態は、刺激で関節液が増えたことで起こり、痛みが出ることもあります。

損傷したままスポーツを続けると、半月板の破片などが関節軟骨を削ったり、衝撃を和らげる機能が低下して関節軟骨がすり減りやすくなるので、変形性膝関節症を起こしやすくなります。

 

靭帯損傷

靭帯は骨と骨をつないでいる、非常に強い組織です。スポーツをしている時などに靭帯が傷ついたり、断裂してしまうケガを靭帯損傷と言います。

膝関節には靭帯は4本。

  • 内側側副靭帯・外側側副靭帯: 関節の左右両端にある
  • 前十字靭帯・後十字靭帯: 関節内にある

これら4本の靭帯が大腿骨と脛骨をしっかりつないでいるので、はげしい運動をしても関節が安定しています。

損傷する頻度が最も高いのは内側側副靭帯で、次が前十字靭帯です。

靭帯損傷の治療

内側側副靱帯損傷と前十字靭帯損傷では、治療法は異なります。内側側副靱帯損傷は治りやすいのでそれほど大きな問題にはなりません。

内側側副靭帯損傷

タックルなどでぶつかったり、スキーで膝が内側に入った時などの衝撃などが原因です。治りやすいので3~4日間膝を冷やして圧迫固定し曲げ伸ばしの練習を行い、痛みがなくなったら少しずつ運動を始めます。

前十時身体損傷

関節内に真っ赤な血がたまったときは、前十字靭帯損傷が疑われます。損傷直後は痛みで歩くことが困難になり、スポーツを続けることはできません。しばらくすると靭帯の断裂部分から出血し、膝関節が腫脹して関節の曲げ伸ばしが困難になります。

痛みは通常3~4週間で痛みは和らぎ、日常生活への支障も感じなくなるので、けがが治ったと感じることもありますが、実際には治ったわけではありません。

この状態ではスポーツを行うと「膝崩れ」(膝関節がガクッと崩れる)を起こして疼痛が起こります。ひどい膝崩れの場合は、関節軟骨や半月板などを、さらに傷めてしまう危険性があるので、最初に痛みを感じた時に、すぐに整形外科を受診しましょう。

再建手術

前十字靭帯が断裂した場合、縫合しても治りは良くありません。そのため新しい靭帯を作る再建手術が行われます。膝関節の前を覆う膝蓋腱やハムストリングスの一部を切り取って移植し、両端を金属などで固定して代わりの靭帯とします。入院は1週間から10日ほどですが、移植した組織が関節内で正常に機能し、スポーツができる強度になるまで時間がかかります。

  • ジョギングや筋力トレーニングなどの軽い運動~約3か月
  • スポーツの基礎練習を始められるまで~約半年
  • 試合に出場するなど、復帰まで~8か月以上

 

まとめ

膝のスポーツ外傷を経験する、元気なアラフォーが増えています。スポーツで鍛えていても、加齢とともに進む関節や筋肉の機能低下は、避けられません。膝の痛みを感じたら無理をせず、早めに医療機関を受診することが大切です。

完全に予防することはできませんが、長くスポーツを続けるためにも、準備運動や基礎練習を怠らないようにしましょう。

くれぐれも「年寄りの冷や水」になりませぬよう。

「ナースのひとりごと」~今日も1ページ