食欲があるのは健康の印、とばかり言えないのが辛い所。世の中には様々なダイエット法があふれていますが、どれが本当に効果があるのでしょうか。 特に、「◯◯だけダイエット」はあれやこれや、現れては消えを繰り返していますが、その中から、長い間地味(笑)な活動を続けている「計るだけダイエット」をご紹介します。
ガッテン流「計るだけダイエット」
食べても食べてもお腹がすくのは、脳に原因がありました。計るだけダイエットは脳を有効活用するダイエット法です。
ためしてガッテンでも何度か取り上げられ、ご存知の方も多いと思いますが、毎日朝晩2回、体重を計ってグラフに記入するだけ。リバウンドを防ぐには、1ヶ月に1~2kgのペースで体重を落とすのがコツです。
体重を落とせる訳は、脳にありました。
脳をだまして満足させる
ガッテン流計るだけダイエットは、脳力を活用して痩せるダイエットです。脳内の、「快感物質」「やせ薬」も利用してリバウンドを防止します。
- 脳内快感物質β-エンドルフィン
- 脳内やせ薬レプチン
- 言い訳の活用
- 脳をだまして空腹を抑える
- 食事量減でも脳が満足
- ほめて成功率アップ
- 活動代謝をアップ
短期間で劇的にやせるわけではなく、コツコツと続けることで少しずつ減量できます。目安は一日50g~100g。
目標体重まで、ちょと気長に取り組む必要があるのは、デメリットともいえますが、習慣づけることでからだに無理なく、リバウンドもなく自然にやせることが可能です。
脳内快感物質β-エンドルフィン
ダイエットを成功させるコツのひとつは、体重グラフを見て、右肩下がりに体重が減っていくのを見て喜ぶこと。脳内でβ-エンドルフィンという物質がでます。
このβ-エンドルフィンは嬉しい時に出る脳内快感物質です。美味しいものを食べた時にも出るので、食欲を抑えにくい。
体重グラフが右肩下がりになっているのを見て「やせている!」と喜ぶことで、食べる以上の喜びを得、β-エンドルフィンを出そうという方法です。ダイエットのやる気を維持します。
脳内やせ薬レプチン
ダイエットの失敗の大きな理由の1つがリバウンド。順調にやせていたのに、食欲を抑えられず、リバウンドして挫折してしまいます。これは本人の意志が弱いためではないのです。
短期間で急激にやせると、食欲を抑制して代謝を挙げてくれるホルモン、脳内やせ薬のレプチンが極端に減るため、食欲を抑えきれずにどか食いをして、リバウンドしてしまいます。
計るだけダイエットの目標は一日50g~100gのゆるやかな体重減なので、レプチンの減少が抑えられ、「やせろ」という命令が脳にしっかり届きます。
言い訳を分析する
言い訳欄に体重が増えた理由をメモします。飲み会があったとか、美味しいケーキを食べてしまった、食べ過ぎた、などの言い訳を記入します。
食事内容を記録するのも太る原因を改善する助けになります。
言い訳を分析すると、体重が減らない原因や、生活習慣の偏りなどに気づくきっかけになります。
体重の増減を管理し、太る原因を見つけます。血圧、脈拍、体脂肪などもはかれる場合は記録しておくと、健康管理もできます。
脳をだまして空腹を抑える
ダイエットは空腹との戦いでもあります(笑)
実は、空腹感は血中に糖が足りなくなったことを知らせる、脳のサインです。ということは、
血糖値が上がっていれば、脳は空腹感を感じません。
血糖値を上げる2つの方法
- 食べる→太ります
- 運動する→やせます
空腹時に運動すると「糖、足りているみたい」と脳をだまして空腹を紛らわせることができます。さらに、食前に運動することで、
- からだにたまっていたエネルギーから消費する
- 血糖値があがって、食事の量が減る
- どうせなら食事を減らそう、という気持ちになる
などのメリットがあります。
運動をすると、肝臓から糖が引き出されて血中にまわり、血糖値が上がるので、脳は糖が充分あることを感知して空腹感が抑えられます。
空腹の時の運動は、肝臓に貯めていた糖の消費につながり、食前に運動すれば空腹感もやわらぎ、その後の食べ過ぎも抑えられます。
空腹を紛らわす簡単お助け技
- 血糖値上昇: その場で10秒ダッシュ
- 血糖値チョイあげ: 少しのチョコレートやキャンディー、少量の甘い飲み物など
- 胃袋ごまかし: お茶や水など、とりあえず何かを胃にいれる
- 胃袋活動: こんにゃくや寒天など、低カロリーのものを食べる
食事量減でも脳が満足する
血糖値が急上昇しないような食べ方をすると、空腹を感じにくくなり、食べ過ぎを防止できます。それには1回の食事量を減らすことです。
血糖値が急上昇しないため、下降も緩やかになります。最初は物足りなくても、続けるうちに満腹感を感じる量が減ってきます。
空腹を感じている時に食べ過ぎると、血糖値が急上昇し、正常値に戻ろうとインスリンが大量に分泌、すると血糖値は急降下します。
このあがったり下がったりの差が、空腹感を強くするので、差を小さくすれば空腹感を抑えられるのです。
食べても食べてもお腹がすく人は、この落差が大きく満腹感をなかなか得られないのです。
ダイエットが必要な人に多いのが、「空腹になるのが怖い」「次にいつ食べられるかわからない」と言った空腹への不安を予防するため、満腹になるまで食べ続けたり、食べても食べてもお腹がすく、ということ。
ストレスから、食べても食べてもお腹がすく人もいます。
ほめて成功率アップ
ダイエットを失敗する原因のひとつに、一人で続けているとモチベーションを保てず、途中でやめてしまうことが有ります。
- 家族にグラフを見てもらう
- 友人を巻き込む
- 職場で公言する
- アプリ等の利用
やる気を持ち続けるのに、周りの人に褒めてもらうこと、も有効です。
例えば記録用紙を家族にも目に付く場所に貼り、体重が落ちた時は褒めてもらう、あまり変化がないときは「続けているのはすごいね」など、とにかくほめてもらいましょう。
職場で公言しておけば、昼食や飲み会などでカロリーを控えたいときにも、理解してもらえます。
ちょっと意味合いは違いますが、豚もおだてりゃ木に登る、と言われているように、褒められたりおだてられたりすると気分よく、ヤル気も増すというもの。
さらに「言ってしまったものはやらざるを得ない」というある意味、かっこをつけようとする心理も働くようです。
*豚もおだてりゃ木に登る: 能力の低い者でも、おだてられて気をよくすると、能力以上のことをやり遂げてしまうことがあるというたとえ。
活動代謝をアップ
掃除や食器洗いなど、日常生活の動作で消費されるカロリーに注目。こまめに体を動かすことで活動代謝を上げることに注目しましょう。
小さな積み上げでも、確実にカロリーが消費され肥満予防やダイエットに効果が期待できます。
ダイエットでは、「基礎代謝をアップしましょう」というお題目が目につきますが、実はこれにはかなり無理があることがわかりました。
「筋肉をつけて基礎代謝を上げると、太りにくい体になる」という情報、理論上は間違っていません。しかし、実際問題として、ダイエットにつながるほどのエネルギーを消費する筋肉をつけるのは、かなり難しい。
例: お茶碗半分のご飯(80kcal)を消費するために必要な筋肉は…2.8kg!
人間の基礎代謝の割合
- 脳 19.9%
- 筋肉 21.6%
- 内臓 58.5%(脂肪を含む)
いちばん多くエネルギーを消費しているのは、脂肪を含む内臓です。筋肉での消費は、数十分の一の重さしかない脳と、同じくらいであることがわかっています。
計るだけダイエットのやり方
- 朝(起床時・排便排尿後)
- 夜(夕食後、または寝る直前)
の2回、毎日体重を計ってグラフに記入するだけです。
成功するための4つのポイント
- 体重計は目につくところに置く(はかり忘れを防ぐ)
- グラフを目につくところに貼る(変化を楽しむ)
- 体重測定は、出来る限り同じ服装で
- メモ欄に書いた言い訳から、太る原因を探る
まとめ~計るだけダイエットで成功を目指す!
太る人に共通しているのは、食べても食べてもお腹がすくこと。
毎日の体重を計るだけのダイエット法。習慣づけてしまえば楽に痩せることも可能です。ただし、急激に早せず、少しずつの減量なのでモチベーションを持続するのが難しくもあります。
そのため、脳をだまして空腹を抑えたり、脳内快感物質や、脳内やせ薬を出す方法などを駆使して続けることが重要。日常生活でコツコツ、何気ない動作でカロリー消費をすることも大切です。
計るだけダイエットで、こんどこそダイエットに成功しましょう!
*この方法で誰もが痩せられるわけではありません。
*計るだけダイエットの内容はNHKマイ健康を参考にさせていただきました。
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