最近は若い方でも、骨密度が年齢平均に届かない方が増えています。外食やファストフードが多いビジネスマンや、パソコンの前に座りっぱなしのIT関連の仕事をしている方は要注意です。女性は特に、出産、生理不順で骨粗しょう症のリスクが高まります。骨粗鬆症予防に生活習慣の改善とは?
骨粗しょう症を予防する生活習慣の3つのポイント
骨を強くする生活習慣への改善で「骨量」を増やす効果が期待できます。
生活習慣に気をつけることは、骨粗しょう症の予防にも、こわい生活習慣病の改善にもつながるので、積極的に取り組みましょう。
骨粗しょう症は、骨の生活習慣病と考えてもよいでしょう。薬物療法が基本ですが、生活習慣の改善も必要。食事と運動も重要な要素です。
骨を強くする生活習慣は
- 食事
- 運動
- 日光
が3つのポイントです。
骨粗しょう症予防の食事
カルシウム、ビタミンD、ビタミンKを多く含む食品を摂ります。さらに、骨の材料になる「たんぱく質」も忘れてはいけません。たんぱく質は特に高齢者にとって大切な栄養素です。
- 規則正しい食事
- 栄養バランスを考える
まず、規則正しい食生活が重要です。1日1食しか食べなかったり、ドカ食い、まとめ食いなどはダメです。
栄養バランスをきちんと考えることも重要。カルシウムやビタミン、タンパク質を積極的に摂りましょう。お菓子やファストフード、ジュース、外食などが多いのは考え物です。
とりすぎに注意したい栄養素
- リン: 食品添加物として様々な食品に含まれている。特にインスタント食品や加工食品に多い
- 食物繊維: 大量に摂るとカルシウムの吸収率をさげる
売られているお総菜や、お弁当などはカルシウム不足になる原因ともなる、添加物が含まれていることがほとんど。
リン酸という表示はないですか。これは体にあるカルシウムと結合し、体外に排出してしまう働きを持っています。
骨を強くする栄養素を多く含む食品
- カルシウム: 骨の主な材料
牛乳、乳製品、骨や殻ごと食べられる魚やエビ、大豆英頻、小松菜など - ビタミンD: 腸からのカルシウムの吸収率を高める働きがある
きくらげ、マグロの赤み、酒、しらす干し(乾物)、うなぎの蒲焼など - ビタミンK: 骨の形成をうながす働きがある
納豆、ほうれん草、小松菜、にら、ブロッコリーなど
運動
運動不足は、骨量の低下を引き起こす原因になります。また、骨にカルシウムを蓄えるには、「骨に体重を書ける」ことが必要。
階段の登り降り、散歩などをこまめにするだけでも骨を強くする効果が得られます。
ウオーキング、ロコトレがおすすめ
運動習慣がない人にも安全に出来るのが「ウオーキング」。姿勢をまっすぐにリズミカルに歩きましょう。
日本整形外科学会が提唱するロコモチャレンジで紹介されているロコトレもおすすめ。ロコモチャレンジ、ロコトレについては、ロコローション?ロコモ?介護予防~男はメタボ、オンナはロコモ、でも解説していますので、参考にしてみてください。
注意点: 骨に一時的に負荷をかけ過ぎると、背骨に「圧迫骨折」などを起こす危険性もあります。
もし、違和感があったり、骨粗しょう症の症状があったりする場合は、担当医に相談し、理学療法士や健康運動指導士などに、どの程度の運動ならよいのか、必ず確認してください。
日光を浴びる
カルシウムを効率よく吸収するためには、ビタミンDを活性化させる必要があります。日光が皮膚に当たることでビタミンDは活性化するので、適度に日光に当たることも大切。
長時間浴びる必要は無く、夏は木陰や日傘をさした状態で30分程度、冬は手や顔に1時間程度浴びましょう。体内時計を正常に働かすためにも、朝の光を浴びることをオススメします。
骨を強くする食べ方3つの工夫
骨粗しょう症の予防、寝たきりや要介護をよぼうするために、骨を強くするために、カルシウムをうまく摂取する工夫を3つ。
- バランスの良い食事と、様々な栄養素を一緒に取ること
- オススメの食材、料理
- 他にできる工夫
バランスの良い食事と多くの栄養素を一緒に摂る
それぞれの栄養素の働きを確認しましょう。
- ビタミンD: 腸でのカルシウムの吸収を促進し,血液中のカルシウムを骨まで運ぶ
- ビタミンK: カルシウムを骨に沈着させるのに役立つ
- マグネシウム: 不足すると骨を作るためにカルシウムを生かせない
- ビタミンC: 骨の構造に不可欠なコラーゲンを作るのに必要。カルシウムと一緒に摂ると骨の生成が助けられる。
- リン: 摂り過ぎるとカルシウムの吸収が妨げられる
オススメの食材や料理
乳製品: カルシウムが豊富な食品です。さらに、乳製品のカルシウムは吸収されやすく、他の食品のカルシウムよりも吸収率が高い。
しめじのグラタン、さけのミルク煮
ビタミンDの豊富なさけ、マグロ、いわし、豚レバー、卵、きのこ類などと組み合わせることで、乳製品のカルシウムの吸収率を、さらにアップさせることが出来る。
大豆製品: カルシウムが豊富、吸収率も乳製品に次いで高い。乳製品が苦手な人に取っては特に重要な食品。豆腐は、変化をつけやすく毎日利用したい。
冷奴、味噌汁
冷奴はビタミンDの豊富なカツオ節をかけると、豆腐のカルシウムが体内に吸収されやすくなる。味噌汁に小松菜や油揚げなど、カルシウムをたっぷり含む具を入れるのがおすすめ。
海藻・乾物:カルシウムも豊富に含まれていますが、ミネラル、ビタミン、食物繊維も含むヘルシーな食品です。量を摂ることができるので重要なカルシウム源となります。
野菜炒め、ひじき入りハンバーグ
カルシウムの豊富なチンゲンサイ、ビタミンDを含むきくらげを組み合わせた野菜炒めは、カルシウムの吸収率を上げます。ひじきは海藻の中でもカルシウムと鉄の含有量が最も多く、カルシウムの作用を助けるマグネシウムも豊富。
その他の工夫
乳製品:
- 料理にスキムミルクを加える
- パンにジャムではなくチーズをぬる
- おやつにチーズ、ヨーグルト
- あえ物やサラダにチーズ
魚:
- イワシ、味などの魚は一匹まるごと唐揚げ
- 圧力鍋で煮て、骨ごと食べる
- 料理にしらすや桜えびを加える
ゴマを野菜などに書けるのもおすすめ
女性ホルモンの減少は骨粗しょう症になりやすい
女性の場合、生理が不規則だと骨粗鬆症になるリスクが高まります。
閉経後に骨粗しょう症になりやすいのは、女性ホルモンのエストロゲンが骨密度を保つ働きをしているのですが、閉経に伴って、一気に減少してしまうためです。
生理が不規則なのも、エストロゲンの分泌が少なくなっている状況なので、閉経後と同じような状態で、骨粗しょう症になりやすくなります。
生理不順は放置せず、婦人科で相談することをお勧めします。
まとめ~食事、運動、日光、骨粗鬆症予防のポイント
骨粗しょう症は骨の生活習慣病、ともいわれています。予防には、食事、運動、日光を浴びることの3つがポイント。
骨を強くする食事について、食生活を見なおしてみましょう。生活習慣病の予防にも繋がります。
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