現代は普通に真面目な人も生きづらく感じるような状況です。ちょっとしたことでうつの入り口状態の、プチうつ不安に陥りがち。うつ病を予防するため、プチうつの段階で不安を解消する方法を考えます。
うつチェックと対策
まず、自分を攻めないことが大切です。
40歳位は子育てや仕事、親の介護など、人生のあらゆることが集約される年代でもあり、しんどい時期ですが、誰もが同じであることを忘れないようにしましょう。
心当たりがあったら要注意
何も関心が持てず、熟睡が妨げられるのもうつの特徴です。心のエネルギーが低下すれば、ちょっとしたことがグサグサささり、うつ気分からの逃避にお酒などに手を出す人もいます。
うつは、気持ちの落ち込みやゆううつ、意欲やエネルギーの減少が2週間以上続くのが目安。そうなる前の入り口状態、プチうつで解消しておくのが大切です。
プチうつチェック
□ 好きなテレビ番組も見る気が起きない
□ 夜中に目が覚め、あれこれ気になる
□ 友達や同僚からのキツイ一言を受け流せず、傷ついてしまう
□ お酒やパチンコ、甘いものなどについてが出る
□ 気づいた時にはパートナーや子供を罵倒していることが増えた
□ やたらに涙もろくなった
□ 心臓がドキドキしたり、冷や汗が出たりすることがある
□ 肩こり、頭痛がなかなか治らない
□ 人生がつまらない、とため息がよく出る
□ メールが届いても返信が面倒くさい
5つ以上当てはまったら要注意です。
不安から身体症状が強まることがあり、それがうつのサインということもあります。虚無感、空虚感が強くなるので、いつもできることができなくなったら疑う必要があります。
プチうつ対策10ヶ条
1.自分を攻めない
こんなに頑張っているのになんで報われないのだろうと思わない
2.感情を爆発させ過ぎない、引きずらない
3.ネガティブなことは原因を追求しない
たまたま起きただけ、と片付ける
4.何もしない日をつくる
ボーっとする、横になって寝ているだけなど本当に何もしない
5.スマホなどの電源を切る日をつくる
6.休みの日に自己研鑚しない
休みは休養にあてる
7.弱みを魅せられる仲間をつくる
なんでも言い合える人間関係を持つ
8.苦手な人を「嫌いな人」と決めつけない
特に初対面の印象は後々の関係で変わってくる
9.物事の良し悪しの判断は保留する
違う見かた、違う意味が生まれてくることもある
10.ちょっとした人付き合いの煩わしさは受け入れる
対面のコミュニティで挨拶を交わす
プチうつ不安を解消するコツ
♥こんなに頑張っているのに…と自分を攻めずに、「こんなご時世だからしょうがない」と気にしないこと。
♥感情を爆発させすぎると、強い記憶として残ってしまいます。ちょっと深呼吸したりして一拍おきましょう。
♥ネガティブなことを、原因探しをしたり他のことと結びつけると、常に頭の中がネガティブに支配されてしまいます。考えそうになったら「やめ!」とか言って断ち切ります。
♥休養は休養です。どこかにいく、とかせずに本当に何もしないようにするのも重要。
♥いつも情報に触れていると、休んでいることにはなりません。ネット断捨離をする日を作ります。
♥休みを、勉教や自己研鑚に当てるのは、やめましょう。非常に心身のエネルギーを使ってしまいます。
♥共通の悩みを持つ友達を作るのもオススメ。今ちょっとしんどい、といったことを気軽に言い合える人間関係が大事です。
多様化するうつのタイプ
うつの背景には、世相や現代社会の特徴も関係しているとも言われています。
昔のように難関大学に入る、大手企業に就職することが、人生の成功とは考えられていません。
漠然不安を若者だけでなく多くの人が持つ時代となっていることが、従来のうつとは違ったうつのタイプが増えている背景にあるといえます。
最近のうつのタイプ
- ずっとうつが続く従来型
- うつの合間にイライラしたり、切れやすくなる不安定型
- 仕事中や家事の間だけうつの新型うつ
- 基本的にはうつ、時にはテンションが上がるそううつ型
- うつから妄想、自殺願望が出てくる重症型
うつには、はっきりとうつの気分が継続するもの、気分変調症と言って、細かい波のようなものが繰り返すものもあります。
最近のうつはいわゆる典型的でないタイプが、とても増えています。
タイプ別の特徴
眠れないと言われるうつですが、多眠型になることもあり、食欲が無くなる場合も、過食になることもあります。
従来型
一番多く、軽症から重症まで含まれます。きちんと服薬すれば半年から1年で回復する中等症が一番多いです。
不安定型
意外に治りにくいタイプです。数年以上続くこともあります。
新型うつ
心理療法も必要で、厄介です。
そううつ型
従来型より重症では無いですが、一般のうつとは違う薬が必要になります。
重症型
急激な悪化もあり、周囲も慎重な対応が必要。回復は可能なので早く治療を受けるべきです。
うつの低年齢化
最近のうつはより個別化し裾野もひろがていますが、うつを発症する年代も低年齢化しています。
40~60代、中年から初老期が一番多い年齢ですが、20~30代がすごいい勢いで増えており、10代のうつ病も激増しています。
難関大学に入っても「これでよいのだろうか」と悩んだり、大学にいけなくなってしまう学生もいる。
いわゆる一流企業に就職し、はたから見ると羨ましい環境にいても、「自分の人生が標準的にうまく言っているのか」がわかりづらく、ちょっとしたことで不安を持ち、落ち込んでしまったりするのです。
電池切れ、完璧主義
ゴールがはっきりせず、何をしても疑問をかかえてしまう、ストレスもなく幸せでも、電池切れでうつになってしまうこともあります。
うつになるきっかけはネガティブな要因だけではありません。例えば「会社で出世して責任が増えた」「家を新築した」というような変化でも身構えてしまい、うつになる人も少なくないのです。
完璧主義の人が陥りやすいのが、自分の規範や基準と、現実とのギャップに悩んでしまうパターンです。
あるべき自分の姿と現実が違い、「こんなはずではなかった」と落ち込んだり意欲をなくしたりすることです。
まとめ~プチうつの段階で不安を解消
情報や様々な価値観にあふれる現代。普通に真面目に生きていくのもしんどい世の中です。
漠然とした不安をかかえていきていると、ちょっとしたことからうつになることもあります。
うつの入り口状態、プチうつで不安を解消して自分の人生がうまく言っているのかどうか、わかりにくい時代を生き抜いていきましょう。
「Anのひとりごと」~今日も1ページ