ストレスをためやすい考え方をしていないでしょうか。自分の考え方を見つめ直し心の面からリラックスするトレーニングがあります。ストレスをためやすいあなた、気分を楽にする方法を始めてみませんか。
ストレスをためやすい考え方を見直すトレーニング
よく「神経質な人、几帳面な人ほどストレスをためやすい」と言われますが、同じような環境や状況でストレスを受けても、
- うまく受け流したり解消したりできる
- どんどんためこんでしまう
と人によってストレスの受け止め方に違いがあるのは確かです。そこには「考え方」が大きく関わっています。
ストレスをためやすい人におすすめの方法は、リラックスするのはどんな時?トレーニングで意識してリラックする方法を実践!でお伝えした体の面からのリラックストレーニングと、今回ご紹介する考え方を見直し、心の面からリラックスしてストレスを解消するトレーニングです。
心の面からリラックスする方法
ストレスには偏った考え方も大きく関わります。悲観的、否定的に物事を考える人はストレスがたまりやすいものです。心の面からリラックスするには、
- ストレスがたまりやすい考え方のパターンを知る
- 認知行動療法をおこない、自分の良くない考え方に気づく
- 自分を客観視し、前向きな考え方を生む
というトレーニングを行いますが、トレーニングの前に、まずストレスがたまりやすい考え方のパターンを確認します。
ストレスがたまりがちな10の考え方
ストレスで辛い時などは、以下のような考え方をしていがちで、このような考え方のパターンは「認知のゆがみ」(よくない考え方)と言えます。
これは考え方を見つめ直す認知行動療法(後述)を行うことで改善が期待できます。
- 勝手に決めつける(事実無根の結論を出す)
- 全か無か/all or nothing(両極端に考える)
- 勝手に結論を出す(きっとまたこうなる)
- だめな部分ばかり目に入る
- すべて自分のせいにする
- 「○○すべき」と考える
- レッテルを貼る
- 自分の感情だけで判断する
- すべてを否定する
- 1つのことにこだわる
認知行動療法
認知行動療法は、上記10の認知の歪み(よくない考え方のパターン)を、手順を踏んで状況を分析、良くない考え方に気づいて自分の考え方を見つめ直し、ストレスを軽減する治療法です。
専門家と面談しながら行うのが普通ですが、ポイントを理解すれば自分で行うことも可能です。
嫌な気持ちになった時は、
- 具体的にどうなのかを書き出し心の中を整理する
- 考え方を見つめ直す
ことを行います。
望ましい考えや行動が見えてきて、ストレスを軽くします。
認知行動療法は様々な研究データから、抗うつ薬、抗不安薬、精神安定剤などと同じくらいの効果があるとされています。
心の中を整理する
嫌なことや辛いことなど、日常で起こった状況、考え、行動、気分を具体的にノートなどに書き出し、心の中を整理します。できるだけ詳しく書きましょう。
状況
嫌なことや辛いことなどが起こった場合、何が起こったのか具体的に書く。
考え
あとから思ったことではなく、自分がどう考えたのかパッと頭に浮かんだ考えだけを、思いつくものはすべて書く。
とっさにわき起こる考えを自動思考と言うが、認知行動朗報を繰り返し行っていくと、自動思考を変えやすいと考えられている。
行動
考えたあとにどう行動したのかを具体的に書き出す。
気分
気分がどうだったのか、「悲しい」「ゆううつ」「苦しい」など簡単な言葉で具体的に書く。
感情の程度を、一番悪い時を100%として数値で記入する。
どの項目も否定的な言葉ばかりであったとしても、正直に書くことが重要です。感情を書き出すことで心の中を整理することができます。
「書き出すだけって言うのは簡単だけどね」
はい、実はこれが一番辛いこと、「わかっちゃいるけどできないよ」という作業でしょう。
しかし、これがストレス軽減の大きな1歩になり、気分を少しでも楽にすることに繋がります。
言葉にできる、ということはその感情を認められたということです。心の中を整理し言葉にできたということだけでも、治療が半分終わったと考えられます。
考え方を見つめ直す
半分治療が終わったと考えられるとはいえ、心の中を整理して書き出しただけでは嫌な気分はまだ残ったまま。
書き出した内容を1つずつ、良くない考え方をしていないか、他に考え方は無いのかを見つめ直すことも必要です。
整理して書き出したことで、他にも様々な考え方が浮かんでくるでしょう。その中から少しでも楽になるような考え方を取り上げ、できるだけたくさんリストにします。
行動も見つめ直すことで、自分が取った行動以外にも他の考え方が浮かぶかもしれません。
考え方を見つめ直すことで、望ましい考えや行動が浮かび上がってくると気分も少し楽になってきます。
この結果、悲しい気持ち、ゆううつな気持ちなどが軽減したら、その数値も書き出します。
前向きの考え方を生む
良くない考えを見つめ直すよりも手軽にできるのが、前向きの考え方を生む方法です。嫌な気持ちになった時、自分の好きなことや興味のあること・やってみたいこと、自分の良い部分を考えます。
月並みな方法ですが、心を楽にするきっかけとしておすすめの方法です。
前向きの考え方を生む方法
- 好きなこと
- 興味があることややってみたいこと
- 自分の長所
を書き出す。
自分を客観視するポイント
- 好きなこと
- 興味があること・やってみたいこと
- 長所
を書き出します。
3つのポイントを書き出したら、目につく場所に貼っておき、ストレスを感じたときに見ることで気分を楽にできる可能性があります。
好きなこと
趣味・習慣など何でも構いませんので書き出します。好きなことに取り組めば、ストレス解消の手がかかりにつながるかもしれません。
興味があること・やってみたいこと
「いつかやりたい」と思っていることでも、今すぐできることでもなんでも良いです。書き出しているうちにだんだんワクワクしてきませんか。前向きの考え方に向かっていけるでしょう。
長所
人間は得てしてだめなところ、短所や欠点に目がいきがちですが、長所を考えることで自分を認められ自信がつくものです。
短所、欠点しか思い浮かばなくても、裏返して考えてみましょう。例えば「神経質」は「細かいことにも気が配れる」という長所にも。
認知のゆがみ10の考え方の補足
10の認知のゆがみ、具体例をあげてもう少し説明しましょう。
勝手に決めつける(事実無根の結論を出す)
知り合いが目に入り挨拶をしたが、なんの反応もなかった。相手が単に自分に気が付かなかっただけなのに、「無視されたに違いない」と勝手に考える。
全か無か/all or nothing(両極端に考える)
例えば売上目標が100万円のところ90万円だった場合、他の人よりも多かったにもかかわらず、目標達成できなかったから失敗だと考える。
勝手に結論を出す(きっとまたこうなる)
たまたま1,2回失敗しただけなのに、次もまた「必ず失敗する」と決めつけてしまう。
だめな部分ばかり目に入る
良い部分もあるのにそこには目がいかず、「自分はだめな人間だ。欠点だらけだ」とだめな部分ばかりを大きく捉える。
すべて自分のせいにする
失敗したときなど、自分には無関係なのに「自分のせいで失敗した」、「自分が悪かった」と考える。
「○○すべき」と考える
いつも「○○すべきだ」と自分を追い詰めてしまう。
レッテルを貼る
太っているから機敏な動きができない、など自分勝手に結果を決めつける。
自分の感情だけで判断する
自分が感じたことが事実と考え、例えば嫌いな人は「嫌な人だから悪い人だ」と考える。
すべてを否定する
何をやっても「うまくいくわけがない」などとすべてを否定する。
1つのことにこだわる
良いことや悪いことだけをとらえ、他のことは無視する。例えば一つだけ悪いことを言われた時、もっと良いことも言われていても悪いことだけがずっと頭から離れない。
まとめ~心のリラックストレーニング
ストレスをためやすい人はまず、良くない考え方/認知の歪みを知りましょう。そのうえで考え方を見つめ直す、心の中を整理するという認知行動療法を行うことで気分も少し楽になります。
認知行動療法より手軽にできるのが、自分の良い部分を考え前向きの考えを生む方法です。同じ状況でも、考え方一つでストレスを軽くすることは可能です。
だったら前向きな考え方をしたほうが楽だし、happyだと思うのですがどうでしょうか。
ストレスでつらい思いをしているあなたが、この記事を呼んで少しでも気分が楽になるきっかけとなるなら、私もhappyです。
「Anのひとりごと」~今日も1ページ