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ナースほど誇れる仕事はありません

ナースダイアリー・超忙しい看護師のひとりごと

ハダカで倒れないために!お風呂ですること~お風呂と血圧・入浴事故

温泉場などでは施設全体が暖かいですが、冬場は家庭のお風呂で血圧が急激に変動し、ヒートショックでの入浴事故は少なくありません。まず日頃の入浴習慣をチェックし、安全な入浴方法を確認しましょう。

ハダカで倒れないために!お風呂ですること~お風呂と血圧・入浴事故

入浴事故を防ぐ

最近の住宅では家の中の温度差は、以前に比べると少なくなってきてはいます。又、ヒートショックという言葉も知っている人も増えてきています。

しかし、冬場のお風呂は特に血圧が急激に変動し、入浴事故がおこりやすい。緊急時にはそんなことは言っていられませんが、もしもの時に大事に至らなかったにせよ、ハダカで人様に介抱されることはやはり恥ずかしいものです。

ハダカで倒れないためにお風呂ですることは、大業なことではありません。「温度差」と「水圧」に注意し、対処することです。

安全で正しい入浴法は難しいことではないのです。日頃の入浴習慣を確認して事故を防ぎましょう。特に高齢者や高血圧の人は安全な入浴方法を知り、周りの人も気を配ることが大切です。

 

入浴事故のリスクが高い入浴習慣

  • 熱めの温度のお湯が好き
  • 肩まで浸かって長湯をする
  • 体に熱いお湯で一気にかけ湯をして浴槽に飛び込む

これらは特に高齢者に多い入浴習慣ですが、お風呂で血圧が上がったり、水圧で心臓が肥大した状態になったり、呼吸が苦しくなったりします。

*入浴事故で救急搬送された人の8割近くが70歳以上の高齢者(平成20年東京消防庁)

お風呂に入る時の流れと温度差の影響

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入浴の流れ血圧の変動
暖かい部屋  
寒い脱衣所 上がる
寒い浴室
急に熱いお湯に入る
お湯で体が温まる 下がる
寒い脱衣所 あがる

お風呂で血圧の変動を減らすには

暖かい部屋と脱衣所や浴室の温度差を少なくする、お風呂の入り方を工夫することで、血圧の変動を少なくすることは可能です。

  • 血圧の変動を避ける入浴のコツ
  • 脱衣所などを暖房し、温度差を少なくする
  • 浴槽のふたをあけておく
  • 浴室の壁にシャワーでお湯をかけておく
  • 浴槽にお湯をためるのにシャワーを使う
  • かけ湯は温めのシャワーで心臓から遠いところから順にかける
  • (次に頭を洗うと頭の表面の血管が広がり熱を放散させやすくなりのぼせの予防に)
  • 足を湯につけ、ゆっくり膝、太腿、腰と浴槽に入る
  • 温めのお湯で半身浴
  • 長湯は避ける
  • 頭を低くした姿勢で、ゆっくり浴槽から出る

*半身浴で方の周りが寒いと感じる場合は、湯に浸したタオルをかけたりシャワーをかけながら。

安全な入浴のコツ

前述の血圧の変動を避ける入浴のコツを念頭にします。お湯につかるのは気持ちよく感じられる程度の時間にして、長湯をしないようにしましょう。

  • うっすら汗が額ににじむ
  • 胸が少しドキドキしてきた

お湯から出るタイミングと考えましょう。

浴槽から急に立ち上がると頭部の血液が下がり、脳の血液が不足して立ちくらみが起こりやすくなります。浴槽のヘリに手をかけ、頭を低くしたままゆっくり片足ずつ出るようにします。

浴槽のふたを半分占めて溺れるのを防ぐ

高齢者では、ふたを半分程度開けた状態で入浴すると、つかまる場所ができるので溺れにくくなりますが、体重をかけると割れることもあるので状況に応じて。

入浴後の注意点

入浴前に水分を摂ることも大切ですが、入浴後にも水やスポーツドリンクなどで水分を補給します。葛湯や生姜湯など、温かい飲み物でも良いでしょう。高齢者は、その後30分ほど横になって休むのが理想的です。

こんな時は入浴を避ける

飲酒 
アルコール飲料には、血管を拡張させて血圧を下げる作用や、利尿作用があります。飲酒しての入浴、入浴後の飲酒は血圧が下がりすぎたり、脱水症状を起こしやすくなるので、飲酒前後の入浴は避けるようにします。どうしても入浴したい時は、シャワー程度に。

朝風呂 
目が覚めてシャキッとするから、と朝入浴する人もいますが、朝は睡眠から覚醒へと体の状態が変化するので、血圧や脈拍の調節がうまく行きません。また、夜間の発汗による脱水で心筋梗塞や脳梗塞が起こりやすい時間対とされています。

朝の入浴は避けるようにし、どうしても入浴したい場合は、しっかり目を冷ましてからシャワー程度にしましょう。

 

冬に多い入浴事故 

月ごとの入浴事故死亡者数

年齢、性別入浴事故死亡者数

出典:浴室内の心機能停止者 2011年 月別/男女別 
東京都健康鳥獣医療センター プレスリリース・研究成果平成24年12月18日

入浴事故で救急搬送されるのは圧倒的に冬季が多いです。その大きな原因は「温度差」と「水圧」。

入浴事故を防ぐには、入浴で起こる体の変化を知り、安全で正しい入浴法を行うことが大切です。高齢者のお風呂では周りの人が目配りをすることも忘れずに。

入浴事故の主な原因と病気のリスク

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入浴事故の主な3つの要因

  • 温度差
  • 高温の湯
  • 水圧

温度差 
住宅事情も随分改善されていますが、一般的に冬季は家の中に温度差が生じます。廊下、トイレ、脱衣所、お風呂など寒い場所に暖かい居間などから移動すると、その温度差に血圧が変動します。

脳出血、不整脈、立ちくらみなどを起こしやすくなります。

高温の湯 
熱いお湯に入ると血圧が大きく上がり、また汗を書くことで血液の粘度が上がります。脳出血、脳梗塞、心筋梗塞などを起こしやすくなります。

水圧 
肩までお湯に浸かると全身に500kg前後の水圧が!水圧で皮膚表面の血管や肝臓などが圧迫されると、多量の血液が心臓に戻り、心臓が肥大した状態になります。

水圧で横隔膜が上がり胸を圧迫すると、呼吸が苦しくなります。

 

まとめ

暖かい部屋から寒い脱衣所、浴室の温度差、熱いお湯に入ったり長湯をしたり、お風呂で急激な血圧の変動が起き、入浴事故が多い時期です。

入浴習慣をチェックし、安全に入浴するために、お風呂ですることを確認しておきましょう。コリをほぐし、心身の疲労を回復!

 

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