健康と日々の徒然~Anのひとりごと

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アラフォー必須「緑内障チェック」眼圧が正常でも安心するのは早い!

40歳以上に多い緑内障は、加齢とともに増加する傾向にあります。早期発見のために、時々視野の欠損を自分でチェックすることも大切です。見え方がおかしい場合は、眼科を受診し、緑内障検査を。緑内障のチェックの仕方、症状や治療について簡単にお伝えします。

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緑内障の治療は早期発見が重要

徐々に視野がかけていく緑内障は、放置していると視神経の障害が徐々に広がって、失明することもあるのですが、両目で見ていると視野の異常に気づきにくい。

多くの場合視野の欠損は、視野の中心よりも鼻側や端の方から始まり、初期の症状は視野が欠けた部分は、ぼやけて見えます。

左右それぞれの目が補ったり、脳がかけた部分の情報を補っているので気づきにくい。 

早期発見のためには、自分で出来る簡単なチェックと眼科の受診を。自分で出来るチェックと、眼科での4つの検査方法は以下のように行ないます。 

 

自分でできる簡単な緑内障チェック方法

時々片方の目で見て、視野に異常がないか確認しましょう。両目で見ていると、もう片方の目でカバーして正常に見えてしまいます。見えない部分がかなり広がるまで気づかないことが多い。

 

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視野の欠損が有っても多くの場合は、脳が周囲の像の情報から欠けた部分を補うので、実際に欠けて見えるわけでは無く、ぼやけて見えることが多いので気づきにくいのです。

緑内障のチェックには、マリオット盲点を利用した確認方法もあります。

 

マリオット盲点

マリオット盲点は、誰にでもある視野欠損です。以下の手順で確認してみましょう。

  1. 右目を右手で多い、左目で遠くの1点を見つめる
  2. 左目は遠くの点を見たまま、左手でペンを持ち、顔の正面に
  3. ペンを目の前から平行にゆっくり耳の方へ動かす
  4. 左目を手を変えて同じように確認する

3.で一瞬ペンの先が見えなくなる位置があり、これがマリオット盲点です。

マリオット盲点以外でも視野欠損がある場合、視野の異常が疑われます。眼科で緑内障検査を受けることをオススメします。 

 

眼科で行う検査

緑内障の有無や進行の度合いを診断するためには、主に以下の4つの検査をします。

  • 眼圧検査
  • 隅角検査
  • 眼底検査
  • 視野検査

 

眼圧検査

正常な眼圧の基準値は、一般に10~21mmで、この数値よりも高いと緑内障のリスクは高まります。

しかし、正常値でも緑内障が起こることが多いので、眼圧だけでは診断はつきません。

 

隅角(ぐうかく)検査

隅角(房水の排出路)の状態をチェックします。

 

眼底検査

眼底を観察。視神経乳頭(網膜上で視神経が集まる部分)や神経線維の状態をチェック。緑内障で視神経が障害されると、視神経乳頭の中央が深くくぼみます。

 

視野検査

視野の欠けの有無や広がりを、視野の範囲を調べてチェックします。

視神経乳頭がある場所には、光を受け取る網膜の細胞が無く、誰でもそこに対応する視野は欠けています。その場所がマリオット盲点です。

 

緑内障のメカニズム

緑内障は網膜上に移った映像を脳に伝える「視神経」の障害で、徐々に視野がかけていく病気です。40歳以上に多く発症しています。 

視神経の障害に深く関係しているのが「眼圧」です。目の内側の圧力のことで、眼球の形を保つ働きをしています。

後述の眼圧検査で正常範囲であっても、視神経に障害を招く「正常眼圧緑内障」というタイプがあり、日本では緑内障全体の約7割を占めているので、注意が必要です。

また、目と充血や痛みが突然起こる「急性緑内障発作」についても知っておきたい。

 

緑内障は房水の産生と排出のバランスの崩れから

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毛様体で作られる房水(透明な液体)が眼圧を一定に保つ働きをしています。

  • 水晶体や角膜に酸素と栄養を供給
  • 線維柱帯(フィルターのような組織)でろ過され、静脈へ排出

房水の流れのどこかに支障が生じることで、産生と排出のバランスが崩れ、眼球内に房水が溜まり眼圧が上がります。

 

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画像出典: gooヘルスケア

 

その結果、視神経が圧迫されたり、視神経の栄養状態が悪くなったりして、視神経を構成している「神経線維」の数が減るために緑内障が発症します。

 

急性緑内障発作

眼圧が急上昇して目の充血や痛みが突然起こるタイプの緑内障です。

  • 目の充血
  • 強い目の痛み
  • 激しい頭痛吐き気

などの症状が現れます。失明の危険性もあり、症状が出て一日以内に適切な治療が必要です。 

急性緑内障発作が起こる原因は、隅角(ぐうかく)が完全にふさがり、、目の中の房水の行き場が無くなることです。

もともと隅角が狭い体質があり、加齢や遠視と言った要因が加わると起こりやすい。

これらの要因に当てはまる人が、疲労、暗い部屋に入ったりして瞳孔が開いた時に、隅角が閉じて発症することもあります。 

治療は、虹彩にレーザーをあてて小さな穴を明け、房水の排出を促して眼圧を一気に下げます。

 

緑内障の治療

一度傷害された視神経はもとに戻すことが出来ません。眼圧を下げ、障害の進行を防ぐことが緑内障の治療の基本です。

  • 薬物療法
  • 手術

 

薬物療法

緑内障と診断された場合は、まず点眼薬で眼圧を下げるのが一般的です。正常眼圧緑内障も同様に対処します。

 

房水が作られるのを抑える

β遮断薬、炭酸脱水酵素阻害薬

 

房水の排出を促す

プロスタグランジン関連薬、α1遮断薬、ルク交感神経刺激薬、交感神経刺激薬

 

両方の働きがある

アルファ1遮断薬、β遮断薬

 

一般的には、まずプロスタグランジン関連薬が使用されますが、違う作用の薬を組み合わせることもあります。 

患者さんによって効く薬の種類や副作用の程度は異なるので、医師はその人に有った作用の違う薬を組み合わせるなどして点眼を続け、眼圧をコントロールしていきます。 

まれに喘息発作、心臓病を誘発するなど全身的な副作用が、薬によっては起こることもあります。

 

手術

点眼薬でうまく眼圧をコントロール出来ない場合、手術を検討します。 

房水の新しい排出路を作り、眼圧を下げる方法として、線維柱帯切除術が主に行われます。

手術後は、眼内炎*に注意が必要となります。また、緑内障の手術が白内障など他の目の病気を誘発することもあるので、手術後の経過観察を適切に行う必要があります。 

レーザーを線維柱帯に当て、目詰まりを取って房水の流れを改善する、治療が行われることもあります。 

*眼内炎: 手術の傷から細菌が入って起こります。視力低下やはげしい目の痛みなどが現れ、失明することもあります。目の周りを清潔に保つことが重要。

  • 不潔な手で目に触れない
  • 洗顔、洗髪を控える
  • 目に衝撃を与えない

 

まとめ~症状がなくても眼科で検査を

視野が欠けていく緑内障は、放置していると気づかないうちに進行していきます。失明のリスクもあるので早期に発見し治療することが大切。 

視野欠損は、左右の目がそれぞれかけた部分を補ったり、脳が周りの画像からかけた部分を補ったりするので、視野の異常に気づきにくいのです。 

時折片目で見る、マリオット盲点で確認するなど、簡単に自分でできる緑内障チェックをしましょう。

また、眼科での検査でも、眼圧が正常でも緑内障を発症しているケースがとても多いです。

眼圧が正常でも安心せず、きちんと緑内障の検査を受けることをオススメします。 

特に緑内障の発症が多くなるアラフォーは、一度眼科で緑内障検査を受けてください。 

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