病気のほとんどは腸で作られる、と言われるほどです。健康であるための理想のうんちとは?腸内環境、腸内細菌との関係も含め、大事なうんちについて確認しましょう。
見ないで流すなんてもったいない!便は必ずチェック
出たものをきちんとチェックしていますか?便は健康のバロメーターです、必ずチェックするようにしましょう。
おなかの調子によって、コロコロの硬いうんちや、下痢気味の時のびしゃびしゃうんちなど、便の形状は様々、においもきつかったり、さほど気にならなかったり。うんちのタイプ、理想的なうんちを出す方法についてお伝えします。
あなたのうんちはどのタイプ?
うんちには含まれる水分量から、大まかにわけて6つのタイプがあります。
- 便秘(出ない)
- ガチガチコロコロ(水分60%)
- バナナ型(水分80%)
- ヒョロヒョロ(水分85%)
- ビシャビシャ(水分90%)
- ガチビシャ(水分60%+90%)
いつも同じタイプではなく、腸内環境により、うんちのタイプは変わります。
理想的なうんちは水分80%くらいのバナナ型
理想的な腸内環境で出るうんちは、いきまずにストーンと気持ちよく出る、水分80%くらいのうんちで、発酵しているのでにおいもきつくありません。
硬さは練り歯磨き程度、小さめのバナナ型を毎日2、3本出すのが理想です。
ガチガチコロコロ
悪玉菌優位
有害物質が腸の働きを弱め、便が長く腸内にとどまっているので水分が吸収されきっている
ビシャビシャ
悪玉菌優位
有害物質が腸を刺激し、便意を我慢できなくなっているのが原因
ヒョロヒョロ
腸周りの筋肉や腹筋が弱り、押し出す力が失われている
食事や運動を工夫し、理想的バナナ型を目指しましょう。
バナナをだす!
理想的なバナナ型のうんちを出すために必要なのは、
- 食べ物とうんちの関係を知る
- 善玉菌を増やす
- 筋肉
です。この3つが揃って、健康的なうんちを出すことができます。
食べ物とうんちの関係
便の成分は80%が水分です。残る20%の三分の一づつを、食べかす、腸内細菌、剥がれた腸壁が占めます。どんなものを食べた時に、どんな便が出るのかを観察しましょう。
便の素材の中心は食物繊維です。野菜、海藻、きのこ類は必ず食べましょう。朝、昼もしっかり食べるのが基本です。ご飯、具沢山の味噌汁、野菜、魚の和食メニューがオススメ。
善玉菌を増やすには
もともと腸内いるビフィズス菌を増やすのが有効です。プロバイオティクストを摂れる乳酸菌飲料、ヨーグルトがオススメ。
納豆、つけもの、キムチなども積極的に。生きた菌が入っているものを摂りましょう。また、オリゴ糖は大腸まで消化されずに届き、ビフィズス菌の餌になり、増殖を促進します。
多くの人に知られている善玉菌、ビフィズス菌、乳酸菌は感染症を防ぐ、免疫をアップさせる、ビタミンを産生する、消化吸収を補助するなどの働きをします。その結果、健康を保ち、老化を防止します。
排便の際に善玉菌も外にでてしまい、腸内がリセットされるので、毎日食べることが重要です。
筋肉をつける
高齢者はヒョロヒョロのうんちが多い。それは筋力が低下しているためです。年をとるとだんだん筋肉が落ち、便を押し出す力も弱くなっていきます。
腹筋や腸腰筋、大腰筋を鍛えて、便を押しだつ力を付けましょう。ウオーキングやスクワットがオススメです。
2腸内細菌と腸内環境
快便で健康な人の腸内は大体、善玉菌20%、悪玉菌10%、日和見菌70%くらいの割合です。
悪玉菌
優位になると免疫力が低下し、大腸内では腐敗が起きて便秘や下痢になり、くさいうんちを作る環境になる
腐敗で細菌毒素を産生、特に発がん物質を産生したり、発がん物質が産生するのを助ける菌もある
善玉菌
優位になると大腸内で発酵が起き、適度に水分のある排出されやすく、臭くないうんちを作る
感染を防御、免疫を刺激、ビタミンを産生、消化吸収の補助など 健康を保ち、老化を防止する
日和見菌
善玉菌や悪玉菌の影響を受けて働きが変わる
悪玉菌が優位だと悪い働きをし、善玉菌が優位なら良い働きをするので、「日和見」菌と呼ばれる
腸も老化する
体内の善玉菌は、何もしなければ年とともに少しずつ減っていき、腸も老化していく。ところが、最近「腸だけが極端に老化した若い女性」が増えています。
女性の約5~6割は便秘、または便秘症に悩んでいると言われており、便秘症の女性のうんちを調べると、クロストリジウムという悪玉菌が多いというデータもあります。
現代女性の腸内環境は非常に悪い、ということなんですね。
食べ物次第で別れる善玉菌と悪玉菌
腸内環境はずっと変わらない、というわけではありません。胎児では無菌状態、生まれてすぐ母親の腸内細菌をもらって、それをもとにその人なりの腸内環境が育っていきます。
大腸に住んでいる細菌の数は600兆個~1千兆個!重さは1キロ~1.5キロにもなります。
口の中も入れると約3千種もの細菌を持っていて、人間はそれらを食べ物で変化させることが可能です。
食が変われば細菌も変わります。善玉菌を増やせば、日和見菌も良い働きをしてくれます。
例えば、肉だけをずっと食べていると、悪玉菌のクロストリジウムが増え、ビフィズス菌は減少、体臭はきつくなるし、顔もアブラぎります。
うんちはもちろんカチカチで黒褐色、猛烈な悪臭が。
腸の老化を防ぐ生活習慣
便秘の女性は肌荒れで悩むことも多い。腸が老化すると、肌もボロボロ、シワも増えます。
毎日のちょっとした気遣いで老化を防ぐことは可能です。何より大事なのは食生活です。
野菜やきのこ、海藻などの食物繊維をたっぷり摂り、悪玉菌を増やす肉類を、大量に食べないように注意することです。
心がけたい10の生活習慣
- 野菜をたくさん食べる
- きのこや海藻類を食べる(食物繊維)
- 3食きちんと食べる
- 偏った食生活、極端なダイエットはNG
- 肉類は控えめに
- 納豆、ヨーグルトなどの発酵食品(生きた善玉菌)をたくさん摂る
- アルコールは適量
- ストレスをためない
- 運動をよくする
- 排便のリズムをくずさない
食事の工夫と注意点
高タンパク・高脂肪、低食物繊維になりがちな現代の食生活。それを適たんぱく・低脂肪、高食物繊維にする工夫を。
また、ダイエット中の人は偏った食事に要注意です。ちゃんとうんちの材料になるものを食べないと、痩せるより先に体が老けてしまいます!
運動不足と排便のリズム
運動不足も腸内バランスを崩し、下痢や便秘を起こす原因となります。適度な運動は健康維持やストレス解消にも繋がります。
毎日正しい排便のリズムを維持することも重要。毎日の腸のお手入れはとても大切。腸年齢が若いほど、肌の状態も良いです。
※排便は毎日なくても便秘ではありませんが、できれば1日1回は出すようにしたいですね。
腸年齢チェック!
腸年齢をチェックしてみましょう。トイレ、生活習慣、食事に関しての質問です。
トイレ
□ いきまないとでないことが多い
□ 残便感がある(排便後も便が残っているような感じ)
□ 便が硬くて出にくい
□ コロコロとした便が出る
□ ときどき便がゆるくなる
□ 黒っぽい便が出る
□ 便が、便器の水に沈むことが多い
□ 便が臭いと言われる
食事
□ 朝食抜きが多い
□ 朝食は短時間で焦って済ます
□ 食事の時間は決めていない
□ 野菜不足を感じる
□ 肉が好物
□ 牛乳や乳製品が苦手
□ 週に4回以上は外食
□ アルコールをいつも多く飲む
生活習慣
□ トイレの時間が不規則
□ おならが臭いと言われる
□ タバコを吸う
□ 顔色が悪く、老けて見られる
□ 肌荒れや吹き出物に悩んでいる
□ 運動不足
□ 寝つきが悪く、寝不足気味
□ いつもストレスを感じている
腸年齢判定
はいが4個以下
実年齢より若く理想的。現在の生活を続けましょう。
腸内環境はちょっとしたストレスにも影響されるので、油断はしないこと。
はいが5~9個
実年齢+10歳
まずまずの腸年齢ですが、これ以上高くならないように、生活習慣の改善を心がけましょう。
はいが10~14個
実年齢+20歳
老化が進行し、腸内環境に危険信号が!今すぐ生活習慣の改善をしてください。
はいが15個以上
実年齢+30歳
すでに腸内環境は高齢者。今すぐ腸内環境を変えないと、がんや生活習慣病など、重大な病気にかかる危険性があります。
まとめ~健康のバロメーター、うんちは確認
うんちは健康のバロメーター。そのまま流さず、しっかり確認する習慣を付けてください。
食事に注意することで、腸内環境の改善は可能です。善玉菌を増やし日和見菌を味方につけて、健康で若々しい腸を目指しましょう。
「Anのひとりごと」~今日も1ページ