オトナの成長ホルモンは、若返りホルモン!分泌を促す体を作るには、食事、運動、睡眠、気力が重要です。今回は成長ホルモンの働きについてと、分泌する体を作る方法のうち、運動~スロトレについてお伝えします。
成長ホルモンは若返りホルモン
成長ホルモンは成長期に骨や筋肉を作り、成長を促すことが大きな役割ですが、細胞分裂やたんぱく質の合成にかかわっており、傷の修復や新陳代謝のスピードにも関係している、若返りホルモンです。
かつては成長期以後は分泌されないと考えられていましたが、現在は成長後も分泌され、様々な代謝を調整しながら、体のバランスを保つ役割を果たしていることがわかっています。
- ハリのある皮膚を作る
- 骨を丈夫にする
- 体脂肪を落とす成長ホルモンの働き
- エネルギーを高める
- 免疫システムを強化
- 記憶力を維持
などなど、多岐にわたる働きをします。
アラサー必見!成長ホルモンを分泌する体を作る
成長ホルモンも、加齢により減少していきます。血中における濃度は30歳くらいから少しずつ低下し始め、10年間で13%も低下してしまいます。
しかし、生活習慣に注意することで、分泌を増やすことは可能です。成長ホルモンは、睡眠、食事、運動といった日常生活の因子と深い関係があるからです。
最も多く成長ホルモンの分泌を促すのは、睡眠中です。
成長ホルモンの分泌を増やす方法
運動
成長ホルモンだけでなく体のわかわかしさを保つ、様々なホルモンの分泌を促します。運動は一種のストレスであり、ストレスに対して体が防御するためにホルモンを分泌するのです。
短い時間の運動で成長ホルモンを分泌するには筋トレがお勧め。うまく運動することで、一日の成長ホルモン分泌がピークとなる、寝入りばなのノンレム睡眠と同じくらいの量の成長ホルモンを分泌することも可能です。
運動習慣のない人にオススメなのが、スロートレーニング、スロトレです。スロトレのやり方は後述しました。
女性ホルモン様の働きを持つデヒドロエビアンドロステロン(DHEA)も運動により分泌されます。更年期以降で卵巣ホルモンが出なくなった女性には、頼もしいホルモンです。
睡眠
成長ホルモンの最も分泌しやすい時間帯は、眠りの深い(ノンレム睡眠)午前1時~3時頃、できれば12時前には眠りにつくのがベストです。
食事
成長ホルモンを上手に出すには、お腹をすかせてから食べること 成長ホルモンの材料になる、良質のたんぱく質であるアミノ酸を、様々な食材からバランス良く摂ることが大切
睡眠と食事については次の機会に詳しくお伝えしようと思います。
老化を防ぐには気力も大事
若返りホルモンとも言われる成長ホルモンの分泌を促すには、食事、運動、睡眠が大事です。そしてもう一つ、気力も重要!老化を促進するのは
「さびる(酸化)」
「しぼむ(ホルモンの低下)」
「風化(神経機能の低下)」
です。これを防ぐのに必要なのが精神力なのです。気持ちがなければ食事にも気を使わず、運動する気力がなければ長続きしません。
精神的にも肉体的にも、気が大きく影響します。
成長ホルモンの分泌に良い運動は?
基本的には、どのような運動でもOKです。ただし、成長ホルモンもDHEAもかなりハードに運動をしないと分泌されません。
- ジョギング かなりきつく感じるくらいの速度で1時間程度
- 筋トレ(かなりきついトレーニングを)10分
運動習慣のない人には、ちょっとハードルが高すぎます。そこで比較的楽に成長ホルモンを分泌させるのが、加圧トレーニングやスロートレーニング(スロトレ)です。
特別な器具や、指導してもらわなくても誰でも簡単にできる、スロトレがお勧めです。
スロトレ(スロートレーニング)9つのコツ
スロトレとは、ゆっくりと止まらずに行う筋トレのこと。自分の体重を負荷にし、一人でできる安全なトレーニングです。うまく成長ホルモンを出すスロトレをするコツをどうぞ。
筋肉の力を抜かない
筋肉の力を抜かずに動作を続けること。太極拳などの動きがスロトレを同じような要素を持っていて、若返り効果は抜群です。
一つだけならスクワットを
スロトレには腹筋や腕立て伏せ等、様々な種類がありますが、どれか一つをやるならスクワットです。
体のなかで最も大きな筋肉、腿とお尻を鍛えることで、効率よく成長ホルモンを分泌させることができます。
筋肉の疲れを感じるまで(プルプルするまで)
ゆっくり力を抜かずに動くスロトレは、筋肉に局所的な疲労を起こさせます。その結果生じた乳酸などが脳を刺激し、成長ホルモンが分泌されます。
筋肉が暑くなったり、プルプル震えたりする状態が乳酸が出た合図です。その感じを掴み、スロトレを続けます。
たくさんスロトレをしても、筋肉の疲れを感じなければ、成長ホルモンは分泌されません。
お休みは30秒
スクワットは5回~10回行ったら、筋肉がパンパンになります。できれば3セット行いますが、セットとセットの間には30秒(以下)のお休みを入れます。
呼吸に注意
呼吸法も重要です。負荷をあげるときに息を吐き、下ろすときに吸うのが原則です。スクワットなら
- 息を吸う:立ち上がるとき
- 息を吐く:しゃがむとき
はくときは強く長く吐きます。お腹周りの筋肉も鍛えられます。
1回よりも2回に分けて
運動は1日5回くらいまでです。きつい運動を一度にまとめてやるよりも、朝晩2回に分けたほうが成長ホルモンの分泌される回数が増えます。
ただし、一度行うと筋肉が疲労し、回復するまで時間がかかります。同じ運動を朝晩に行うとオーバーワークになってしまいます。
例えば、朝にスクワットをしたら、夜はニー・ツー・チェストを行うなど、鍛える部分を変えて行うのが効率的です。
1日1回なら午前中
成長ホルモンは製造されたものが、ある程度ストックされてから分泌されます。一度分泌されると、その後すぐには分泌されません。
寝る前にスロトレをすると、何もしなくても分泌されるはずの成長ホルモンが、減ってしまう可能性もあります。1日1回だけするなら、午前中のほうがオススメです。
糖質とアミノ酸
スロトレも筋トレの一種です。筋肉を維持するための栄養素として、糖質とアミノ酸は欠かせません。3食きちんと食べることも必要です。
有酸素運動をプラスしてダイエット効果
成長ホルモンは脂肪を分解する働きが大きいです。
更にスロトレで分泌されるアドレナリンやノルアドレナリンなどのホルモンも、体脂肪の分解を促進する働きを持っています。
これらの脂肪分解作用は、運動後数時間は持続するので、スロトレ後に有酸素運動をすると効率よく体脂肪が燃焼され、ダイエットに効果的です。
スロトレのあとは、ウオーキングや自転車などの有酸素運動をプラスして、若々しく、スリムな体に!
簡単スロトレ3つ
簡単にできるスロトレです。筋トレやウオーキングを毎日続けるのは難しくても、空いた時間にできるものなので、毎日地道に続けましょう。呼吸に注意してゆっくり行うことが基本です。
- スクワット
- ニー・ツー・チェスト
- 足振りランジ
スクワット
- 背筋を伸ばし、足は肩幅よりやや広めで立つ
- つま先は30度位外側に向ける
*安定が悪ければ椅子の背に軽く手を添えてもOK - 息を吸いながら4秒かけてゆっくりひざを曲げる
*ひざがつま先よりでないようにする - 息を吐きながら4秒かけてゆっくりひざを伸ばす
*ひざを伸ばしきらない
ニー・ツー・チェスト
- お尻をついて床に座り、両手をお知りの後ろの床につける
- 足は前に伸ばし、両膝を少し曲げる
- 息を吐きながら両膝をゆっくりと4秒かけて胸に引き寄せる
- 息を吸いながら4秒かけて元の位置に戻す
*戻した時にかかとを床に付けず、連続すると強度が増す
足振りランジ
- 手を腰、ひざを少し曲げた状態で立つ
- まっすぐ正面を向いたまま、ゆっくり左足を前に振り出す
- 息を吐きながら左足を前に開いて踏み込み、腰を落とす
- 前後の足に均等に重心をかける
- つま先は常に前を向く
- 息を吸いながら前に出した左足を後ろに戻す
- 息を吐きながら腰を落とす
- 軸足のひざは常に伸ばしきらずに曲げたままにする
- これを5~10回繰り返し、終わったら右足も同様に行う
トレーニングの後は必ずストレッチを行います。ひざが傷まないかを確認新柄、5回ほどゆっくりと屈伸をしましょう。
ホルモンとは
女性ホルモンに限らず、体の中で様々なホルモンが分泌され、相互に働きあうことで体や自律神経のバランス、若さを保っています。
一般に10代~20代でホルモンン分泌はピークを迎え、30歳を過ぎると低下し始めます。
ホルモンは体の中で作られる化学的な物質。ある期間に何をすべきかを伝えるメッセンジャー的な役割を持っています。
体内の目的地に着くと、レセプターと呼ばれる細胞上の特別な場所に結びつき、特定の代謝活動を促します。
*ホルモンは「呼び覚ますもの」「興奮させるもの」という意味のギリシャ語に由来します。
ホルモンの減少は老化現象となる
ホルモンが減少してくると、
- 筋力が弱まる
- エネルギーや意欲が低下する
- 視覚能力の低下
- 体脂肪筋肉の減少
- 皮膚のハリ・ツヤや柔軟性が失われる
など様々な形で老化現象が起こってきます。
女性の若さや活力に関係が深いホルモン
多くの種類があるホルモンですが、女性の若さや活力に特に関係が深いのが、
- 女性ホルモン(卵巣からでる)
- 性ホルモン(副腎からでる)
- 成長ホルモン(脳下垂体からです)
です。中でも、幼児期から成長期にかけて大量に分泌される成長ホルモンは、「若返りホルモン」と呼ばれています。
まとめ~スロトレで若返りホルモン分泌
若返りホルモンと言われている成長ホルモンは、大人でも分泌されていますが、加齢などで減少していきます。
若々しさを保つため、成長ホルモンを分泌しやすい体を作るには、食事、運動、睡眠、気力が重要。簡単にできるスロトレで成長ホルモンを分泌する体にしましょう!
「Anのひとりごと」~今日も1ページ