運動が苦手な人や体力のない人におすすめの運動がスロトレ、スロートレーニングです。安全に筋肉を増やし、足腰の筋肉を鍛えて健康長寿、ダイエット目的にも。家でできる簡単な筋トレメニューをご紹介します。
運動が苦手な方におすすめのスロトレ
筋トレは単に筋肉を鍛えるだけでなく、ダイエット目的にも良いのですが、運動が苦手!体力が落ちてきた…、そもそも筋トレは(きついので)好きではない、続かない。という方も少なくありません。
筋トレは腸腰筋、大腿四頭筋など下半身の大きな筋肉を鍛えることで、効率的に脂肪燃焼を目指せます。また、足腰の筋肉は健康長寿にも重要です。
しかし、「わかっちゃいるけど、無理。」というところでしょう。そんな方におすすめしたのがSJT40 (スロージョギングターン)ですが、いかがでしたでしょうか。
今回は、いすを使ったスロートレーニングを6つご紹介します。
体力のない人や高齢者でも手軽にできるスロトレ
スロトレはゆっくり動かすことで脳をだまし(笑)、小さな負荷でも効率よく筋肉を鍛えることができる運動メニューです。体力のない人や高齢者などでも、手軽に行えます。
持病があったり、医師から運動制限の指示がある場合は、必ず医師に相談してから行ってください。無理は禁物です。痛みのない範囲で行いましょう。
いすを使ったスロトレ
スロトレは筋肉に軽い負荷をかけた状態でゆっくり(スローな動作で)行うトレーニングで、筋肉を鍛えます。血圧が上がりにくく、週に2~3回程度の運動でも十分筋肉を増やせます。
いすを使うことでより不安なく行え、運動習慣がなかったり加齢で筋肉が減少している高齢者などでも、安全に自宅でできる筋トレメニューです。
息を止めないように注意してください。
※イラストは適切なものが見つからず、多少不正確な点があることをご理解ください。
スロトレのポイント
- 筋トレをした、という感覚を得るまでやる
- 筋肉を緩ませない
- ゆっくり動く
- 息を止めないように注意
呼吸の基本
- 負荷がかかる動作のときに息をはく
- 負荷が減る動作のときに息を吸う
時間は1分間繰り返すのを1セットとし、この間筋肉を緩ませないことがポイントです。
一つの動作は8カウントで、8秒かけて行うペースがおすすめ。これを7、8回行うと1セット分(1分間)になります。1日2~3セット行うと良いでしょう。
いすは安定しているものを使用し、床が平で滑らない場所で行いましょう。
スクワット
- いすに浅く腰掛け、背筋を伸ばして座る
- 足は肩幅に広げひざがかかとより少し前に出る位置に置く(床とスネの角度が70度くらいが立ちやすい)
- 両手はひざの上に添える(手に力をいれないこと)
- 腰を浮かしながら、ひざがつま先の真上に来る位置まで足をひく
- 背筋を伸ばしたままゆっくり、1、2、3、4のカウントで息を吐きながら立ち上がる
- 手は自然にひざからももへずらす
- 完全にひざが伸びる前に止める(伸びきると筋肉が緩んでしまう)
- 5、6、7、8のカウントで息を吸いながらゆっくりと座る
- これを1分間繰り返す
負荷の大きいスクワット
いすを使ったスクワットがラクにできるようなら、負荷の大きいスクワットにも挑戦してみましょう。スクワットは太ももと体幹の筋肉を増やすのに効果的な運動です。
スクワット
基本的にいすを使ったスクワットと同じですが、腰を下ろすときに、ひざがつま先より先に出ないよう注意してください。
バランスが取りにくい場合は、両手を前に引っ張られるように出すと良いでしょう。
スプリットスクワット
- 両脚を前後に1m程度開いてたつ
- 1、2、3、4のカウントで息を吸いながら腰を真下に下ろす(踏み込んでいる足のひざを前に押し出さない)
- 前に出した足のももは床と並行にする
- 後ろの足のひざは床につけない
- 5、6、7、8のカウントで息を吐きながら腰をあげる
- 左右それぞれ1分間繰り返す
ニーツーチェスト
腹筋、大腰筋、太もも、スネなどの筋肉を鍛えます。歩いたり立ち上がると言った日常の動作に重要な筋肉です。
- 上半身を後ろへ倒して座る
- 片足を伸ばして床から浮かす
- 1、2、3、4のカウントで息を強く吐き、腹筋に力を入れながら上半身を前へ倒しながら上げた足のひざを胸に引き寄せる
- 5、6、7、8のカウントで息を吸いながらもとの位置に戻す
- 左右それぞれ1分間繰り返す
*腹筋が弱く、きつく感じる場合は、最初は上半身をあまり後ろに倒さずに行ってみてください。
ニーアップ&バックキック
体幹(背中)、お尻、スネなどの筋肉を鍛えます。
- いすの背を体の横にして背筋を伸ばしてたち、背もたれを片方の手で持って体を支える
- 1、2、3、4のカウントで息を吐きながらいすと反対側の太ももを持ち上げる
- つま先は天井に向ける
- 5、6、7、8のカウントで息を吸いながら太ももを後ろへ大きく振って伸ばす
- つま先も伸ばす
- 左右それぞれ1分間繰り返す
足上げ運動
いすからの立ち上がりや階段の上り下りが楽になります。太ももの前側にある大腿四頭筋、太ももをあげるときに使う腸腰筋を鍛える運動です。
- 背筋を伸ばし、左足を伸ばしていすに座る
- ひざを少し曲げた状態で床から浮かす
- 1、2、3のカウントで無理のない範囲で、できるだけ高くゆっくり持ち上げる
- 4、5、6のカウントでゆっくり足を下ろす(床につけない)
- 右足も同じように行う
- これを10回繰り返す
*ひざを曲げる角度は変えずに行いましょう。きつい場合は角度を深くすると少し負荷が軽くなります。
タオルを用いた運動
大腿四頭筋や腸腰筋など、下半身の筋肉を鍛えると同時に、タオルを握る腕や背中など上半身の筋肉も鍛えることができる運動です。タオルなどなるべく薄くて長いものを使いましょう。
- いすに座りタオルの両端を手で持つ
- 腰を曲げ、タオルの真ん中に左足を乗せる
- 両手はタオルを引き、足はあげてタオルを押す用に引っ張り合いをする
- この状態で5秒間。少し休んで5秒引っ張り合いを10回。
- 右足も同じように行う
余裕が有れば20回まで増やしてもOK。更に余裕がある人は、ゴムチューブやゴムバンドなどを利用しても良いでしょう。
その場足踏み
有酸素運動としての効果が高い運動です。腸腰筋だけを鍛える運動なので3分間行いますが、後半は歩くより辛くなってきます。無理のない回数から始め、徐々に増やしていくようにします。
- 背筋を伸ばしていすに浅くすわる
- 姿勢を保ち交互に足踏みをする
- 腕は後ろに引くように大きく振る
好きな音楽を聞きながら、リズムに併せて楽しく行うと良いでしょう。
いずれもいすを使わずに、立ったままや床に仰向けになったりしてもできる運動です。
スロトレの効果はどこから?
スロトレは、実際に行っているのは軽い筋トレですが「ハードな筋トレをしている」と脳をだまし、効率よく筋肉を鍛えられる方法で、腹やせにも重要な筋肉量を増やします。
最大筋力の30~40%の力でゆっくり運動を続け、筋肉の緊張を保ちます。
その結果筋肉内の血流が制限されて、重い負荷をかけて運動したときと同じ筋肉の状態を得られので、軽い負荷でも筋肉を増やすことができる運動です。
下半身の大きな筋肉を効率よく鍛えることができ、ダイエット効果も大きく得られる!
体脂肪を落としたり、エネルギーを高める、ハリのある皮膚を作るなどの働きをするのが若返りホルモン(大人の成長ホルモン)。
これを分泌する体を目指すのにおすすめなのがスロトレなのです。
若返りホルモンとスロトレについては
でも詳しくお伝えしていますので参照されてください。
スロトレでダイエットの運動メニュー
- 栄養バランスの取れた食事
- ストレッチとスロトレ
- ウオーキングなどの有酸素運動
- 規則正しい生活習慣
スロトレがどんなに効率よい優れた運動だとしても、ダイエット3原則をおろそかにしてはその効果は半減します。
筋肉を維持するための栄養素として糖質やアミノ酸も重要。極端な糖質制限などは逆効果です。プロティンやHMBサプリを上手に使うのも一つの方法。
HMBサプリの利便性やメリットなど、前回の着る+運動+HMB=痩せる裏技!簡単エクササイズのダイエット効果でご紹介しています。併せてお読みください。
運動前後のストレッチをおこない、スロトレに有酸素運動をプラスすることが理想です。
しかし、軽い負荷と言えどもスロトレも筋肉に負担がかかるので、筋力の弱い人や運動習慣がない人などは、筋トレは2日に1度程度行うようにすると良いでしょう。
起きたばかり、入浴後、寝る直前の運動は避けます。
まとめ~スロトレも継続がダイエット成功のカギ
くどいですが、どんなに簡単な方法でも継続しなければ効果は得られません(自戒を込めて!)
単調な動作が苦手な方は、ながら運動(テレビを見ながら、音楽を聞きながら)ができるメニューを選んだり、仲間と一緒に楽しめる運動をしたりすると良いでしょう。
コツコツ頑張れる人は、毎日少しずつの筋トレやストレッチの継続を。
スロトレは、実際にはあまり負荷をかけずに行う運動を、脳をだましてきつい運動をしたのと同じような効果を得ようと言うもの。
上手にだましてダイエット効果を得、足腰の筋肉を鍛え、スロージョギングも加えた運動メニューで健康長寿を手に入れましょう!
「Anのひとりごと」~今日も1ページ