肩こりと同じように腰痛を治すには、正しい姿勢を身につけることが役立ちます。毎日姿勢をただし、運動を続けることが重要。腰痛の原因についてと正しい姿勢、簡単な体操をご紹介します。
腰痛を治す(改善する)姿勢と運動
腰痛を治すには(改善する)正しい姿勢と運動が有効ですが、姿勢お運動が腰痛にどのように関わっているのか、まず腰痛の原因を簡単におさらいしておきましょう。
腰痛の原因には様々な物がありますが、多くの場合は加齢による骨や椎間板などの変性や、筋力の低下が原因です。
そこに
- 悪い姿勢
- 肥満
- 運動不足
- 日常生活の動作
- 喫煙
などの生活習慣も深く関わっています。
最近ではこれらが原因で起こる腰痛は、高血圧や糖尿病などと同じ生活習慣病の一つとして捉えられるようになっており、生活習慣病としての腰痛は、一般的に発症からおよそ3か月以内に症状が収まります。
それ以上痛みが続くものを慢性腰痛症といい、急性期の炎症は治癒しているのに痛みが長く続きます。
慢性腰痛症の予防や改善には、日常生活の中で腰に負担をかけないようにすることや、腰の周りの筋肉を鍛えることが大切です。
腰の負担を減らす
慢性腰痛症がある人の多くに、姿勢の悪さや筋力の低下が見られます。慢性腰痛症の予防や改善には、
- 腰痛の予防や改善のための習慣
- 腰への負担が少ない姿勢を保つ
- 腰の周りの筋肉を鍛える運動
- を生活の一部に取り入れる
ことが欠かせません。効果は3 ~6か月かけて得られるのが一般的なので、継続することが重要となります。
継続するためには、無理をせず簡単なものから始めます。回数や時間を義務付けたりすると続けるのが難しくなります。自分の体調などに併せてできる範囲で続けましょう。
多少の傷みはあっても問題はありませんが、痛みが強い場合は無理に動かしてはいけません。疲れが残るほど行わずに気持ちが良いと感じる程度の運動が、継続のコツです。
腰の痛みを軽減するためのポイント
日常生活で腰に負担をかけない姿勢、動作を心がけます。まず以下のポイントを意識して生活するようにしましょう。
- 背筋を伸ばす
- お腹に力を入れる(立位)
- お尻をすぼめる(立位)
- ひざを軽く曲げる(立位)
- 椅子に座る時は深く腰掛け、机に近づく
- 寝る時はひざを曲げる
- うつ伏せで寝ない
- 荷物を持ち上げる時はひざを曲げ腰を落とす
- 急に体をひねらない
- 毎日欠かさず運動を行う
正しい立ち姿勢、すわり方は前回の「辛い肩こりを解消するには~日常生活の姿勢改善」参照してください。
姿勢と運動が腰の痛みを治す(改善する)のに効果的な理由
姿勢が腰に与える影響
背骨は本来、正面から見ると真っ直ぐですが、横から見ると緩やかなS字カーブを描いています。
- 良い姿勢 S字カーブにより上半身の重さが分散されて腰にかかる負担が減る
- 悪い姿勢 S字カーブが崩れ、上半身の重さが腰に集中する
正しい姿勢、良い姿勢を取ることで腰への負担を軽減できます。
運動が腰に与える影響
腹筋や背骨の筋力が不十分だと、背骨を支えきれないので腰に負担がかかります。運動で腹筋と背筋の筋力を十分つけることで背骨はしっかり支えることができます。
運動の注意点
腰痛がある人は、必ず医療機関を受診して腰痛の原因を確認してください。腫瘍、感染症、骨折などが原因で痛みが生じていることもあります。
特に高齢者では骨粗しょう症により、いつの間にか圧迫骨折を起こしていることも少なくありません。
医療機関によっては正しい方法で、ストレッチや筋力トレーニングができているかどうかを確認してもらえることもあります。
痛みは本人にしかわかりませんが、痛いからと言って動かさないでいると、腰を支える筋肉や関節、じん帯などが弱くなったり、硬くなったりして更に腰痛が悪化します。
精神的にも悪影響を及ぼして痛みが長びく場合もあります。
腰痛体操
腰の痛みを治すために行う具体的なことは
- 腰に負担をかけない姿勢や動作を知り、常に心がける
- 硬くなった筋肉やじん帯を伸ばすストレッチ
- 背骨を支えて正しい姿勢を保てるように筋肉を鍛える筋肉トレーニング
などの腰痛体操を行います。
ウオーキング、水泳などの運動も併せて行うと更に高い効果が期待できます。腰の痛みの改善、予防だけでなく、骨、関節、筋肉など腰を動かす運動器の機能低下も防ぐことが期待できます。
将来的には要介護や寝たきりになる可能性の高い、ロコモティブシンドロームを防ぐことも期待できます。
腰痛の予防と改善の運動療法の具体例について更にご紹介している以下のサイトも是非併せてお読みください。
慢性腰痛とは
腰痛の多くは加齢による変化に加え、生活習慣が影響して骨や椎間板などに何らかの障害が生じ、椎間関節捻挫、椎間板ヘルニア、脊柱菅狭窄症など急性腰痛がおこることで症状が現れます。
急性腰痛において組織の障害や炎症は、通常治療を受けることで3か月以内に収まり、痛みはなくなります。痛みが3か月以上たっても治らないのが慢性湯痛です。
慢性腰痛症
腰は上半身を支えるとともに、色々な姿勢や動作で体のバランスを取る働きをしているので、長い時間悪い姿勢を続けていると大きな負担が腰にかかります。
又、運動不足などによって腹筋や背筋などの背骨を支える筋力が弱った場合にも、腰への負担は大きくなります。
腰痛には加齢による変化に加え、以下のような生活習慣も影響します。
- 運動不足 筋力が低下すると正しい姿勢を保つことができない
- 姿勢や動作 悪い姿勢や動作によって背骨のS字カーブが崩れるとうまく上半身を支えられない
- 肥満 肥満でお腹が前にでていると、腰が後ろに反った姿勢になる
- 重労働 重いものを運ぶ作業などは、腰の椎間板などに大きな負担をかける
- 心理的要因 ストレスや神経質②な性格などの要因があると、痛みが長引きやすくなる
- 喫煙 タバコに含まれるニコチンは椎間板を編成させるため、障害されやすくなる
等、腰に負担がかかります。
腰痛の原因と改善の対処法、最新の考え方から解説しています。こちらも是非お読みください。
まとめ~正しい姿勢で腰痛改善をめざしましょう
最も基本となるのは立ち姿勢です。正しい姿勢を身につけるだけで腰痛が軽くなることも多い。仕事や家事などでも、気付かずに腰に負担のかかる姿勢や動作をしていることがよくあります。
普段の生活を見直して改善することが腰の痛みの予防、改善につながります。
「Anのひとりごと」~今日も1ページ